いよいよ2020年も残り僅か。年末の話題も増えてくる中、今年は帰省を控え自宅で大掃除をするという方も多い模様。そんな中、年末に大掃除したいアイテムをでライオン株式会社が調査したところ、「カーテン」「羽毛布団」「カーペット」「こたつ布団」が上位に上がったそう!でも洗い方が分からない…ということも多いのでは? 「面倒くさい」「洗い方がわからない」そんな大洗濯のお悩みについて、お洗濯のプロが洗い方のコツを伝授します!!
2020年末、大掃除の計画は?
おうち時間が⾧かった今年、年末に『大洗濯』を予定している人が8割以上!!
ライオン株式会社が大物アイテムを洗う『大洗濯』について聞いたところ、「例年よりしっかり大洗濯をしたい」人が42%、「例年通り大洗濯をしたい」という人が40%で、今年は8割以上の人が、年末に『大洗濯』を予定していると回答。
『大洗濯』したいアイテム、約半数の人が「カーテン」!!
同アンケートで、大物のお洗濯で最も洗いたい代表的なアイテムについて聞いたところ、約半数が「カーテン」と答えています。また普段のお洗濯ではあまり洗わない「羽毛布団」(23%)、「カーペット」(15%)、「こたつ布団」(12%)が続きました。
洗い方が良くわからなかったり、毎年面倒で後回しにしがちな『大洗濯』ですが、今年は特にしっかりと洗ってスッキリと新年を迎えたいものですね。
年末に洗いたい大物ランキング第1位 【カーテン編】
そのカーテンいつ洗った? 一見キレイに見えても、カーテンはびっくりする程汚れています!?
カーテンはシーツなどと違って汚れが目立ちづらいため、数年洗っていないという人もいらっしゃるかもしれません。でもカーテンは、部屋のホコリなどで驚くくらい汚れていますし、在宅時間が⾧かった今年はなおさらです。せっかく部屋を掃除してもカーテンが汚れたままだと、お部屋全体も暗くなってしまいます。 クリーニングに出さなくても家でも洗えるものがありますのでぜひこの機会にチャレンジしましょう!
洗濯後のカーテン(左)/10年間洗濯していないカーテン(右)
カーテンをお洗濯する前後でお部屋の印象が変わるかを評価するため、10年間お洗濯をしていないカーテン(右)と、お洗濯後のカーテン(左)をガラス窓の前に下げて、お部屋の印象を比べてみました。写真のように、10年間お洗濯をしていないレースカーテンは、窓からの光を取り込みにくく、部屋の照度(光の明るさ)が落ち、部屋自体が暗くなってしまいます。一方、お洗濯をしたカーテンには窓からの光が明るく差し込んで、明るくさわやかな印象になります。
カーテンの洗濯液の汚れ
実験からわかる、カーテンの洗濯液の汚れ…。一見、キレイなカーテンを実際に洗濯してみると、水がこんなに汚れていることも…。新しい年を気持ち良く迎えるために、カーテンの汚れをすっきりキレイに落としてみませんか?
カーテンの洗い方
STEP1 カーテンを洗う前の準備
①まずは家で洗えるかをチェックします
カーテンの洗濯表示を見て確認しましょう。(右の洗濯表示がついている場合は、家庭で洗えます)
②洗剤を選びます
カーテンなどの大きく厚手な洗濯物を洗う場合、布の奥まで洗浄成分がしみ込みやすい液体洗剤の使用がおすすめです。
※衣料用液体高濃度洗剤NANOXシリーズ
「トップ スーパーNANOX」(左)「トップ スーパーNANOX ニオイ専用」(右)
さらに、デリケートな素材や色柄を守りたいカーテンの場合は、おしゃれ着用洗剤のアクロンを使用しましょう。
※色あせや型くずれを防ぐおしゃれ着用洗剤 「アクロン」
③洗濯機の「取扱い説明書」をチェック
カーテンを洗う時のコースを確認し、洗濯ネットや洗濯キャップが必要な場合は準備します。
STEP2 洗濯機で洗ってみましょう
①カーテンから金具を外し、ホコリをはたき落としておきましょう。
②気になる汚れには「前処理」を。
カーテンの上部のギャザーや裾の部分が、ホコリなどで汚れていたら、気になる部分に洗剤
の原液をつけて、キャップの底でたたいてしみ込ませておきます。
③ジャバラ状にたたみます。
汚れ具合をチェックし、汚れが気になる部分を表にして「ジャバラ状」(屏風だたみ)にたたみます。
④「洗濯ネット」にカーテンを入れます。
洗濯表示に「洗濯ネット使用」と書いてある場合やレースのカーテン、デリケートな素材のカーテンは、洗濯ネットに入れて洗います。
⑤洗濯機に入れます。
洗濯機に入れる向きも、上手に洗うポイントのひとつです。洗濯機はかくはん羽根付近が最も機械力が強く、汚れが落ちやすいので、縦型洗濯機の場合汚れている面を洗濯機の底側に向けていれて洗いましょう。
⑥コースを選択します。
カーテンの洗濯表示を確認し、洗濯機の取扱説明書に従ってカーテン洗いに最適なコースを選び、スタートボタンを押します。
