【山田裕貴×松本まりか スペシャルインタビュー】CLASSY.世代の二人が考える〝ウェルビーイング〟

節目となる作品で共演を重ね、お互いに俳優として大きな信頼を抱いている山田裕貴さんと松本まりかさん。お二人が共演した話題の映画『夜、鳥たちが啼く』公開を記念しての対談第2回目では、ともにCLASSY.世代である山田さんと松本さんが考える〝ウェルビーイング〟についてお聞きしました。

―― CLASSY.ではウェル

―― CLASSY.ではウェルビーイングなライフスタイルを発信しています。まず自分がハッピーになることで、自分だけでなく周りや社会もハッピーにしたいという考え方ですが、お二人がメンタリティの面で心掛けているウェルビーイングなことをお聞かせください。

松本 私はまずは自分自身が幸せになることが世界の幸せにつながると思っています。なので、幸せを感じことができる心を育むようにしています。
山田 具体的にはどんなことをしているんですか?
松本 まずは休む時間を作ること。時間がなくても一回、目を閉じて気持ちをリセットすることが大切です。そして、結果を求めすぎないこと。結果が欲しくても先走るのではなく、そこに向けて何が必要か考えるようにしています。そのために勉強が必要だとしたら、まずは勉強する時間を楽しみます。楽しくやっていたら結果にたどり着いた、という感じです。いい意味で余裕のある毎日だと、すっと入ってきた幸せをキャッチできるんです。

山田 僕は最近twitterに

山田 僕は最近twitterにも書いたんですけど、「まじ心が釈迦」ですかね。
松本 「まじ心が釈迦」。もっと詳しく教えて!
山田 「過去を気にしない、未来も気にしない、今だけ!」ということです。今だったら、この取材に一生懸命答えるということをやればいい、さっき何々があったとか、この後何々があるからとは考えません。そしてこの今が終わったら、次の撮影に一生懸命! これの連続が過去にも未来にもなるから、一生懸命が続いていくと思うんです!
松本 それそれ! その生き方、いいよね!
山田 仕事もプライベートもこんな感じです!

――お二人にとって「これがあれ

――お二人にとって「これがあればハッピー」「これをするとハッピー」というようなものはなんでしょうか?
松本 考えすぎてしまうことがあるので、頭だけでなく体も使おうとピラティスを始めたんです。心と体をリンクさせるトレーニングはとても心地がいいですね! そして、自分唯一の持ち物は体だということにも気づくことができました。お金でも恋人でも家族でもなく、完全に依存できるのは自分の体。だから、もっと自分の体を大事にしようと思っています。
山田 この前、現場にめっちゃマッチョの子がいて「女の子は僕のことを裏切るけど、筋肉は僕を裏切らない」って言っていました! ちょっと違いますかね(笑)。
松本 あはは。筋肉を愛おしいと思う感覚と近しいものはあるかもしれないですね。私は心と体を一致させようとトレーニングしたことで、自分というものをちゃんと認識できたんです。そして、操縦不能になりそうな自分をコントロールすることがでるようになりました。自分で意識して動いているという感覚があると、世界の見え方が変わってきたんです。自然の美しさも今まで以上に感じられるようになり感性が高まったので、芝居するときに活かせるような気がしています。私にとっては結構重要な目覚めを与えてもらった感じです。

山田 僕は何も考えなくていい時

山田 僕は何も考えなくていい時間、ですかね。何もしなくていい時間があったら幸せだなって思います。
松本 ゼロに戻りたい。
山田 そう、ゼロに戻りたい!
松本 すべてを抱きしめる感覚!
山田 許す、みたいな!

――ゼロに戻りたいという気持ちについてもう少し詳しくお聞かせください。
松本 毎日すごく刺激的な世界にいるから、本当の自分の中心にその都度戻るということが大切なんです。だから、私も無になるようにしています。でも、無になれずにまた考えてしまうんですが、それでもいいのでやっています。
山田 僕たちの仕事における大きな特徴の一つですが、僕たちは自分として生きている中に〝違う人を生きる仕事〟がある、ということです。違う人を生きている時間が多くなるとわからなくなってしまうことがあるんです、自分が。何か楽しいのか、何が悲しいのか…。だから、僕たちにとってゼロになるということは本当に大切なんです。
松本 誰にとっても、自分に立ち返るという意味ではゼロになるって必要なことですよね。
山田 自分が感じていることを嘘なく率直にお話ししましたが、伝わりましたかね? 少しでも共感していただけるところがあるといいのですが…。
松本 これを読んだ方に「まじ心が釈迦」って思っていただけるでしょうか(笑)?
山田 ツイートしていただけると、嬉しいです(笑)!

山田裕貴
‘90年生まれ。愛知県出身。’11年『海賊戦隊ゴーカイジャー』で俳優デビュー。’22年エランドール賞新人賞を受賞。主な出演作に『HiGH&LOW』シリーズ、『あゝ、荒野 前篇・後篇』、『あの頃、君を追いかけた』、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』、『東京リベンジャーズ』、『燃えよ剣』、『余命10年』、『耳をすませば』など。今後も『東京リベンジャーズ2』の公開やNHK大河ドラマ「どうする家康」の出演が控えている。

松本まりか
‘84年生まれ。東京都出身。’00年ドラマ『六番目の小夜子』で俳優デビュー。’18年ドラマ『ホリデイラブ』で注目を集める。主な出演ドラマは『教場Ⅱ』、『それでも愛を誓いますか?』、『名探偵ステイホームズ』など。主な出演映画は、『MIRRORLIAR FILMS Season2』、『極主夫道 ザ・シネマ』、『妖怪シェアハウス―白馬の王子様じゃないん怪―』、『ぜんぶ、ボクのせい』など。ドラマ『最高のオバハン中島ハルコ』に出演中、’23年放送のNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演。


『夜、鳥たちが啼く』

自分を諦めきれない小説家と愛を諦めかけたシングルマザー。いびつな「半同居」生活がもたらす仄かな光。主人公の小説家を山田裕貴、相手役のシングルマザーを松本まりかが演じる。原作:佐藤泰志「夜、⿃たちが啼く」(所収「⼤きなハードルと⼩さなハードル」河出⽂庫刊) 監督:城定秀夫 脚本:高田亮●12月9日(金)全国公開 © 2022 クロックワークス

【山田さん着用衣装】ジャケット¥81,000〈ユウキハシモト〉ブーツ¥43,000〈アポクリファ〉ブレスレット¥92,400〈セブンバイセブン〉(すべてサカス ピーアール☎03-6447-2762)カットソー¥23,100(ダイリクd.dairiku@gmail.com)パンツ¥69,300 ベルト¥26,400(ともにシュープ/ワンダーラスト・ディストリビューション☎03-3797-0997)ネックレス/スタイリスト私物
【松本さん着用衣装】ブーツ¥28600(モリーニ/ジャック・オブ・オール・トレーズ☎03-3401-5001)ヘアピアス¥16500(フミエタナカ/ドール☎03-4361-8240)ドレス/スタイリスト私物
撮影/木村 敦 ヘアメーク/小林純子<山田さん>、福岡玲衣(TRON)<松本さん> スタイリング/森田晃嘉<山田さん>、Yurika Nakano<松本さん> 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:山本美月

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