【望海風斗さん・スペシャルインタビュー】あの名作ミュージカル『ドリームガールズ』で主演…舞台にかける意気込みを語る!

大ヒットブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』が初めて日本オリジナルキャスト版で2月より上演されることが決定。主役のディーナを演じるのは、圧倒的な歌唱力で観客を魅了する元宝塚歌劇団トップスターの望海風斗さん! 2回わたり望海さんスペシャルインタビューをお送りします。

――ブロードウェイの大ヒットミ

――ブロードウェイの大ヒットミュージカルで映画化もされている『ドリームガールズ』、どのような印象をお持ちでしたか?
最初に観たのは’06年に公開された映画の『ドリームガールズ』です。主演のビヨンセがかっこいいのとショーアップされた華やかな世界がとても印象に残りました。ミュージカルの来日公演も観たのですが…当時の私は宝塚で男役をやっていたので、目で追っていたのは男性の俳優さんばかり。主人公のビヨンセをはじめとする女性3人がどうなるのかよく思い出せないほど、深くストーリーを覚えていなかったんです。出演が決まって映画を観直しましたが、登場人物の心情だけでなく時代背景まで、たくさんのメッセージが詰まっている物語だということに気が付きました。それらが深く丁寧に描かれているからこそ、あれだけエネルギッシュで華やかなものに仕上がっていたのだと痛感しているところです。あの頃もっと真剣に見ておけばよかったと後悔していますが、自分がディーナ役をするとは夢にも思っていませんでしたので仕方ないですよね。これから頑張って勉強したいと思います!

――お稽古が始まったようですが

――お稽古が始まったようですが、今感じている手ごたえや難しさを教えてください。
今日、制作会見で初めて4人で歌わせていただきましたが、皆のエネルギーがすごかったです。役が深まっていったらどんなエネルギーの交換になるのだろう、絶対にすごいものになる!と手ごたえを感じました。難しさは、英語で作られたソウルフルな音楽を日本語でお届けすることです。エフィ役の福原みほさんはたくさん歌われていると思いますので、いろいろ教えていただきたいです。あとは、作品の背景となっている歴史をきちんと学んで、「ここに生きている人になる」という工程は難しいだろうなと思っています。

―望海さんはどんな曲でも歌いこ

―望海さんはどんな曲でも歌いこなしてしまうイメージですが、R&Bやソウルは難しいですか?
普通のミュージカルとは違う、グルーヴ感が難しいと思います。最近はミュージカルでもクラシカルな曲だけでなくロックが入っていたりするので、いろんなジャンルに挑戦してはいますけど。R&Bやソウルミュージックで大切なのは器用に歌いこなすことではなく、ここからエネルギーがあふれ出て世界に広まったというパワーだと思うんです。このソウルを元から持っている人とはスタートから違いますが、一緒に歌っていくことでグルーヴ感を身につけなければいけないと思っています。そして、さらに物語の感情を入れないといけませんから…本当に難しいです。
歌に物語の感情を入れることは宝塚のミュージカルでやってきていますが、慣れているから大丈夫ということはないです。今回の『ドリームガールズ』でも、「何でそうしたの?何でそう思ったの?」という「何で?」がたくさんあると思うので、時間はかかると思いますが一つ一つの感情を理解して歌に込めたいと思っています。

――今回のカンパニーの雰囲気は

――今回のカンパニーの雰囲気はいかがでしょうか。座長として、どんな感じにしたいと思っていますか?
私は「こうしたいんです!」というのは、ないですね(笑)。皆さんそれぞれのルーツがありますので、尊重しあい、経験を出しあって助けていただきたいです。皆さんとはほぼ初対面ですが、その中にはミュージカルが初めての方もいらっしゃいますので私にできることでしたらアドバイスしたいですし、私が客席から拝見していた大先輩にはたくさん教えていただきたいです。大先輩がドンと構えていてくださるのは、安心感があるのでありがたいなと思っています!

――最後に舞台を観に来てくださる皆さまにメッセージをお願いします。
本日、カンパニーの皆で揃って皆さまの前に立ち、歌わせていただいて、これからスタートするのだなと実感しました。この気持ちを大切に、カンパニーの皆と演出の眞鍋さんとともに作品のことを学んで深めていきたいと思っています。しっかりと血を巡らせて最高の初日を迎えられますように皆で力を合わせていきますので、ぜひ観にいらしてください。

望海風斗
‘03年、宝塚歌劇団に89期として入団。’17年 雪組トップスターに就任。真彩希帆とのトップコンビは宝塚随一の歌唱力と評される。‘21年4月 退団。同年、初コンサート『SPERO』を開催。’22年は『イントゥ・ザ・ウッズ』、『next to normal』『ガイズ&ドールズ』に出演し20 th コンサート『Look at Me』を開催。

ブロードウェイ・ミュージカル
『ドリームガールズ』
トニー賞6部門・グラミー賞2部門を受賞し、ビヨンセ主演で映画化された大ヒットブロードウェイ・ミュージカル。世界中で圧倒的な人気を誇る本作の初演バージョンを初の日本オリジナルキャスト版で上演。主演ディーナを務めるのは圧倒的な歌唱力で観客を魅了する元宝塚歌劇団トップスターの望海風斗。「Dreamgirls」「One Night Only」「(And I AmTelling You)I’m Not Going」など数々の名曲が登場、’60年代アメリカの華やかなショービジネスの世界を繰り広げる。【東京】2月5日(日)~2月14日(火)東京国際フォーラムホールC【大阪】2月20日(月)~3月5日(日)梅田芸術劇場メインホール【福岡】3月11日(土)~3月15日(水)博多座【愛知】年3月22日(水)~3月26日(日)御園座

撮影/大瀬智和 ヘアメーク/チエ(KIND) スタイリング/菊池志真 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:堀田茜

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