ゆりやんレトリィバァさん「2024年10月にアメリカに引っ越します!芸人もやりたい」
撮影中、スタジオのドアベルがピンポーンと鳴ると「は~い!」と出ていこうとしたり、スタッフに突っ込んだり…テレビで観るままなたのしさで、終始応えてくれたゆりやんさん。それは〝常に私で生きていく〟という信念に基づくものでした。今回はインタビューの後編です。
常にわたしで生きていこう、と思っています
ONとOFFの差はあまりないほう。テレビだからこうするとか、芸人だからこういう姿は見せないとか気にせずに、常に私で生きていこうって思っています。少し前に「私って何なんだろう?」って、自分を客観視してみたことがあったんです。一緒にいる人や現場によって少しずつ違う自分がいて、本当の自分ってどれだ?って。結局は「どれも自分なんだ、全部違う自分でもいいや」という結論に至って。それはネタ作りにも反映している部分があって、私のネタは好きな人に抱いた気持ちや腹がたったことなど、実話を基に自分が言いたいことや伝えたいことを発表している感じ。実体験に沿った手法は、言うなればシンガーソングライターのaikoさんと同じです!例えば最近の単独ライブでやった、好きな人に素直になれなくて自滅する女子のネタ。もう、私そのものなのですが、ライブに来てくれた同世代の女性が「面白くて切なくて苦しくて最高だった」と言ってくれて。あるあるネタをやっているつもりはないのですが、インスタのデータを追うと同世代の女性が多くフォローしてくださっているので、自分自身の経験を軸にするからこそ共感してもらってるのかなって、今話してて思いました。ネタ作りであと気をつけているのは、人を傷つけないこと。以前は正直、人を笑うようなネタをしていたこともありました。でも今はそれはしたくない。すべてのお笑いがハッピーであってほしいわけじゃないけど、意識的に人を傷つけにいくのはちゃうなって思ってます。
どんなちっぽけな部分でもいい ひとつ自信を持てるところがあれば
ありのまま、じゃなくて、開き直ってただけだった
人と比べることはめっちゃあって、特に番組でキレイな芸能人と一緒になると「いいなぁ」とか「なんで私は……」っていつも思っていました。楽屋で私以外、右も左もみーんなキレイな人ばっかりで、いたたまれなくなって楽屋を飛び出したことも。ダイエットする前は体重が100キロあって、別に仕事のために太っていたわけでもなく、せっかく親が健康に産んでくれたのにただの不摂生であの体型になっていただけなんです。当時は「ありのままの自分でいいや」と捉えていたけど、今振り返るとただ開き直っていただけでしたね。トレーニングは番組をきっかけに始めたのですが、身体を鍛えて健康になるのは全部自分のためになるし、自分の意思で続けています。「好きな人のために痩せよう」なら、好きな人に振られたらそれでおしまいですけど、今回は自分のために始めたのでやめる理由がない。トレーニングを通じて実感しているのは、生まれ持ったもん勝負では太刀打ちできないけど、努力して変われる部分は必ずあるということ。私は今お尻を鍛えているのですが、以前のように人と比べてしまうときも「…でも私にはお尻がある!」って思えるから、自分にひとつでも自信があるって大事なんじゃないでしょうか。それがどんなにちっぽけな部分でも。身体を鍛えることでメンタルもヘルシーになったし、何かを選ぶ際に自分の人生が健康になるほうを選べるようになったのも大きな変化です。
30歳を迎えた年に、念願の「R‐1グランプリ」で優勝できて、本格的に運動も始めて、健康も車の免許も手に入れて、芸人以外の友達もできて、さらに世界が広がりました。強制的に終わってしまったけど、彼氏も一瞬できましたし。私は〝太りやすい・恋愛体質〞。今も誰かのことを好きになりたいなぁって思ってます。CLASSY.読者にもそういう人はいるかと思いますが、エラそうなこと言ってもなんやかんや恋愛がメインになっちゃいますよね〜。
キャリア面でのネクストステージとしては、2024年10月にアメリカに引っ越します!アメリカで芸人もやりたいし、ドラマや映画にも出たいし、アカデミー賞も取りたい。そのために今は、キム・カーダシアンのリアリティ番組やパリス・ヒルトンの料理番組を観て、英語やセレブ生活を勉強中です。夢は絶対叶うと信じているので、やりたいことを書き留めたり、マネージャーさんと共有したり、こうして実際に言葉にして伝えることも大切にしています。
PROFILE
ゆりやんレトリィバァさん
1990年生まれ。奈良県出身。関西大学文学部在学時にNSC大阪校に入学し、首席で卒業。NTV「女芸人NO1決定戦 THE W」やフジテレビ「R-1グランプリ2021」など複数の大会で優勝を果たす。2019年には「アメリカズ・ゴット・タレント」にも出場。コメディアンの枠にとらわれない幅広い活躍でファッションアイコンとしても注目の的。インスタのフォロワー数は、94万人超え。
撮影/YUJI TAKEUCHI(BALLPARK)ヘアメーク/岡田知子さん(TRON) スタイリング/皆川bon美絵(thefew) 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc