松本まりかさん「恋愛よりも、内面を磨いたり学びの方が楽しいかもしれない」

「インタビュー大好きなんです」

「インタビュー大好きなんです」と、キラキラした瞳で語ってくれた松本まりかさん。その言葉どおり、過去や葛藤を隠すことなく語ってくださり、自分の経験が若い世代の役に立つならという強い責任感を感じました。美しくて色気のある、パンツスーツ姿にも注目です。

【INDEX】自分も周りも幸せにするウェルビー女子な生き方、教えてもらいました

マイナスな感情に振り回されないよう心掛けています

10代後半から30代までは、思

10代後半から30代までは、思うようにいかない人生…という印象でした。周りの同世代たちが売れていく一方、自分は停滞、演技も成長していない気がして。デビューして最初、少し評価されたけれど、上に行くためにはもっと大事な何かに気付かないといけない。ずっと模索し続けてきました。約20年間自己肯定感を砕かれていく中で、自信を持つことが非常に難しかったのですが、その中でも良かったのは人を悪く思わなくなったこと。昔は結構トゲトゲしていて、売れていく人たちに嫉妬もしていました。でもあるとき、自分がすごくキツい顔をしていることに気が付いて。誰かに嫉妬すると、自分が嫌な気持ちになるし、相手のことも嫌いになってしまう。そして、そういう感情は顔に出ると痛感して、20歳くらいで嫉妬することをやめました。

マイナスの感情に左右されなくなると、周りを尊敬できるし、自分も楽になる。たとえ誰かに悪口を言われたとしても、自分に改善すべき点があるからだ、と捉えて受け入れる作業をしてきました。結局、敵は自分しかいないし、全ては自分のせい。苦しいけれど、そう思わないと成長ってないんですよね。いかに自分と闘い、向上しながら、幸せな人間関係を築いていくか。私の場合その答えは、絶対に人に意地悪をしないというところに着地しました。負の感情に苛まれるより、とにかく内省して見方や視点を変える方が大事だと思っています。

ありのままではない、自分がありたい自分でいる

自分らしさに悩んだり、周りからの見え方を気にしていた時期もありました。「可愛い」という言葉も馬鹿にされているように感じて、反抗するように「そんなんじゃないし」と尖っていたことも。いい人ぶるのも、媚びないみたいなスタンスでいるのも何か違う。そんなふうにいろんな自分を通ってきて辿り着いたのは、こうありたいと思う理想像に向けて、少しだけ背伸びした自分でいるということ。ありのままの自分と言っても、何もしないでだらっとしているのが素敵かというと、そうではないと思うんです。それに人って怠惰だから、気が緩むと徐々に堕落してしまう。ちょっとだけ気を引き締めて、背筋を伸ばしている状態をありのままと捉えると、緩やかに成長できる。「私、素敵だな」と思える自分を演じるでもいいですよね。いい意味で勘違いして、どんどん素敵になれる気がします。
常に学んできた人生ではあるのですが、今一番、学ぶことの楽しさを実感しています。本やYouTubeを通して、知見を広げたり、気付きがあったり、内面を磨くって本当に楽しい。恋愛よりも学びの方が断然、楽しいかもしれない(笑)。あらゆる欲の中で、学び欲が自分を最も満たしてくれるし、成長すればするほど人に優しくなれる。私たちはどんどん老いていくけれど、学ぶことをやめなければ、人として一生成長し続けられると思っています。外見や体力の衰えに打ち勝てるのは、内面の成長でしかない。年齢を重ねていく中で色々なものが変化して、30代は不安に思うことも増えていくかもしれませんが、学び欲や成長欲を満たし続けることで、ここからまだまだ素敵な女性にステップアップできる機会が待っていると思うんです。

全国ネット地上波GP帯連ドラ初

全国ネット地上波GP帯連ドラ初主演!『ミス・ターゲット』が放送中
「今作で主演を演じるにあたり心に留めているのは、誰かが傷ついたり、不満に感じるようなことのない現場づくり。ひとりひとりを大切にして、みんなが関わってよかった、と思える作品にしたい。そういう想いで作ったものは、人の心を打つだろうと思っています」ABCテレビ・テレビ朝日『ミス・ターゲット』。毎週日曜22:00〜放送。あらゆる男性を手玉に取ってきた女性結婚詐欺師が、本気の婚活に乗り出すエンタメラブストーリー。放送終了後、TVer、ABEMAで見逃し配信もあり。

松本まりかさん
1984年生まれ。東京都出身。2000年にNHK『六番目の小夜子』でドラマデビュー。その後、モデルや声優としても活躍。主な出演作は、テレビ朝日『ホリデイラブ』、NHK大河ドラマ『どうする家康』。4月からは、ABCテレビ・テレビ朝日『ミス・ターゲット』(日曜22:00~)にてGP帯連ドラ初主演。本気の婚活に乗り出す、百戦錬磨の結婚詐欺師・朝倉すみれを演じる。また、W主演映画『湖の女たち』が5月17日に公開。

【衣装】ジャケット¥88,000 パンツ¥55,000(ともにテーロプラン/テーロプラン カスタマー サポート)ピアス¥61,600 バングル¥45,100 リング(右手)¥45,100 リング(左手)¥22,000(すべてラナスワンズ/ススプレス)サンダル¥158,400(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマー サービス)

撮影/土山大輔〈TRON〉 ヘアメーク/あきやまひとみ スタイリング/乾 千恵 取材/坂本結香 編集/小林麻衣子 再構成/Bravoworks,Inc.

Feature

Magazine

最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

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