大人になると新しいことを学ぶ機会ってぐっと減りますよね。なかでもPCやスマートフォンに頼ってしまいがちな現代では、漢字を読む力はどんどん下がってしまいます。そこで今回はなかなか読めない難読漢字を4つ集めました。ぜひ覚えていってくださいね。
1.「気障」
「気障」とは「服装や言動が洗練されているという感じを、接する人に印象づける様子」を意味する言葉です。また、そうした態度をとる男性のことを「気障な男性」とも言います。
「障」を「しょう」と読むため、つい「きしょう」と読み間違えがちなこちらの漢字。正しい読み方は……
「きざ」です。
ちなみに「気障」は「気障り(きざわり)」という言葉の略語であり、「気障」には上記で説明した以外にも「気がかりな様子」「相手に不快感を与えること」という意味があります。
2.「塔頭」
「塔頭」とは、禅宗において大きなお寺の僧侶が亡くなった際に、僧侶の弟子が師を慕い、塔のほとりに構えた寮舎のことを言います。
また、大寺院の隣にある小寺院も「塔頭」と言うそうです。
さらに、上記から派生して“師のお墓”を表す言葉としても使われるようになりました。弟子たちは、師のお墓である「塔頭」を管理して守っていたそうです。
「とうとう」と読んでしまいそうな漢字ですが、正しくは……
「たっちゅう」と読みます。京都などの寺院に観光に行った際に「塔頭」を「とうとう」と読まないように気を付けてくださいね。
3.「顛末」
「顛末」とは「事の最初から終わりまで」、つまりは「一部始終」という意味の言葉です。
よく「事の顛末」などと使われ、ビジネスにおいてはトラブルや不祥事、不始末の一部始終を報告するための「顛末書」というものがあります。
そんな「顛末」の正しい読み方は……
「てんまつ」です。できれば「顛末書」を書くようなトラブルは起こしたくない、起きてほしくないものですね。
4.「吝か」
「吝か」とは「ためらうさま」や「けちな様子」「物惜しみすること」を意味する言葉です。一般的には「吝か」の打ち消しである「吝かではない」といった使い方をすることが多いでしょう。そんな「吝か」の正しい読み方は……
「やぶさ(か)」です。
この「吝かではない」の意味を「仕方なくやる」「しぶしぶ実行する」と勘違いしている人も多いようですが、正しくはそうすることに「ためらいもない」、もしくは「自ら進んで行う」といった意味があります。意味を間違えないよう、しっかりと覚えておきましょう。
あなたはいくつ読めましたか? なかなか普段は目にしないからこそ、読めたら印象がグッとあがるはず。これを機に漢字を学び直すのもいいかもしれませんね。
参考文献
村石利夫『日本語「間違い」辞典 温厚?温好?一所懸命?一生懸命?どっちが正しい!?』(ベストセラーズ)
根元 浩『杏仁豆腐はキョウニンドウフが正しい!大人が読み間違うと恥ずかしい漢字』(中央公論新社)
文/CLASSY. Web編集室 画像/Shutterstock(kiuikson、Sergii Rudiuk、fizkes、Prostock-studio)
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