カーテンの汚れがひどい時は、「液体酸素系漂白剤」を適量入れて洗います。洗濯中、洗濯液が真っ黒になるようであれば、「二度洗い」がおすすめです。
⑦柔軟剤で仕上げます。
「柔軟剤」には静電気防止効果があるので花粉やホコリ等がつきにくくなります。また、洗濯じわを防ぐ効果もあるので、よりキレイな仕上がりになります。
好きな香りの柔軟剤を使ってお部屋の中をほのかに香らせてみるのも楽しいですね。
STEP3 カーテンを干す
①縫い目を伸ばす。
洗濯じわや型くずれを防ぐため、脱水後はすぐに取り出して、手で縫い目を伸ばします。
②カーテンレールに干す。
薄手のカーテンは、カーテンレールに干すと、カーテン自体の重さで全体のしわが伸びて、キレイに仕上がるだけでなく、干す場所もとりません。
ただし、重い厚手のカーテンは、カーテンレールに負担がかかるので、洗濯竿に干すことをおすすめします。
また、干す前に窓ガラスも掃除して、汚れがつかないように注意しましょう。
これも家で洗えるの!?【羽毛布団・こたつ布団編】
家庭では洗えないイメージがある羽毛布団やこたつ布団ですが、洗濯表示によってはクリーニングに出さなくても家でお洗濯ができるんです。でも「お洗濯の仕方がわからない」「失敗したら?」という方も多いのでは?これからの冬シーズンも活躍するアイテムだから、しっかりメンテナンスして清潔に⾧く使いたいですよね。
※ポイント…羽毛布団やこたつ布団は乾きにくいので、湿度の低い晴れた日を狙ってお洗濯しましょう。
STEP1 洗う前に確認しておきたいチェックポイント
①「洗濯表示」をしっかりチェック。
羽毛布団やこたつ布団についている洗濯表示を見て確認しましょう。(右の洗濯表示がついている場合は、家庭で洗えます)また、カバーについているタグや、「洗濯表示」の裏面にも洗濯について注意書きが載っていることがあります。こちらも忘れずチェックしてみてください。
②洗濯機の取り扱い説明書もチェック。
お使いの洗濯機の取り扱い説明書の「毛布コース」や「大物洗いコース」のページを見て、羽毛布団やこたつ布団が洗える洗濯機か確認しましょう!! また、洗濯時のかたよりや布傷みを防ぐために、「お洗濯キャップ」または「洗濯ネット」を必要とする場合が多いので、前もって準備します。
STEP2 まずは前処理をします
①布団についたホコリなどの汚れを取り除く。
まずは布団を物干し竿やベランダの手すりにかけて、布団たたきで軽くたたき、ホコリなどの汚れを落としておきます。
②目立つ汚れがある場合は前処理をすると効果的。
特に目立つ汚れがある時には、洗濯機に入れる前に前処理をしておきましょう。
やわらかいスポンジに、おしゃれ着用洗剤(アクロン)を薄めた洗剤液(水4Lに対して10mlが目安)を含ませて、首周りなど汗や皮脂汚れが目立つ部分になじませます。
生地を傷めてしまうので、スポンジのかたい面でこすらないように注意しましょう。
STEP3 いよいよ洗濯機で丸洗いします
①ロール状に丸める。
汚れている部分が外側になるようにジグザグに3つに折り畳んだら、端からロール状に丸めます。
②お洗濯キャップまたは洗濯ネットに入れる。
洗濯機の取り扱い説明書に従い、お洗濯キャップをつける、または、洗濯ネットに入れて布団を洗濯槽にセットします。
③コースを選び、おしゃれ着用洗剤を投入する。
「毛布コース」や「大物洗いコース」を選び、スタートボタンを押します。洗濯機の表示に従って、おしゃれ着用洗剤を洗剤投入口にセットし、フタを閉めます。
※羽毛のニオイが気になる時には、消臭効果のある柔軟剤を使用すると、洗いあがりの羽毛の独特のニオイが弱まります。
④両手で5~6回程度しっかり押し沈めて濡らす。
水に浮きやすく浸らないことがあるので、水が溜まったら洗濯機を一時停止し、両手で5~6回程度しっかり押し沈めてから洗濯を開始します。
STEP4 ふんわり仕上がるお洗濯後の干し方
ふんわり仕上げるため干し方もポイント。羽毛の偏りやこたつ布団がぺしゃんこになるのを防いで、ふわふわの布団に仕上げましょう。
①脱水後はできるだけ速やかに、物干し竿2本をまたぐように干す。
物干し竿2本をまたぐように干すと早く乾かすことができます。この時、日光に直接当てると布団の生地が日焼けしたり、羽毛が傷んでしまう恐れがあるので、風通しのいい場所で陰干しします。
※左・お洗濯直後(羽毛のかたまりがある) / 右・乾燥後はふっくら
②乾燥するまで羽毛を数回軽くほぐす。
物干し竿にかけたら、全体の形を整えましょう。かたよった羽毛を両手でほぐしたり、布団の端を持ち振ります。乾燥するまでに数回羽毛をほぐしてあげるとよりふっくら仕上がります。
③布団を取り込む。
取り込む際、完全に乾いていなかったら、室内の椅子に布団をかけたり、布団乾燥機を使って乾かすようにしましょう。
おうち時間が⾧く、一番汚れが気になる?! 【カーペット編】
カーペットやラグマットは、家族がくつろぐ場所に敷くことが多く、飲み物や食べ物の食べこぼしの汚れが付きものです。加えて今年はおうち時間も⾧く、また夏の暑い日に付いた汗の汚れが気になっている方も多いのでは?今回は、大物のカーペットを、お風呂の浴槽で「足踏み」洗いするお洗濯方法をご紹介します。
①カーペットの「洗濯表示」をチェック。
洗濯表示に「洗濯おけ」や「手洗い」、「洗濯機」の記号がついている場合には、家庭で洗濯することができます。洗濯表示に「洗濯おけに×」がついている場合は、家庭で洗濯することはできません。クリーニング店に出します。
②洗剤で色落ちしないか、確認する。
色物・柄物のカーペットの場合は、洗剤の原液を白い布につけて、カーペットの目立たない所をたたいた時に、布に色が移るかを見ます。色が落ちたら、クリーニング店に出します。
また、毛足の⾧いものは、毛倒れや毛の絡まりが起こる可能性があるので、クリーニング店に出したほうが良いでしょう。
③洗う前の準備。
<ホコリや髪の毛を取る>
掃除機や粘着ローラーで、表面のホコリや髪の毛を取り除きます。
<汚れが気になる部分は前処理を>
シミ汚れがある場合には、おしゃれ着用洗剤(アクロン)の原液をつけ、キャップの底で軽くたたいて前処理を行います。
④折りたたむ。
汚れた部分を外側にし、浴槽の大きさに合わせて、四つ折りにし、さらに半分に折り、浴槽に入る大きさに折りたたみます。
⑤浴槽で「足踏み」洗い。
カーペットがつかる程度の水を浴槽に入れたあと、おしゃれ着用洗剤(アクロン)を使用量の目安を参考に入れ、端から「足踏み」するように洗います。
例えば、浴槽300Lの場合、1/10程度の水量(30L)であれば、おしゃれ着用洗剤(アクロン)を40ml入れます。
※転倒に注意! 足踏みをする時は、必ず壁や手すりなどにつかまって、転んだり滑ったりしないように注意してください。
⑥「シャワー」で洗剤液を流して、ためすすぎ。
足踏み洗いが終わったら、浴槽の栓を抜き、洗剤液を浴槽から流し、シャワーの水を上から当てて足踏みしながら、カーペットに残っている洗剤液を洗い流します。そのあと、カーペットがつかる程度に水をためて、足踏みをしてためすすぎを行います。
すすぎの水を浴槽から抜いたら、もう一度シャワーを当てて洗い流し、ためすすぎをします。
⑦浴槽のフチにかけて脱水。
すすぎ終わったら、足踏みをして水をよく切って、浴槽のフチ(エプロン部)にかけます。
そして、30分~1時間、そのままにして脱水します。
⑧2本の竿にかけて乾かす。
水が切れて軽くなってから、物干し竿に干します。カーペットによっては、重たくてかけにくい場合があるので、ご家族や身近な方に手伝ってもらうと良いでしょう。2本の竿にかけるようにして干すと、空気が通りやすく、乾きが早くなります。
直射日光に当たると生地が日焼けしたり、色あせるものもあります。洗濯表示で干し方を確認し、陰干しマークのあるものは、日陰に干しましょう。
洗濯機で洗う時の注意点
カーペットの中には、「洗濯機で丸洗いOK」というものもありますが、洗濯機によっては故障の原因になるためカーペット・ラグは洗えないとしているものがあったり、大きすぎるものやすべり止めがついているもの等は洗えない場合があります。洗濯機で洗いたい場合には、事前に洗濯機の取扱説明書を確認します。下記の場合には、洗えないことが多いので注意が必要です。
●洗濯機の容量に対して、カーペット・ラグのサイズが大きいもの
●裏面にすべり止めなどのゴムがついているもの
●ウレタン(スポンジ類)が入っているもの
●厚手のもの
●毛足の⾧いもの
また、カーペットが洗える洗濯機でも、ドライコースなどの「弱水流コース」を推奨するものや、「毛布コース」を推奨するものなど様々です。洗濯機の取扱説明書を確認しましょう。
教えてくれたのは…
お洗濯マイスター 大貫 和泉
(消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士 健康予防管理専門士)
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。 https://lidea.today/about
情報提供:
スーパーNANOX https://top.lion.co.jp/
アクロン https://acron.lion.co.jp/
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