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トリプルファイヤー吉田靖直コラム「サシ飲みに誘ったはずではなかったか」vol.5

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飲み会の席などで「今度また飲み

飲み会の席などで「今度また飲み行こう!」「いいですね!」と盛り上がって女性と連絡先を交換しても、簡単に喜んではならない。

翌日「じゃあ来週の火曜か金曜か日曜はどう?」とかなり間口を広げた具体的な候補日程を送っているにもかかわらず、「来週はちょっと忙しくて…」と芳しくない反応が返ってくることが多々あるからだ。昨日はあんなに楽しそうに見えたのに。一晩眠って「そういえばあいつと飲みに行くことになんの意味があるんだっけ」と冷静になっている様子が目に浮かぶ。そういった場合、その翌週以降に約束を取り付けようとしても、おそらく永遠に相手のスケジュールが空くことはない。

しかしときには、候補日を送ると「火曜は空いてます!」「じゃ火曜にしよう!また連絡するね!」「はい!楽しみにしてます(ニッコリしてる絵文字)」と、とんとん拍子に予定が決まることもある。やはりあの日の私はイケていたのだと自信を取り戻し、約束の日までハリのある快活な毎日を過ごす。

約束の前日。居酒屋の場所を送り、「ここに20時に集まろう!」と連絡するも返信が来ない。嫌な予感がしてくる。約束の数時間前になってやっと返ってきたラインには「場所了解です!ちなみに友達も来て大丈夫ですか?」と書かれている。

出たよ、このパターン。そう、2人で飲む前提で話が進んでいたはずなのに、土壇場になって友達を連れて来る女性というのが世の中には一定数いるのだ。あれ本当にやめてほしい。

友達も来て大丈夫なわけがない。なんで私が知らないところで関係性を育んできた2人の前でアウェーな空気に耐えなくてはならないのか。しかし、一旦相手から口に出されてしまえば「友達を呼ばないで欲しい」と正直に言うのはなかなか勇気がいる。友達を呼ぼうとしている時点で、それは「お前と2人で飲むのはキツい」という意思表示でもある。そこを見ないフリをして「友達呼ばないで」と言ったとして、「え、なんでですか?」と聞かれた場合に堂々と返せる言い訳が思いつかない。

せめて数日前に言ってくれればこちらも急用ができたことにして断れるのに、友達を連れてくる人はなぜかきまって直前になってからそんなことを言い出すのだ。

友達を呼ぶのを止める勇気もなく、約束を断ることもできず、気乗りしないまま居酒屋へ向かう。友人がいて気が大きくなったのか、前回に会ったときよりもやや傲慢になったその女性と友人の2人から数時間イジられ続け、ただお金を払って酔っ払って帰る。そんな無為な夜を何度も経験した。

しかし、会う前に友達を呼んでいいか聞いて来る人はまだマシかもしれない。一番心にクるのは、2人で飲んでいる時に急に誰かと連絡を取り始め、「ごめん、今から友達来てもいい?」などと言われるパターンだ。これもまた断れない。そんなことを言われている時点で脈はないのだからこちらが帰ればいいのかもしれないが、せっかくここまで飲んだのに、と未練が残って帰れない。器のでかい人間のフリをして、「おお、全然いいよ」と言ってしまう。

「友達」という言葉のカバーする範囲は広い。まず男か女かがわからない。が、夜にいきなり連絡をしてくるのは男の場合が多い。そして事前に約束していた私を差し置いてそんな急な連絡を受け入れる時点で、その女性は私よりも後から来る男の方を優先している。逆の立場で私が連絡していたらおそらくシカトされていただろう。そいつがやって来た瞬間に場の主導権はそちらに移り、雑魚キャラに見えないよう気を張るだけのいたたまれなくない時間を過ごすことになる。

今までやって来た人の中で印象に残っているのは、F1かF2か知らないが、とにかくレーサーをやっているという若い男。数々の優勝トロフィーや、表彰式の後でシャンパンを開けている写真を見せられた。生きて来た世界のあまりの違いに何を言えば良いのかよくわからなかったが「すごい!かっこいいですね!」と私が子分のように褒め称える横で、その男はさっきまで私と2人で飲んでいたはずの女性をガンガン口説いていた。

「今近くにいる彼氏が来るって!」と、存在すら知らなかった彼氏を返答も聞かぬままいきなり呼ばれたこともあった。相手の意図が読めず、怖くなってさすがの私もその時は逃げるようにその場を去った。

あの人たちは何を考えているのか。自分に寄って来る男を対戦させて楽しんでいるのだろうか。そんなことをしているとどんどんカルマが溜まっていくことに気がついてほしい。

とにかく、世の女性はどうでもいい男に飲みに誘われた時でもいきなり友達を呼ばないでください。最低、断ってくれればそれでいいです。あと、こっちが知らない馴染みのバーにも連れて行かないでください。チャラついたバーテンと話し込まないでください。それだけよろしくお願いします。

イケてるお店だったら報われるかも…!

デートでもちょい飲みでもOKな「最旬カウンター中華」

吉田靖直 よしだ やすなお
1987年4月9日生まれ。香川県出身。バンド「トリプルファイヤー」ボーカル。音楽活動の他、映画やドラマ、舞台、大喜利イベント等にも出演。コラム執筆も。
トリプルファイヤー公式ウェブサイト:https://triplefirefirefire.tumblr.com/
『散歩の達人』https://san-tatsu.jp/magazine/triple_fire/
『クイック・ジャパン ウェブ』https://qjweb.jp/contributor/19262/

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