日常に彩りを与えてくれる〝推し活〟。なのに最近、推しを応援することに「疲れ」を感じている人が増えているよう。楽しいはずの推し活なのに、どうして心がすり減ってしまうのか…。読者のあるあるお疲れエピソードに原因と対策を考えてみました。
なぜ推し疲れするの?「推し疲れの傾向&対策」
そもそも推し疲れの原因はなんなのか。そして、推し疲れをしてしまったらどのように対処するのが良いのか。メンタルケアが専門の大美賀先生に、〝楽しい推し活〟を取り戻す方法を難易度別に教えてもらいました。
【推し疲れ対策:初級】〝推し〟以外の「静」の趣味を持つ
推し活は〝快楽ホルモン〟と呼ばれるドーパミン神経を過剰に刺激する活動で、依存しやすいのが特徴です。そのため、推し活一筋の生活は、趣味の在り方として少し危険。心を落ち着かせる「静」の趣味を取り入れると、セロトニン神経が活性化されて、自分をうまくコントロールできるようになります。ヨガや散歩、美術鑑賞が始めやすくてオススメです。
推しを想う気持ちが強いほど、推し疲れの度合いもひどくなります
推し疲れには3つの理由が考えられます。まずは情熱をかけすぎたことによるバーンアウト。例え好きなことであっても、エネルギーを投入しすぎると、心身に多大なストレスがかかってしまいます。つまり、推し活はストレス発散にもなるけれど、一方でストレスが蓄積する原因にもなるということ。
そして、もうひとつは推しの引退や結婚に伴う推しロスです。突如推せない状況になってしまうと失恋と同じような喪失感を感じ、疲弊してしまうのです。
また、推しがファンを魅了する努力をし続けているにもかかわらず、テンションが下がってしまう場合は“虚しさ”が原因かもしれません。推しはこちらがどんなに一生懸命に推しても、個人的に応えてはくれません。それで「自分も単なる消費者の人」と気づき虚しさを感じるのです。
どちらのケースにしても、推し疲れを感じやすいのは、一途な人と、推し活に時間・お金・気力を投入しすぎている人。ハマればハマるほど、推し疲れも大きくなるというわけです。
教えてくれたのは…メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子先生
公認心理師等の資格を生かし、「こころと人生と人間関係」のベストバランスを提案。『大人になっても思春期な女子たち』(青春出版社)など著作・監修多数。All About「ストレス」ガイド。
イラスト/kame 取材/伊藤綾香 再構成/Bravoworks.Inc
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