相手の気持ちを思いやったり、関係がギクシャクするのが不安で公私どちらでも「断る」ことができない…思い当たる節がある人は必見。頑張りすぎず、自分の人生を楽しく生きるために必要な「上手な断り方」について達人にお話を聞きました。
上手に断るための7つのルールをレクチャー
日頃の人間性が試される「断り方」。お断りしても良好な関係が続き、好印象を持ってもらえるルールを里岡美津奈さんに伺いました。
断る時は早めに、これが鉄則
依頼を断らざるを得ないと判断したら、できるだけ早く依頼者に伝えましょう。あなたが断ることで依頼者には「別の人を探し、お願いする」という作業が発生するからです。依頼が来たら、まずは「いつまでに返事がほしいか」を確認。受けるとしても、断るとしても返事は3日以内がいいと思います。あまりすぐに断ると「簡単に断られた」と受け取られてしまうので、即断るのではなく3日くらいをめどにするのが〇。
依頼に対してきちんと感謝の気持ちを伝えて
お断りする時はどうして依頼を受けることができないのかを正直に説明します。「依頼してくださって本当に嬉しかったです、ありがとうございます」と感謝をしっかり伝えるなど、真摯な対応を心がけましょう。あるお仕事をお断りした何年後かに別のオファーをいただき、断る時の印象次第で次の仕事につながることがあるのだと実感したこともあります。それほど、断り方は重要です。
断る際になんらかの代替案を出してみる
お断りの返事の時までに代替案を用意します。代わりの候補の方を紹介する時には、その方への打診まで済ませます。「私でよろしければ人をご紹介することはできますので、そういう形ではいかがでしょうか」「実は私より適任だと思う人がいますので、いかがでしょうか」「このくらいの期間、時間など違う形で関わらせていただくのであれば可能です」など依頼者を配慮する姿勢が大切です。
自分の中の断る・受けるの判断基準を明確に
依頼が来たらまずは内容を細かく確認して。次に俯瞰目線で、依頼を受けるための①体力・気力は充実しているか?、②知見があるか?、③サポートしてくれるブレインがいるか?、を自分に問いかけ「これはいけるな」という確信を持てれば受けます。また直感で何を感じたかも重要で④違和感がないか?、⑤ワクワクするか?という要素が最終的な結果にも影響するので第6感も大切です。
相手や内容によって断り方を上手に使い分けて
これは特にプライベートのお誘いに対してですが、次につなげたいのか、つなげなくてもよいのかで断り方を使い分けると、後々自分が困りません。次につなげたいなら「今回は残念だけど、必ず次に誘ってね」と断る。あまり誘ってほしくない時は「家族の世話があるから当分行けそうにない」など、また誘われても同じ理由で断りやすい、長く続きそうな理由にしておくほうがいいですね。
お話を伺ったのは…
里岡美津奈さん
ANAにてチーフパーサーや、皇族や首相が搭乗するVIP特別機の担当など24年間の勤務を経て’10年に人材育成コンサルタントとして独立。著書『「断る」ほどチャンスをつかむ女のルール』でも上手な断り方を指南している。
取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc
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