人生で多くの人がいちばんお金を使うのが住居費。なんとなく賃貸のままできたけど、そろそろ買ってもいいかも…と物件購入を検討し始めた時に気になるのは「購入と賃貸、どちらが得なのか」問題。もはや永遠のテーマといってもいい、この問題について本気で考えてみましょう。
買うか借り続けるか…迷わせる住宅最新事情
賃貸マンションの空室率が上昇して家賃も下がる?
総務省が5年ごとに行っている「住宅・土地統計調査」によると、直近の’18年の調査では日本全国の空き家の比率は過去最高の13.6%で約850万戸。人口の多い東京でも10.6%となっています。この数字は調査を行うごとに増え続けており、少子高齢化と人口の減少により今後も空き家の比率は増加すると予想されています。なかでも賃貸住宅の空き家が多いため、賃貸派の人は物件を探しやすい状況とも言えるでしょう。
東京や一部の大都市とその他の地域の価格の格差が拡大中
最新の調査によると、新築マンションの価格を年収倍率でみると東京は過去15年間の最高値となる年収の約13倍、全国平均は約8倍となっています。都心部の不動産は価格が高騰している一方で、値崩れが激しいエリアもあったりと地域格差は拡大する一方。さらに少子高齢化で空室率が高い点など、転売を考えると購入に不安がある人も多いでしょう。自分の買いたいエリアの現状を確認することが大切です。
「老後2000万円」あれば住居費は心配ナシ、でもない!?
持ち家の人は老後の時点でローンを完済できていれば維持費のみで暮らすことができ、安心感が。実際、「老後2000万円」が必要という統計データは持ち家率が9割で月々の住居費の平均値が1.5万〜2万円という数字がベースになっています。つまり老後も賃貸に住むなら2000万円では足りないことは確実。娯楽費を削るなどの工夫をして、2000万円以上の資金の準備が必要となると言えます。
イラスト/カツヤマケイコ 取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc
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