【お笑い芸人が大河ドラマに大抜擢】スーパーサイズミー・西本たけるさんの素顔に迫る!

インスタグラムやTikTokでバズり中のネタ「私服のセンスが中2で止まってる彼氏」シリーズなどで知られるお笑い芸人・西本たけるさん(スーパーサイズ・ミー)。トリオでのお若い活動はもちろん、現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演するなど、活躍の場を広げつつある西本さんが、今考えていることって? 31歳とCLASSY.読者と同世代である西本さんの知られざる素顔に迫るべく、特別インタビューを敢行しました!

コンビ解消を経て…仕事で大事にしているのは“無理しない”こと

-お笑い芸人としてテレビやラジ

-お笑い芸人としてテレビやラジオで活躍するのはもちろん、SNSで発信したり、ドラマに出演したり、さまざまな現場での仕事に向き合っている西本さん。それぞれの仕事に向き合う上で、スタンスの違いはありますか?

正直なところ、なくそうとしています。あっちではあんなやつだけど、こっちではこんなやつって違いがあると、本質が見えてこなくなる気がしているんです。なので、あまりスタンスを変えたくなくて。今、トリオを組んで3年なんですけど、ここ1・2年で強く意識しているのが、「無理しない」ということ。芸人って、若手の頃は特に無理しがちなんですよ。舞台上で爪痕を残そうとして、全然自分のできないことをやろうとして事故って、先輩たちを困らせる、みたいな。芸人あるあるなんですけど、無理してるとどうしてもキツくなってくるんですよね。なので、どの現場だからこう、って自分を変えたりせずに、今の自分がやれることを100%出せるようにする、ただそれだけを考えています。

-「無理しない」というスタンスは、ずっと昔からですか?

気付いた瞬間がありました。トリオを結成する前、3年くらいコンビを組んでたんです。漫才を基本に活動してたんですけど、自分の中で無理のあるツッコミスタイルをとってたんですよね。自分のなかでも無理してるっていう気持ちがあったし、僕のことをよく知っている同期や友人から「ネタ中の西本、全然笑えない」って言われることが当時多くて。結局コンビは解消することになったんですけど、その時に「次もし再出発できるときがあったら、なるべく素に近い状態で舞台に立ちたいな」って思ったんです。その後、岡田・黒田が誘ってくれてトリオを組むことになったんですけど、この2人の前だと素でいられるし、舞台上での振る舞いに対しても「そこまで気張るとキツいって」みたいなアドバイスをくれたりするんですよね。今のトリオのおかげで、無理しない自分でいられるようになったと思います。

大河ドラマのオファー、正直なところ「そんなバカな」って思いました(笑)

-現在放送中のNHK大河ドラマ

-現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演した際も、無理せず仕事に取り組めましたか?

さすがに撮影がスタートした最初の1日は、正直かなり緊張してましたよ。でも、なんとかだんだん慣れていきました。(共演者である)小栗旬さんや小池栄子さんって、バラエティでも活躍なさってる方々なので、現場で「お前は誰なんだ?」っていじってくれたりして。そうやって場になじめていったので、ありがたかったですね。

-大河ドラマに出演が決まった時の気持ちは?

最初は事務所のマネージャーさんから「『鎌倉殿の13人』から出演のオファーが来ているので、今後3カ月のスケジュール状況を教えてください」ってメールが来たんです。正直なところ「そんなバカな」って思いました(笑)。誰もが知っていて、俳優をやっている友人たちが目指している大河ドラマのオファーが来るっていう状況がよく分からなくて。「エキストラみたいなことであれば、相方たちに相談してもいいですか?」って感じでマネージャーさんに連絡したら、「役名もあるので、セリフとかある役だと思いますよ」って言われて。そこから、三谷幸喜さんからご指名いただいたことや、小栗さん演じる北条義時の息子で、坂口健太郎さん演じる北条泰時の弟である朝時役であることが、段階を追ってわかってきて。ドラマにも映画にも出たことがないのでできるのかな?とも思ったんですが、断るなんて全く思わず「やらせてください」と返事しました。でも、正直最初は「嘘でしょ!?」「いけんのかな!?」って思いましたね。

「意外と衣装似合ってましたね」大河ドラマ出演の感想は?

-慣れないドラマ撮影で、大変だ

-慣れないドラマ撮影で、大変だったことはありますか?

大変なことはあんまりなくて。合戦のロケは炎天下だったんで、熱中症に気を付けるとかそういう大変さはありましたが、スタッフの皆さんがすごく気配りをしてくださって、自分の仕事に集中できるやりやすさがありました。とにかく現場の一体感がすごいんです。裏方の皆さんも演者も、みんなで声を掛け合いながら、助け合いながら、作品を作っていく感じだったので、大変さは全然感じなかったです。

-仕上がったドラマを実際に見てみて、どうでしたか?

これは事務所の公式からも出したコメントなんですけど、意外と衣装似合ってましたね(笑)。正直、撮影中は自分の演技についてよくわからなくて、さすがに一流の皆様に混じりすぎてて、芝居がめちゃくちゃ浮くだろうなって思ってたんです。それで、放送後にはSNSで「こいつなんだ?」とか「下手だな」ってボコボコにされると思ってたんです。三谷さんにまで迷惑かけるんじゃないかなと思ってビクビクしてたんですけど、別に褒められたものじゃないとは思いますけど、意外と大丈夫だったなって気持ちがちょっとだけありました(笑)。実際にSNSとか見てみても、「いい感じ」とか「違和感ない」みたいな反応があって、とりあえずホッとしました。

臆せずドラマの現場に挑めたのは、三谷さんの言葉あってこそ

-撮影に挑むにあたって、三谷さ

-撮影に挑むにあたって、三谷さんとはどんなお話をされましたか?

実は撮影前に1回お会いしただけなんです。撮影中には1回も会えなかったし、撮影が終わった今もまだお会いできていなくて。だから、僕の出演シーンについての感想っていただけていないんですよね。初めてお会いした時には、「(突然のオファーで)びっくりした?」と聞かれたのですごく驚いたことを伝えると、「僕、芸人さんの動画をよく見るんですけど、西本さんめちゃくちゃ面白いですよね」と言ってくださって。その後もすごく気さくに、「ああいう動画って、何回撮るの?」とか「台本って起こすの?」とか、いろいろ聞いてくださって。最後に、「そうそうたるメンバーで萎縮するかもしれないけど、自由にやってね」「終わった後に、もっとやれたかもしれないなって後悔するのだけはやめて」と言っていただいて。なんか、後ろ盾をいただいたような気持ちになれたんですよね。三谷さんがいろいろなことを判断した上で、僕が投入されてるんだって思えたのは大きかったです。あの現場で元気に臆せずやれた理由のひとつは、三谷さんの言葉があってこそですね。

PROFILE

西本たける(にしもとたける)●1991年1月15日生まれ、神奈川県出身。吉本興業所属。キングオブコント2022にて準々決勝へ進出したお笑いトリオ「スーパーサイズ・ミー」のメンバー。毎週木曜日22:00からインスタライブを放送中。

Instagram:https://www.instagram.com/nishimoto_0115/
TikTok:https://www.tiktok.com/@nishimoto__0115
Twitter: https://twitter.com/nishiiiiii

撮影/千葉タイチ 取材・構成/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)

Feature

Magazine

最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

Pickup