洪水のようなソング&ダンスとともに彩り豊かな演出で上質なステージをお届けしてきたSHOW-ismシリーズ。11作目となる今回の『BERBER RENDEZVOUS』(ベルベル・ランデヴー)は、オール女性キャストで全編を歌と踊りで綴り、柚希礼音さんと美弥るりかさんが主演を務めます。このお二人に、舞台のことを中心にウェルビーなライフスタイルやパーソナルなことについて、3回に渡り対談していただきました。
第2回目は、ウェルビーイングなライフスタイルについてお聞きします!
Q.CLASSY.ではウェルビーイングなライフスタイル(=自分を高める行動をすることで、自分だけでなく周りもHappyにするという考え)を発信しています。以前の取材で、柚希さんは「きちんと弱音を吐いて、皆で助け合うことの大切さ」、美弥さんは「自分を愛せていないと周りを愛せないということ」を話して下さいました。最近は、どんなウェルビーイングな生活を送っていますか?
柚希礼音さん(以下柚希)ちょっと考えるから、るりるり先に答えて(笑)。
美弥るりかさん(以下美弥)!?私から、ですね。えーと…。
―美弥さんは前回のインタビューで、昔は興味がなかったお料理を始めて、昆布締めなども作っていると話して下さいましたが。お料理は続けていますか?
柚希 え?何?すごい!昆布締め!
美弥 昆布で挟んでいるだけですから(笑)。暮らしを丁寧にしようと思い、料理も始めたんです。
柚希 大切なことだよね。
美弥 そうですよね。以前のインタビューで自分を愛することの大切さをお話ししたときは、自分の心との対話を大切にしているときでした。心の声を聞きながら自分と向き合い、一年くらい経って振り返ったら、結構変わることができていたんです。少しずつですが、前に進めているんだなって。そんな時に思ったのが、誰かのためになるのなら自分の辛かった経験を、格好悪くてもいいから話していこうということです。
柚希 弱いところを見せるって、強くないとできないからね。
美弥 そうなんです、少し強くなれていたんです、私!自分を追い込みすぎて体調が悪くなったときは、自分のことさえ考えられなくて。でも心と向き合うことで、自分を理解することができました。そうしたら、周りの事も考えられるようになって。そんな少し強くなれた私が思ったのが、昔の弱い部分を隠さずに話すことが誰かの役に立つのかも、ということです。「美弥さんも一人の人間として悩んで葛藤していたんだ、私だけじゃないんだ」と勇気を与えられるなら、いくらでも話していこうと思っています。そんな少しの変化しかないのですが、大丈夫ですかね?
柚希 少しの変化かもしれないけど、大きな一歩を踏み出せたと思うよ。
美弥 ありがとうございます!ちえさんのウェルビーイングな生活に、私も興味があります。
柚希 私が今やっている作品が、今を生きている方の話なんです。その方と実際にお会いしたら、本当に後先のことを考えていないんですね。夢中になれることがあると、食事もせず睡眠もとらずに何日も没頭し続けてしまうんです。そのときの目のキラッキラさといったらすごくて!私も同じように生きてみたいと思いました。今まで「この公演に全てを捧げています」と本気で言っていましたが、レベルが全く違うんですよね。なので、もっと今日の今この時間に集中して、終わったことや先のことを考え過ぎないようにしようと思いました。そして、夜寝るときに「今日も本当に楽しかった!」と思いながら寝ることをテーマに生きています。私はHappyになっているけど、周りの皆もHappyになっているかは謎なんですが(笑)。私が今だけを生きているキラッキラの方に会ったときにすごい素敵だなと思ったように、最近のHappyに生きている私を見て幸せそう!って思ってもらえたら嬉しいから。だから、そうやっている(言い切り)(笑)。
美弥 やっているのですね (笑)!寝るときに「楽しかった」という気持ちに包まれるってとてもいいことだと思います。
柚希 そう思いながら寝ると、明日の新しい一日も楽しみになって!朝起きたときは「今日が人生で最高の日だ!」って思えて。幸せのループが繋がっていく気がする(言い切り)!
美弥 私もやってみます!
Q.「これがあればHappy」「これをするとHappy」というような、柚希さん、美弥さんの機嫌が良くなることは何ですか?
美弥 私は一人で過ごす時間がないとダメですね。人と会うのも好きなんですが、人の影響を受けやすいんですよ。なので、どんどん自分が無くなってしまう気がして。誰かが楽しそうに、○○したい!と話していると私もやりたいと、その時は本気で思うんです。でも、自分の軸が周りの人によってズレてしまって。朝でも夜でもいいので、一人になって自分を取り戻す時間を作るようにしています。この時間はテレビも音楽もつけずにぼーっとするだけだったり、落ち着きたいときは本を読んだり、愛猫と遊んだり…、いろいろです。お稽古や公演中はたくさんの方にお会いするので、忙しくてもリセットタイムを設けることで自分らしくいられる気がします。
柚希 私は宝塚時代から、公演が終わったら何か一つごほうびを、自分で自分にあげるようにしています。モチベーションが上がるんです!高価な物ではないけれどずっと欲しかった物や、以前はスケジュール調整できれば海外旅行やもし海外が難しかったとしても日帰り温泉に行っていました。自分が喜ぶごほうびは自分が一番よく知っていますからね!
美弥 今回の公演のごほうびは決まっていますか?
柚希 公演が終わった年末年始はちょっとゆっくりできるから…。
美弥 海外ですか?
柚希 すごく海外に行きたいからネットで“隔離無しで行ける国”ってめっちゃ調べてる!でも、海外は無理かな、国内旅行になりそう、温泉とかいいなーって思っています。さっき、「今を生きる!」って言いながら、先のごほうびを考えているっておかしな話だけど(笑)。
美弥 先のことを考えてHappyになっているんですから、アリです(笑)!
ギャラリー(全3枚)
柚希礼音(ゆずきれおん)
1999年宝塚歌劇団に85期として入団。卓越したダンス力と華やかな容姿で人気を集め、2009年星組トップスターに就任。2015年退団。退団公演の千秋楽には過去最多となる1万2,000人が集結。退団後は舞台を中心にテレビ等の映像作品でも活躍している。
美弥るりか(みやるりか)
2003年宝塚歌劇団に89期として入団。華のあるダンスと演技力で人気を集める。2019年6月退団。退団公演では二番手としては異例のサヨナラショーが行われる。退団後は中性的で妖艶な容姿を活かし、多くの舞台で活躍している。
SHOW-ism Ⅺ
ショー・プレイ
BERBER RENDEZVOUS(ベルベル・ランデヴー)
演出家・小林香が創造する、独自のセンスと美意識が溢れる人気の舞台SHOW-ismシリーズ。11作目となる今回のSHOW-ism XIは書下ろしの最新作。唯一無二の個性を持つ11人と、さらには超豪華ゲストも迎えたオール女性キャストで全編を歌と踊りで綴りながら、見たことのない化学反応を生み出します。エンターテインメントの輝きを全て詰め込んだ、夢の競演をお楽しみ下さい!
2022年11月20日(日)~12月5日(月)日比谷シアタークリエ
【衣装】[柚希さん]ノースリーブコート¥276,100 ニット¥62,700(ともにマックスマーラ) エコレザーパンツ¥37,400(エス マックスマーラ) シューズ¥187,000(クリスチャン ルブタン) ネックレス¥74,800〈ウッターズ アンド ヘンドリックス〉ピアス¥23,100 リング¥49,500〈ともにイオッセリアーニ〉(すべてアッシュ・ペー・フランス)[美弥さん]トレンチコート¥457,600 スウェットシャツ¥248,600 パンツ¥174,900 ショートブーツ¥223,300〈参考価格〉ネックレス¥957,000〈参考価格〉イヤカフ¥47,300 シルバーリング¥62,700 ブラックリング(ラージ)¥63,800(スモール)¥56,100〈参考価格〉(すべてジバンシィ/ジバンシィ ジャパン)
【問合せ】アッシュ・ぺー・フランス www.hpfrance.com/クリスチャン ルブタン ジャパン 03-6804-2855/ジバンシィ ジャパン 0120-218-025/株式会社マックスマーラ ジャパン 0120-030-535
撮影/木村 敦 ヘアメーク/佐藤エイコ(ilumini.)[柚希さん]、AYA(TRIVAL)[美弥さん] スタイリング/後藤則子(no.23)[柚希さん]、清原愛花[美弥さん] 取材/よしだなお 構成/前田章子(CLASSY.編集室)