バービーさん(40)受け流したり許したり、変われたのは結婚のおかげではなく…?

CLASSY.読者の少し先を歩

CLASSY.読者の少し先を歩き、いま輝いている人生の先輩たちは自らの人生の中でどんな選択をしてきたんだろう? CLASSY.創刊の年に生まれて今年40歳になった「CLASSY.と同い年」の先輩・バービーさんに、今回は2021年に結婚してからのことを伺いました。

つい昨日夫から「ここ2年くらい優しいね」と言われました

――コメンテーターやweb連載

――コメンテーターやweb連載など、ご自身の考えを発信する場で心掛けていることはありますか?

誤解されたり、炎上しないことを心掛けています。コメンテーターの仕事を始めた最初の1年は、特に誤解されることが多かったんです。私は「白」としか言っていないのに、「黒と言っている」と言ってくる人がいたり。なんでこの発言が黒に捉えられるのか、不思議で仕方なかったのですが、そういう隙を与えないようにしないといけないんだな、という考えに至りました。結果、ふわっとしたことしか言えない場合もありますが、私の小狡いやり方で言うと、世間のマジョリティの人たちが怒っている事柄に関しては言い切っても炎上しないことが、なんとなく分かってきました。反対意見の人に叩かれてもいいけれど、誤解は嫌。例えば、選択的夫婦別姓について私が肯定的な意見を発言すると、「私は結婚に憧れているんです」と泣く人が出てきたり、「100%別姓にすべき」と主張しているように捉えられえることも。受け取り方は色々あるし、人それぞれで異なるから、自分の本音の中で誤解を生まない発信を意識しています。

――2021年にご結婚をされ、変わったことはありますか?

つい昨日夫から、「ここ2年くらい優しいね」と言われました(笑)。元々私は、白黒つけないと嫌だし、理不尽なことは許せないタイプ。だから揉めごとが起こると議論して「なんでこれが間違っていると言うのだ。私はこれが正しいと思うのに」と主張を突っ切ってきたのですが、私自身もそれに疲れてきて。毎回毎回ディベートするのも疲弊するし、それでもずっと優しく接してくれるパートナーの姿勢を見て、私はなんて人間が足りていないのだろう、と思い始めました。愛犬がやってきたこともあり、楽しい人生が過ごせるなら、その時間を優先した方がいいな、と。受け流したり、許したりして、あまり嫌な顔をせず、楽しく過ごせる努力をしようと少しずつ、変わってきている気がします。自分の思い通りにならないこともある、と思えるようになったのも変化のひとつです。改めて考えると全部、愛犬のおかげかもしれない(笑)

「失敗」は、ネガティブに引っ張られず忘れてしまうのがいい

――結婚もですが、CLASSY

――結婚もですが、CLASSY.読者は周りとライフステージが変わり、人と比べてモヤモヤしている人も多いです。バービーさんは周りと自分を比べることはありますか?

結婚や出産を羨ましいと思うことはなかったのですが、仕事面は比べたらしんどくなってしまうタイプでした。自分が落ち着いた仕事の仕方をしていると、「この人、ずっとSNSで発信し続けて頑張ってるな」とか「お子さんを育てながら続けていてすごいな」感じることは増えました

――そういう気持ちには、どう向き合っていますか?

私の仕事柄、そうやって焦ることも大事、と捉えています。焦らないと何もできない性格でもあるので。あとは自分の年単位の周期というかバイオリズムをなんとなく意識しています。とにかく今は仕事を頑張る時期とか、宇多田ヒカルさん的に人間活動を頑張る時期みたいに、自分の中でメリハリはつけています。2007年頃からこの仕事をしていますが、フリーランスのような働き方でもあるので、最初の5年くらいはいつ仕事が途切れるか分からない恐怖がありました。その頃、番組で共演した(明石家)さんまさんが「10年続いたら本物や」というようなことを仰ったのを聞いて、10年経っても不安は消えませんが、この言葉は安心材料になりましたね。2019年に武田砂鉄さんのラジオに出演したことがきっかけで、仕事も人生も大きく変わり、最初の3年間はめちゃくちゃ忙しくさせてもらいました。ここ1〜2年は少しゆったりしよう、という気持ちが芽生えていて。今までは、そういう選択自体、許せないところもありましたが、許せる自分になってきました

――失敗はどう捉えていますか?

失敗は落ち込みます。けれど、「やってしまったな」って思いながらも、結局忘れちゃうんでしょうね(笑)。繰り返す失敗に関しては、ノートに書いて分析したり、対処法や克服法を考えてみたりはしますが、失敗してしまった負の感情は忘れているかもしれない。喉元過ぎれば熱さを忘れる、という感じで、ネガティブに引っ張られず忘れちゃうのがいいんだと思います。

バービー

1984年、北海道生まれ。2007年にお笑いコンビ「フォーリンラブ」を結成。TV出演の他、動画やラジオ配信、北海道・栗山町の地方共創、PEACH JOHNとのコラボランジェリー開発の継続など多岐にわたって活動。YouTube「バービーちゃんねる」、TBSラジオ「バービーとおしんり研究所」配信中。

【衣装】
ワンピース¥9,790(UNIQKY)ビスチェ・ブーツ・アクセサリー(すべてスタイリスト私物)撮影/杉本大希 ヘアメーク/原田なおみ スタイリング/里山拓斗 取材/坂本結香 構成/永吉徳子

Magazine

最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

Pickup