婚活相談のプロに聞く!マッチングアプリのいいプロフって?

出会うからにはやっぱりモテたい

出会うからにはやっぱりモテたい!と当たり障りのないプロフィールを設定していたらミスマッチばかり引き寄せてしまい…なんて経験ありませんか?忙しい私たちに必要なのは「とりあえずの人」ではなく「相性のいい人」。脱・いい子のメリットを取材しました。

\仁科友里さんに「いいプロフィール」の考え方を聞きました/

【アプリのプロフィールは自己紹介のテイをとった募集要項。読んで2秒でわかる求人票を目指して】

仁科さん:マッチングアプリにおけるプロフィールとはどういうものだと思いますか?
Aさん:自分のことを知ってもらうためのもの、ではないのでしょうか?
仁科さん:マッチングアプリのプロフィールにはふたつの意味があると思ってください。ひとつめが、「写真ではわからないポイントを補足するもの」。そしてふたつめは、「自己紹介のテイをとった募集要項」、いわゆる求人票です
Bさん:求人票という発想はありませんでした…!
仁科さん:いい求人票とは、「こういう人を求めている」というのが相手にはっきりと、2秒でわかるもの、というのが私の考えです。この視点でおふたりのプロフィールを見てみましょう。まずAさんのプロフィールに書かれている好みのタイプ、「黒髪」「髭」「筋肉質」「海外のバックグラウンドがある」「哲学的な会話もできる」。これが2秒でわかる「あ、自分だ」というポイントですね
Aさん:自分ではピンポイントに絞りすぎたかなと思っていました。
仁科さん:加えて、Aさんのプロフィールには「ADHD気味」という記述もあります。これは、そういう診断をされてのことですか?また、この情報を載せることにデメリットを感じたりはしませんでしたか?
Aさん:診断では「限りなく黒に近いグレー」とのことでした。デメリットのことはあまり考えていなくて、それよりも実際こういう一面があるのは事実なので、それが無理だという人とは上手くいかないと思い先に書いておきました。
仁科さん:そこなんです。「ADHD気味」という自己紹介も、Aさんの特徴が2秒でわかりますよね。これを書いておくことで「そういう人はちょっと…」という人を排除できて、「思っていたのと違った」というミスマッチを事前に防げているんです。Bさんのプロフィールはふんわりとやわらかな印象はあるのですが、どういう人を求めているのかがわかりづらくて…これは何か作戦があってのことですか?
Bさん:プロフィールを細かく書いてしまうことで間口が狭まってしまうともったいない、という懸念があり万人受けを意識してしまいました。
仁科さん:なるほど。これはこれで悪いわけではないのですが、「2秒でわかる」の観点からいくとBさんがどういう人なのかがわからないのと、依存心が強い、あまり自己主張をしない女性に映ってしまっています。「笑いのツボが合う」「落ち着いて穏やかに過ごせる人」というものは多くの女性が求めていることで心情的には理解ができるのですが、これを見た相手からしても「この人と自分は笑いのツボが合うのか…?」と2秒ではわからない。そうすると、肝心なBさんと感性の合う相手は寄ってきてくれず、「とりあえずの人」「勘違いの人」が寄ってきてしまう可能性も。
Bさん:たしかにマッチする人は自己愛が強かったり、自分のペースでひたすらグイグイくるタイプだったり、感覚が合う人とマッチできたことがない…!
Aさん:私も無難なプロフィールにしていたときは無駄なミスマッチが多くて疲れました…。
仁科さん:そういうときのプロフィールは求人票ではなく「面接型」になってしまっているんですね。本来は面接の前に「求人」をしないといけない。人は求人を見て面接に行きますよね。「自分が求められているんだ」「自分は違うんだな」がわかるワードをちりばめる意識をしましょう。Bさんのプロフィールでもっと具体的に掘り下げたほうがいいと思ったのが「関西出身」「サウナ」「筋トレ」「英語を使う仕事」
Bさん:すべて何となく書いていたものだったので意外です。
仁科さん:固有名詞=ブランドという考えを持ちましょう。固有名詞を出すことで「あ、それ知ってる」と相手があなたのことを身近に感じるフックになったり、具体的な数字を出すことで経済状況なども伝わり、相手にとってあなたが「合う/合わない」のジャッジ材料にもなります。Bさんのプロフィールにはアートが好き、とありますが、具体的に好きなアーティストは誰ですか?
Bさん:あまり人に言っていないのですが、楳図かずお作品が大好きで展示があるときは毎回観に行きます。
仁科さん:それ、ぜひ書きましょう!Bさんの知的な面も伝わりますし、これこそ写真では伝わらない情報です。
Bさん:逆に、書かなくていいポイントはありますか?
仁科さん:「女性が多い職場で出会いがない」ということを書く人が多いのですが、これはこれから出会う人にとって関係のないこと。男性遍歴も過去のことなので書く必要はありません。それよりも「自分はこれからどうなりたいか」が伝わるプロフィールを意識して相性のいい人を自分から引き寄せ、選びとっていきましょう!

\インタビューに答えてくれたのは…/
【Aさん(29歳)】
「脱いい子」プロフィールで彼氏ができました
いい子プロフィールで無駄マッチを引き寄せ、アプリ疲れを経験。脱いい子プロフィールで彼氏と出会い、現在絶賛交際中。

Bさん(32歳)
「いい子」プロフィールで恋活疲れ中
アプリを数種活用するも、つい万人受けを目指してしまい疲弊した過去が。脱・いい子プロフで効率のいいマッチを目指す。

こういうことはどんどん書いていきましょう!

【相手と一緒にできる趣味】
温泉や登山などふたりでできることなら何でもOK。「興味はあるけどやったことはない」段階のものも書いてしまいましょう。
【仕事内容】
女性も「自立していて働いている」ことが第一条件となる時代。楽しく働いていることは声を大にしてアピールしたいポイント。
【自分のここ、ちょっと変わってるかも?と思う箇所】
自分が「変だ」と思う部分は相手にとっての「面白い」になることも。写真では伝わらない内容であればあるほど、あなたの奥行きに。

わざわざ書かなくてもいいこともあります!

【過去の男性遍歴】
たとえば「婚約破棄した」「出会いがない」などは相手には関係のないこと。過去ではなくこれからあなたがどうしたいかを考えて。
【スピリチュアルなど理解しづらいもの】
女友達とのお喋りでは楽しい話題かもしれませんが、これから出会う男性には「ふたりでできること」を提示するのが得策です。
【否定的な条件】
先ほども述べたとおり、プロフィールには「これからのこと」を書くべき。載せるなら嫌いなタイプよりも、好きなタイプを。

教えてくれたのは...仁科友里さん

教えてくれたのは…

教えてくれたのは…婚活相談延べ1万件超え!ライター・婚活本著者 仁科友里さん
『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。新しい視点の婚活本として『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)も話題に。「週刊女性PRIME」で「ヤバ女列伝」連載中。

編集/陣内素実 再構成/Bravoworks,Inc.

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表紙モデル:山本美月

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