私たち女性の体や生活と切っても切り離せないものなのに、実は知っているようで知らない生理のこと。悩みがあっても、多少辛くても、毎月のことなのに我慢したり、それが普通だと思い込んでいたり。普段、友だちや親に聞けないこと、疑問に思っている生理のことを、CLASSY.ONLINEでは座談会を開いて、読者世代の女性たちに聞いてみました。生理に関するあれこれは、将来子どもを産みたい人にとっては、特に大事なこと。「毎月来る不快なもの」で終わらせず、まずは自分の体と向き合ってみては? 第2回目は、生理の日の悩みについて、参加者に聞いてみました。
座談会参加者
【左】パンダ子さん(25歳・不動産関係勤務)
PMSでイライラすることはときどきあるが、生理に関して今のところ大きな悩みはなし。
【中央左】クマ子さん(28歳・建設関係勤務)
生理痛がかなりひどく、予定をキャンセルしなくてはならないことも。生理アイテムの進化事情に興味津々。
【中央右】ライオン子さん(26歳・スタイリスト)
生理周期がバラバラで、いつ来るか予測できない。婦人科に行くのは心理的ハードルが高く、なんとなく我慢している状態。
【右】ネコ子さん(25歳・ライター)
20代になってから経血の量が増えた気がすることと、PMSによる?暴飲暴食が半月近く続くことが悩み。
止まらない食欲、イライラ…生理前の不調はいろいろ
――生理の周期や量が多い日などだけでも人それぞれなことがわかりましたが、みなさんの生理の悩みについて教えて下さい
ネコ子 たくさんあります! まず、どうやっても夜漏れてしまう1日目の経血量の多さ。生理が始まる2週間前ぐらいからの肌荒れ。小さな白ニキビがあご回りに大量にできるんです。更に同じ時期から鬼の食欲が。これ全部、20代になってから始まったんです。
ライオン子 私も、生理前はものすごい食欲で食べ出すと止まらなくて… 気持ちが悪くなるまで食べてしまい、後悔することもあります。
パンダ子 私は生理の悩みはあまりない方だと思うのですが、みなさん生理痛は1日目とかよく聞きますが、私は生理の2日前から徐々にお腹が痛くなってくるんです。あとは3~4日前から眠気が強まったり、イライラすることはありますね。それに、うっかり漏れてしまわないか生理中は常に不安という悩みはあります。
ライオン子 私は、生理周期が乱れがちで安定したことがないので、いつ生理がくるかわからない不安が常にあります。さらに生理痛もひどくて、1日目から3日目は鎮痛剤が手放せません。 そしてさっきも話に出ていた食欲は私も。生理2、3日前からの食欲がすごくて、そしてイライラもします。PMSだろうなとは思っていますが、これが一生続くと思うと不安になりますね。私も症状はどれも20代になってからです。
クマ子 私は18歳ぐらいから生理痛がひどくなり、痛すぎて気持ちが悪くなります。なので、予定をやむなくキャンセルすることもあります。生理中は腰痛がひどくて動けなくなったり、貧血なのかめまいや頭痛、吐き気がすることも。生理痛は最初の2日間だけですが、生理の前後1週間はなんとなく体調の悪さを感じます。
どうしても汚してしまうから白いシーツは使わなくなった
――みなさんなかなか壮絶ですね…。生理中に困ったことはありますか?
パンダ子 仕事でスーツを着用することがあるのですが、グレーのスーツパンツに漏れてしまったことがあって…。スーツなので、ボトムだけ変えたら変だし、その時は必死になってトイレで汚れを落としました。それ以来、生理中は黒いボトムスを穿くようになりました。
ライオン子 私は、仕事中に突然生理が来てしまい、コンビニに駆け込んだことがあります。生理の日に限って立ち仕事で、貧血と生理痛で動けなくなったことも。
ネコ子 私はどうやっても毎回夜に漏れてしまい、シーツを汚してしまうので、白いシーツを使わなくなりました(笑)。解決になっていませんが…。
クマ子 私も電車で移動中に生理痛がひどくなりすぎて、途中で下車し休憩室で横にならせてもらい予定が狂ってしまったことがあります。生理中の困りごとはあるあるなんですね。「みんなもあるから大丈夫」とは思わずに、原因をつきとめて、改善していかないとと思いました。
ドクターからアドバイス
「PMSと月経困難症はよく混合されていますが、両者は違うものです。PMSというのは排卵日から生理2~3日目までの症状のことを指し、月経困難症は生理直前から始まり生理期間にある症状を指します。PMSはストレスがかなり影響しているので、きちんと睡眠をとり、バランスのいい食事、規則正しい生活でも改善が見込めますが、ご自身のセルフケアだけでは改善できない場合も多いので婦人科に頼ることも必要です。生理痛の症状がある人は、何か病気などの原因がある場合もあるので、仕事に響いてしまう前に、婦人科の受診がおすすめです。特に鎮痛剤が必要な生理痛などの月経困難症が20代後半から出てきた人は、受診を強くおすすめしています」
岡田有香先生
グレイス杉山クリニックSHIBUYA院長。日本産婦人科学会、産婦人科専門医。女性が少しでも毎日をポジティブに過ごすための、女性特有の不調や生理の知識をメディアで発信。インスタグラムアカウント(@dr.yuka_okada)でも生理痛など女性特有の悩みに答えています。
座談会参加者の横顔
パンダ子さん(25歳・不動産関係勤務)
PMSでイライラすることはあっても、生理に関して大きな悩みはなし。最近、スマホ離れをしたくて小説を持ち歩くように。先日読んだのは辻仁成さんの『サヨナライツカ』。本を読んで泣いたのは、これが初めてです。
撮影/杉本大希 取材・文/味澤彩子 編集/永吉徳子(CLASSY.ONLINE編集室)