食事やお酒の席を共にすることで、応接室で何時間も議論を交わすよりも人間関係を深め、仕事を円滑に進めることにプラスに働くことがあります。では、クライアントとの会食はどういった点に注意して進めていけばいいのでしょうか?
今回は、マナー講師の筆者がクライアントとの会食マナーを紹介します。
■まずは当日の流れを確認
当日は20分前にお店に到着し、席次や料理のチェックをしてお迎えする準備をしましょう。もちろん遅刻は厳禁です。相手が到着しだい、来てくださったお礼を述べて、席に案内します。
参加者が揃ったらまずは主客の紹介を行い、主催者が乾杯の挨拶をすることが多いです。名刺交換などが終わったタイミングでお酒を注文するといいでしょう。会食中は聞き役に徹し、食事のペースや飲み物のお酌、会話が弾んでいるかどうかにも気を配ります。
■お酌のタイミングは?
クライアントの飲み物が無くなりそうだな、と思ったタイミングで「よろしければどうぞ」と言って笑顔でお酌すると好印象を与えることができます。
また、幹事の場合は、相手に気づかれないようにスマートに会計を済ませまるようにしましょう。
会の終了時間10分前になったら、接待した側から終わりを告げます。
「宴もたけなわではございますが、このあたりで締めさせてさせていただきます」と挨拶するといいでしょう。
最後に、お礼と共に手土産を手渡しし、翌日は朝一番にお礼の電話かメールを入れます。感想を交え、お付き合い頂いたお礼を述べます。
■注意すべきポイント
相手に楽しんでもらおうと質問攻めにするのはいけません。いくら相手が主役とは言え、あれこれと質問を浴びせかけられても疲れてしまいますのでほどほどに。相手の話を聞きつつも、ポイントでは自分の話も少し入れるようにするとお互いに気持ちが楽になるでしょう。
また、最近はスマートフォンや携帯電話の使用にも注意が必要です。会食中は基本的に使わないのがベストなため、ポケットやバッグにしまっておきましょう。遅刻してくる人がいて連絡を取る必要がある場合はマナーモードでの対応を。もし、歓談中に電話を受ける際は「失礼します」と断って人気のない場所で話すようにしましょう。
最も重要なポイントとして、仕事の話だけをしようとするのはNGです。商談目的でもまずはくつろいだ場を提供することが大切です。雑談などで皆がリラックスしてきたなと思ったタイミングで本題に入るよう心掛けてくださいね。
会食のポイントは相手に「心地よい場」を提供することです。リラックスして商談に進められるよう、話しやすい雰囲気を作ることを心掛けてくださいね。
参考文献
真山美雪(監修)『カンペキ!女性のビジネスマナー』(西東社)
文/前濱瞳 画像/Shutterstock(Rawpixel.com、arturasker、VGstockstudio)
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