難しい漢字であれば、読めなくてもそれほど恥ずかしい思いはしないのかもしれません。
しかし、“最低限読み方を覚えておきたい漢字”というのは、読み間違えてしまうと恥をかいてしまうことも……。
そこで今回は、“読み間違えると恥ずかしい漢字”をご紹介します。アラサーの一般常識として、ぜひ読めるようにしておきたい漢字ばかりです!
1.「拾得」
「落とし物を拾う」ことを「拾得」と言います。また、よく拾った落とし物のことを「拾得物」と言いますよね。言葉としては聞き慣れているかもしれませんが、漢字表記になると意外と読み間違えやすい言葉です。
「じゅうとく」「しゅとく」ではありませんよ。
「拾得」の正しい読み方は……
「しゅうとく」です。
また、読み方だけでなく漢字で書く際も間違えやすい「拾得」。「拾」と「捨」の漢字を混同して「捨得」と書いてしまわないように注意しましょう。
2.「猛者」
「~の猛者」という表記を目にしたことはあるでしょうか。「猛者」には「強く勇敢な人」「荒々しい人」「ある方面で優れた能力や技術があり、精力的に活動している」などの意味があります。
そんな「猛者」を迷わず「もうじゃ」と読んでしまう人は少なくありませんが、「もうじゃ」だと「亡者(亡くなった人)」になってしまうため、注意しましょう。
「猛者」は……
「もさ」と読むのが正解です。
ちなみに「もさ」という読み方は、かつて「もうざ」と読まれていたのが略転したものだとされているようです。
3.「各々」
主にビジネスシーンなどで目にすることの多い「各々」。「各々」には「ひとりひとり」「各自」といった意味があり、複数の人やモノを指す時に使う言葉です。
「各」を「かく」と読むことから、「かくかく」と読み間違えられることがありますが、正しくは……
「おのおの」と読みます。
ちなみに、「各々」は「めいめい」「それぞれ」という言葉でも言い換えることができますよ。
4.「見初める」
最後にご紹介するのは「見初める」。漢字の読み方から「みはじめる」と読み間違えられやすく、さらに漢字も「見始める」と間違えられやすい言葉です。
「見初める」には「一目見て恋心を抱く」という意味があります。恋に落ちる瞬間は誰にも予想することができず、本当に一瞬ですよね。
そんな「見初める」の正しい読み方は……
「みそめる」です。ちなみに「見初める」のほかに「馴れ初め(なれそめ)」も、「初め」を「そめ」と読みます。
読み間違えると恥ずかしい漢字、あなたはいくつ読めたでしょうか? もし今回、読めなかった漢字があった……という人は、今のうちに正しい読み方を覚えておきましょう。
思わぬところで恥をかかないためにも、読み方があいまいな漢字は時間がある時に調べて、読み方を確認する癖をつけるといいですね。
参考文献
根元 浩『杏仁豆腐はキョウニンドウフが正しい!大人が読み間違うと恥ずかしい漢字』(中央公論新社)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Aaron Amat、Dean Drobot、Jacob Lund、ESB Professional、Kryvenok Anastasiia)