世の中には、漢字は簡単なのに、読み間違えやすい言葉というのがたくさんあります。漢字の組み合わせから推測して、意外と簡単に読めるものもあれば、一目見ただけでは読み方が想像つかないものもあるでしょう。
そこで今回は、間違いやすい漢字の中でも「あ」から始まる読み方のものを集めてみました。
すべて「あ」から始まるのであれば、ある程度読み方を推測できるかも……! あなたはいくつ知っていますか?
1.「生憎」
せっかくの休日だから、彼氏とお出かけしよう!そう思っていたのに、突然雨が降り出した……。そんなふうに「期待や目的に沿わず、都合が悪いこと」を「生憎」と言います。
ビジネスシーンにおいては、相手からの頼みごとを断る際などに「生憎ですが……」と言うことがあるでしょう。
そんな「生憎」の正しい読み方は……
「あいにく」です。
「ちくしょう」と読み間違えられることがありますが、「ちくしょう」は「畜生」と書きます。混同しないよう注意しましょう。
2.「灰汁」
「灰汁」とは、「植物から出る渋い液」や、「灰を水につけてできた上澄みの水」のことを言います。
また、鍋料理や煮物などを作る手順においても「灰汁」という言葉が出てくることがありますよね。この場合の「灰汁」は「苦みや渋みなど、料理に不要な成分の総称」を意味し、料理によってその成分は異なります。
そんな「灰汁」の正しい読み方は……
「あく」です。
つい「はいじる」と読み間違えがちなので、しっかりと覚えておきましょう。
3.「欠伸」
欠ける、伸びる……。読み方を知らないと、思わず「そんな言葉あったかな?」とも思ってしまう人もいるかもしれませんね。
「欠伸」とは生理現象の一種です。つい止めようと思っても、出てしまうもの。「欠伸」を「けっしん」と読んでしまうのは間違いなので気を付けましょう。
そんな「欠伸」の正しい読み方は……
「あくび」です。
「欠」はもともと象形文字の一種で、“人が口を大きく開ける動作”を文字にしたものだそうです。また、「欠伸」という漢字は、“口を大きく開けて(あくびをして)背伸びをする様子”を表しているそうですよ。
4.「家鴨」
「家の鴨」と書くこちらの漢字。「鴨」という漢字があるだけに「鴨の一種かな?」と勘違いしやすいですが、「鴨」をそのまま「かも」と読み「いえがも」とするのは間違いです。
また「まがも」と読んでしまう人もいますが、こちらも不正解。「まがも」は「真鴨」と書きます。
では「家鴨」は何と読むのでしょうか。
正解は……「あひる」です。
家鴨は真鴨を改良して飼いならした鳥のことを言います。生物学的には、真鴨と家鴨は同じ種類で、それぞれ明確な違いはないそうです。
「あ」から始まる読み間違えやすい漢字、あなたはいくつ正しく読めたでしょうか? 意外と簡単に読めたものもあれば、「あ」から始まるとわかっていても、読み方がわからなかった……というものもあったかもしれませんね。
今回読めなかった漢字があれば、ぜひこの機会に正しい読み方を覚えておきましょう。
参考文献
村石利夫『日本語「間違い」辞典―温厚?温好?一所懸命?一生懸命?どっちが正しい!? オフィスで恥をかかないために』(KKベストセラーズ)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Sofi photo、Antonio Guillem、jazz3311、Cookie Studio、Gumpanat)
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