ドラマ、映画で幅広く活躍している高杉真宙さん。主演舞台『ロミオとジュリエット』が9月より上演されるのを前に2回に分けてインタビューをお届けしています。後編では27歳になったばかりの高杉さんが考える〝ウェルビーイングなこと〟についてお聞きしました。
――CLASSY.ではウェルビーイングなライフスタイルを発信しています。考え方や人への接し方など、メンタル面で高杉さんが意識している〝ウェルビーイングなこと〟を教えてください。
僕と話している相手がイヤな気持ちにならないよう、気を付けています。気持ちを言葉にするのが苦手で、今までに相手を怒らせてしまったことが何度かあるんです。ダメですよね。だから、そんな時はすぐに謝るようにしています。謝って、説明して、理解してもらいます。でも、最初から相手を不快にさせない表現をするように心がけています。昔からしゃべるのは苦手ですね、人見知りですし。でも、この年齢になって「人見知りです」とか言っていられないなと思って(笑)。3年くらい前から〝人見知りやめようキャンペーン〟を始めました! それからは初めてお会いした方でも自分から声をかけて、昔の苦い経験を糧にしながら会話が続くように頭をフル回転させています。そうしたら、ある程度話せるようになりました! 正直、本当は無言でも耐えられるんですけど(笑)、頑張って前に進んだので後戻りはしないです(笑)!
――〝人見知りと言ってられない年齢〟になってきたり、座長として皆をまとめる立場になられて、心がけていることはありますか?
深く考えず、気ままに行こうと思っています(笑)。わがままが通る年齢ではないですが、先輩方のようにきちんとこなせるわけではありません。背伸びしてできたふりをするよりは、できないものはできないと言っています。なので、自分に対するハードルはすごい低いと思いますよ(笑)。この考え方こそが僕のウェルビーイングなんでしょうね。そんな僕には大好きな3つの言葉があって、「やるしかない」「まぁ、いっか」「なんとかなる」です。この3つがあると、大抵のことは乗り越えられます。
――インタビュー前編では舞台に対する緊張について話していただきましたが、この3つの言葉で乗り越えていらっしゃいますか?
仕事中は「やるしかない」がほぼ100%ですが、そのままずっといたら心と体がもたないので、仕事が終わったらスイッチを切り替えます。「やるしかない」仕事の緊張は20%くらいに低くして、残りの80%を「まぁ、いっか」「なんとかなる」にしてバランスを取っています。
――仕事歴が長い高杉さんですが、いつ頃からスイッチを切り替えるようになったんですか?
仕事を始めた頃は「やるしかない」だけで思い詰めてしまうこともありました。でも緊張し続けることはできないんですよね。高校を卒業するくらいの頃に「まぁ、いっか」と一度気持ちをオフすることができるようになりました。それと同時に「なんとかなる」という言葉も出てきた気がします。今でも仕事のときは「やるしかない」がほとんどを締めますが(笑)、どこかで区切って「まぁ、いっか」「なんとかなる」と思うことが大事です。
――モノ・人・考え方など、「これがあると頑張れる!」というものはありますか?
美味しい物とかですよね? でも何でも美味しく食べているから、ちょっと違いますよね。ゲームも好きですけど、これも毎日やっているから特別感はないですね(笑)。人でも仕事でもいいのですが、好きなところを見つけるようにしています。何か1つでも見つかったらその人との関係が上手くいくように頑張れる気がします。「やるしかない」と探しますが、見つからなかったら「まぁ、いっか」、そりゃ合わない人もいるけど「なんとかなる」と乗り切ります(笑)!
有楽町よみうりホール×シーエイティプロデュース ステージシリーズ
ロミオとジュリエット
シェイクスピアがこの作品を執筆していたといわれている頃のロンドンでは、ペストが流行し、人々は不自由な生活を強いられていた。そのような時代にシェイクスピアがこの作品に託した夢とは? 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:井上尊晶 出演:高杉真宙 藤野涼子 矢部昌暉 新原泰佑 三浦獠太 佐伯大地ほか 9月13日(水)~24日(日) 有楽町よみうりホール 大阪・富山・愛知・福岡・仙台でも上演
高杉真宙
‘96年7月4日生まれ・福岡県出身。’09年より活動開始し、ドラマ、映画などで幅広く活躍。最近の主な出演作は舞台『カリギュラ』『ライフ・イン・ザ・シアター』、ドラマ『PICU 小児集中治療室』『わたしのお嫁くん』、NHK朝ドラ『舞いあがれ!』、映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編』など。’24年大河ドラマ『光る君へ』に出演予定。
【衣装】コート¥96,800(エイク/エイクショップ info@eyck-tokyo.jp)Tシャツ¥7,990(アンフィーロ/オンワード樫山 03-5476-5811)パンツ¥41,800(エスロー/エンケル 03-6812-9897)
撮影/木村 敦 ヘアメーク/堤 紗也香 スタイリング/菊池陽之介 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)