1億円貯めた人が、最初に始めたこととは?「老後の資産形成のためにできる3つのこと」

FIRE=経済的自立、早期リタイア。今現在、経済的に自立していても「将来が不安」と考えていませんか? 漠然と悩むだけで何もできていないのではもったいない。今CLASSY.世代でもFIRE活動に励む女性が増えてきています。FIREって何!?具体的に何をすればいいの!?読んですぐ実践できる、将来のための大事なお金のお話です。

『日本版FIRE超入門』の著者に「FIRE」について聞いてみた

お金の心配から解放されることがFIREチャレンジの肝

FIREは『Financial Independence Retire Early』の略で経済的自立と早期リタイアの意味。アメリカで始まったトレンドで、簡単に言えばお金を貯めて仕事に縛られない生活をしようということ。
日本で〝老後2000万円問題〞が取り沙汰され、受け身で働くだけでなく将来に向けてお金を工面しなければならないと意識が高まったことに外国のFIREのコンセプトが合致して、今日本でもブームになっています。
アメリカでのFIREの基本は〝1億円の資産形成を行い、4%の利回りで運用すれば毎年400万円稼げる、その400万円で生活すれば元本1億円を崩さず引退生活ができる〞という考え。しかしこれを実践するのはかなりハードルが高いので、まずそこまでは考えなくて大丈夫。むしろ、毎日のお金の心配から解放されるという意味でFIREにチャレンジすることには大きな意義があります。実はアラサー世代の人にこそぜひ始めてみてほしいんです。

資産形成ができれば自己肯定感が高まり選択肢も広がる

まず資産形成は自信につながります。貯金ゼロだった人が100万円貯められるだけでも『私は貯められる人なんだ』と自己肯定感につながります。資産が増えていくことによって社畜度も減っていきます。いつ仕事を辞めてもなんとかなるお金があるということは、嫌な仕事に縛られ続ける必要がなくなります。さらには結婚するかしないかも自分の意思で選べる。あらゆる場面で選択肢が広がるので、仕事や恋愛に悩みがつきない世代にこそ重要なチャレンジと言えるでしょう。FIREが掲げる1億円に達しなくても、老後に必要とされる2000万円を貯めるだけでも将来の不安から解放された状態で働けるようになります。さらに上積みができればその分だけ早く仕事を辞められたり体力のことも考えられて安心にもつながります。
逆に今まったく貯金ができていないとずっと自信がない人生になってしまいます。いつもカードの請求に怯え、仕事に縛られる生活を定年まで続けることになる。周りが定年退職しているのに仕方なくバイトすることになる人もいます。やりくりする自信がないことにストレスを抱えている人って多いですけど、資産形成できる人はそういうことからひとつひとつ解放されていくのです。

1億円貯めた人もみんな家計の見直しと0円から始めています

資産形成は早く始めた人ほど早く幸せになれます。節約の我慢が苦しいと思われがちですがむしろ楽しく賢くムダを削ってみましょう。
では具体的に何から始めればいいか。まず家計簿アプリを今すぐスマホに入れましょう。家計を見える化することが重要です。何のお金を削れるか自分に問いかけるところが第一歩です。1億円貯めた人もここからスタートしていることはぜひ覚えておいてください。
次に0円から今すぐ投資をスタートすること。原資を貯めなきゃ始められないと思っている人がすごく多いですが、そんなルールはありません。毎月少額でいいのでコツコツ積み立てで投資をしてみましょう。
そして知識がないまま始めてOK。『私なんて投資に向いてない』という人もインデックス投資を始めることによって結果的に経済ニュースに興味を持つようになる。それで大丈夫なんです。知識もお金も揃えてからと構えず、とにかく行動してみることがFIRE入門です!」

「FIRE」の第一歩は簡単にできる3つのこと

教えてくれたのは

山崎俊輔さん 1972年生まれ

山崎俊輔さん
1972年生まれ。ファイナンシャルプランナーとして多くのメディアでコラムを執筆。専門は老後の資金準備と資産運用で、日々の家計の改善が老後の貯金づくりにつながると家計の見直しの重要性を説く。スマホには電子マネーやポイントカードのアプリがびっしり。著書に『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc

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3月28日発売/
表紙モデル:山本美月

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