舞台や映画、ドラマで活躍している劇団EXILEの小野塚勇人さんが6月に上演される韓国発のミュージカル『シデレウス』に出演。若き数学者ケプラーを演じる舞台の話に加え、小野塚さんの〝ウェルビーイング〟なことも伺いました。
――韓国発の大ヒットミュージカル『シデレウス』。参加が決まったときの率直な感想は?
「昨年出演した『INTERVIEW〜お願い、誰か僕を助けて〜』も同じく韓国ミュージカルで、演出家が今回と同じ田尾下 哲さんでした。役者目線になって演出してくださる方なので、またご一緒できるのは光栄だなと思いました。前作とはまた違う表現になると思いますが、今作を通して歌の表現を勉強させていただきたいなと思っています」
――3人芝居であり、ミュージカルナンバーは全15曲あるそうですね。
「前回も3人芝居で、短い曲も含めて18曲あったんですね。今回、僕が歌うのは10曲と少なくなったけどそれでも多いですし、セリフも多くて分量が多いことは変わらないので、またお尻に火がつくような毎日が始まるんだなって(苦笑)。前作がミュージカルデビューだったんですが、歌もセリフもすごい分量の作品でしたから、なんか感覚がバグってるんですよね(笑)」
――今作ではどんなことが課題になりそうですか?
「前作とは曲調もキャラクターも違いますから、歌い方も変えていかなければと。ただ、〝歌う〟っていう意識ではやりたくないなと思ってます。ケプラーの感情が歌にのって表現できるように、それを目指して頑張りたい。演出の田尾下さんは稽古以外のときも何でも質問していいと言ってくださるので、前回は毎日のように台本の解釈についてやり取りさせていただいて……僕、失うものはないんで(笑)。ミュージカルで積み上げてきたキャリアもないので、愚直にやっていこうかなと思ってます」
――ミュージカル作品はまだ2作目ですが、舞台のキャリアは12年に。舞台の魅力ってどんなところですか?
「誰もがそう言うと思いますが、生のお客さんがいてダイレクトに反応が返ってくるところですね。『生きてる』って心地がするし、『役者やってるな』って一番感じるのは舞台上で拍手をもらってるとき。1カ月間同じ作品に関われて、役に対して深いところまで掘り下げる作業ができるのも魅力です。映像作品の仕事が続くといま自分の持ってるものしか出せないけど、舞台だと役を掘り下げることで『こんなこともできるんだ』っていう発見があるし、演技のキャパを広げる作業ができる。稽古でガンガン失敗して恥かいて…勉強できる場でもあるので、そういう意味でも舞台の仕事は欠かせないものですね。なかでもミュージカルの魅力は歌や曲によって作品の世界観が広がって、一瞬でその世界観にひたれるところかな。それは最大の魅力だと思います。歌と音楽は偉大だなって思いますね」
――小野塚さんが思う、今作の魅力と見どころを教えてください。
「天動説が信じられていた時代に、疑問を持って地動説を唱えた男二人の熱い物語です。様々な人達に反感をかいながらも、真っ直ぐに探究していく男たちの姿を見てほしいですし、観る人の背中を押すような作品になれれば。楽曲はポップで聞きやすいと思いますし、舞台装置もすごくキレイで、ロマンチックな星空が見られると思うので期待してください」
――今作の出演で個人的に楽しみにしていることはありますか?
「共演の石川由依さんのサインをもらうことです(笑)。(石川さんがミカサ役の声優の)『進撃の巨人』が大好きなので。梶裕貴さんのサインを飾っているんで、その横に石川さんのサインを並べて『ミカサとエレンだ~』って思いながら酒を飲むのが楽しみ!(笑)」
――CLASSY.では、ウェルビーイングなライフスタイルを提案しています。もともとプロサッカー選手を目指していたという、小野塚さんが実践している〝ウェルビーイングなこと〟は?
「トレーニングはしてますけど、ストイックにはやってないですね。行けるときは週に3、4回、キックボクシングとウエイトトレーニングをしています。キックボクシングは全身の有酸素運動なので結構、体を追い込めるし汗もかきますし。役とかで胸板を厚くしたいときは運動量を増やしますけど。普段、なぜトレーニングするかと言えば好きな時に好きなものを好きなだけ食べたり飲んだりしたいから。たとえば食べないダイエットとかは絶対に続かないし、俺は究極、動けばいいって思ってますね。飯抜くのも嫌だし、一杯目には絶対ビール飲みたいから(笑)。ダラダラ過ごしてビール飲むより、めっちゃ動いて汗かいて最高のビールが飲みたい(笑)」
――仕事を離れてリラックスするときは何をしていますか?
「たまにサウナに行きます。汗をかいて代謝を上げるのが一番いいと思うし、体も心もすっきりしてリフレッシュできます。サウナは友達と行くことが多いですね。友達と話しながら、サウナ入って風呂入ってビール飲んで帰ってくる。オジサンぽいけど(笑)。友達と過ごす時間がリフレッシュになるから、逆に一人じゃ行かないですね」
小野塚勇人
‘93年6月29日生まれ 千葉県出身 血液型A型●劇団EXILEのメンバー。’16年~’17年『仮面ライダーエグゼイド』で九条貴利矢/仮面ライダーレーザー役として出演。最近の主な出演作は、映画『HiGH&LOW THE MOVIE』シリーズ、ドラマ『共演NG』、主演舞台『結-MUSUBI-』など。8月20日(土)~10月12日(水)まで、日本青年館ホールを皮切りに全国公演されるミュージカル『DOROTHY〜オズの魔法使い〜』にライオン役で出演。
ミュージカル『シデレウス』
韓国発の大ヒットミュージカル。実際に宇宙にいるような神秘的で幻想的な雰囲気が好評を博し、アジア全域で話題となった作品の日本版。ガリレオ、ケプラー、マリアの3人が、〝星のメッセージを伝える者たちの物語〟を描く。3人芝居構成の舞台は4チーム編成にて回替わりで上演。小野塚さんはチーム〝オリオン〟でケプラー役を演じる。他の出演者/(オリオン)石井一彰 石川由依、(ペガスス)鮎川太陽 神永圭佑 七木奏音、(ペルセウス)井澤勇貴 吉田広大 礒部花凜、(カシオペア)財木琢磨 少年T 富田麻帆、日本語台本・演出/田尾下 哲●6月17日(金)~30日(木)【自由劇場】http://musical-sidereus.jp/
撮影/イマキイレカオリ ヘアメーク/KOHEY スタイリング/大川好一 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)