映画やドラマ、舞台に引っ張りだこの二人が『ハケンアニメ!』で映画初共演。働く人すべてが胸を熱くする〝お仕事ムービー〟にちなみ、それぞれのお仕事への思いに加え、読者のお悩み相談にも回答!同世代のトップランナーたちからのリアルな言葉をお届けします。
読者からの〝お仕事〟悩み相談に吉岡さんと中村さんが答えます!
読者のお悩み【自分の代わりなんて誰でもできると思うと心が折れそう】
「仕事内容が単調なわりにきつく、心が折れそうになります。「自分の代わりなんて誰でもできる」と思うとやりがいも見出せず…。そもそも仕事にやりがいを求めるのが間違っているのでしょうか?」(29歳・メーカー勤務)
吉岡「そもそも『自分の代わりなんて誰でもできる』って思考回路が危険な気がする。そう思ったらどんな仕事でもそうなっちゃうから、転職しても辞めても変わらないので、この考え方自体を変えるとラクになるんじゃないかな?相当大変かもしれないけど、自分にしかできない方法を見つけようって私なら思います。この方にしかできないことがあるから今もその職場にいらっしゃるわけで…」
中村「ヤバい!全然、違うこと言おうとしてた(笑)」
吉岡「私はそう思います(笑)。今の時点で絶対にできることがあるはずだから、努力すればその思考回路は変わるはず。努力したぶん、自信になって私にしかできないって思えてくるしやりがいも見つかるのでは…すみません。甘い考えかもしれませんが」
中村「いやいや。僕も優しい人になりたい!(笑)」
吉岡「中村さんは現実的なんじゃないですか?」
中村「たぶんスーパー現実的なんだよね。『自分の代わりなんて誰でもできる』って当たり前なんですよ、僕ら役者でも。自分の代わりなんていないと思いたいことが驕っていると思うんです。それは人に言われることであって自負することじゃない。仕事がやりがいをくれるんじゃなくて、やりがいは自分から見出せばいいし、やりがいが持てるものを探せばいい。確かに単調な仕事はしんどいよね。だったら物事を動かせる仕事に就くにはどうすればいいかを考えて、資格をとるとか能力を磨くとか自分を研鑽するほうがやりがいを見つけられるんじゃないかな。きっと漠然としてるから答えが見えないんですよ。漠然としている悩みや夢は細分化しないと。たとえば1階から5階まで上がるにはどうすればいいか、社会に出たらその階段を作るのは自分。誰かが階段を作ってくれたり、仕事がやりがいっていう縄梯子を下ろしてくれるわけじゃないんです」
吉岡「そのとおりで…『なんも言えねー』です(笑)」
中村「俺、最初から極論を言っちゃうんですよ(苦笑)。なので、二人でアメとムチ戦法でした(笑)」
画像ギャラリー
吉岡里帆
ʼ93年1月15日生まれ 京都府出身 血液型B型●ʼ17年ドラマ『カルテット』での好演が話題に。最近の主な出演作品はドラマ『レンアイ漫画家』、映画『泣く子はいねぇが』、舞台『ベイジルタウンの女神』『白昼夢』、劇団☆新感線『狐晴明九尾狩』など。映画『ホリックxxxHOLiC』が4月29日(金)、『島守の塔』が今夏公開予定。
中村倫也
ʼ86年12月24日生まれ 東京都出身 血液型A型●ʼ18年NHK連続テレビ小説『半分、青い。』に出演、人気を博す。最近の主な出演作はドラマ『この恋あたためますか』『珈琲いかがでしょう』、映画『水曜日が消えた』『人数の町』『ファーストラブ』『騙し絵の牙』『ウェディング・ハイ』、舞台 劇団☆新感線『狐晴明九尾狩』など。
映画『ハケンアニメ!』
直木賞受賞作家、辻村深月の小説の映画化。アニメ業界で闘う者たちを描いた、熱血エンタテインメント。世界に誇る日本のアニメーションの現場を舞台に、チャンスをつかんだ新人監督・斎藤瞳を吉岡里帆、崖っぷちの天才監督・王子千晴を中村倫也が演じる。その他の出演/柄本 佑、尾野真千子ほか。監督/吉野耕平 原作/辻村深月『ハケンアニメ!』(マガジンハウス刊)●5月20日(金)公開
〈吉岡さん〉デニムジャケット¥96,000パンツ¥367,000サンダル¥275,000 ピアス¥110,000(すべてボッテガ・ヴェネタ/ボッテガ・ヴェネタ ジ ャパン)
撮影/花村克彦 ヘアメーク/北原 果〈吉岡さん〉、Emiy〈中村さん〉 スタイリング/圓子槙生〈吉岡さん〉、小林 新〈中村さん〉 取材・文/駿河良美 撮影協力/EASE 再構成/Bravoworks.Inc