2017年のフードシーンを盛り上げたのは、やっぱりニューオープンレストラン。 「あのシェフが独立?」「日本に初上陸!」など、話題満載のお店をジャンルごとに厳選。 新たに登場した名店をチェックして、今年の美食ライフを締めくくりましょう。
<中華>
中華料理の魅力を深める ドリンクペアリングにも注目
【広尾】茶禅華
「麻布長江」から『日本の食材への向き合い方を 学びたくて』と和食店「龍吟」に渡った川田智 也シェフ。ときには大胆さが際立つ中華料理も 川田シェフの手にかかると、滋味深くも美しい 一皿に再構築されます。さらにアルコールや中 国茶のペアリングを設け、コースで展開する料 理にぐっと奥行きを与えてくれるのも嬉しい。 一軒家の邸宅を改装した贅沢な空間で、他には ないメニューを味わうご褒美はいかが?
仔鳩の腿と胸を一皿に。五香粉で風味づけた腿 肉は油でパリッと、胸肉は藁と炭火で焼き上げる。
澄んだ清湯スープは旨みが臓腑に 染み渡るよう。上海蟹のXO醤を添えて味の変化を楽 しむ。
プーアル茶に黒糖と生姜を加えたスープにナ ツメを包んだお団子を浮かべて。体を温めてくれるデザート。料理はすべて¥20,000~のコースより。
[DATA]
港区南麻布4-7-5
☎036874-0970
営業:火~金18:00~23: 00 (L.O.21:00) 土 12:00~15:30 (L.O.13:00) 18:00~23:00(L.O. 21:00) 日 12:00~16:30(L.O.14: 00) ㊡月曜、日曜夜 http://sazenka.com/
<イタリアン>
古き良き味を伝える 郷土料理のトラットリア
【三軒茶屋】NATIVO
スペインの「エル・ブジ」やペルーの「アストリッド・ イ・ガストン」などで腕を磨いた太田哲雄シェフが構え たのは、最も長い時間を過ごしたイタリアの郷土の味が 楽しめるトラットリア。思い入れのある素材を使い、歴 史や文化が育んだクラシックな料理に仕上げた皿の数々 は、力強くもどこか温かみある美味しさに満ちています。
トスカーナの伝統料理、アリスタ。ローズマリーやフェン ネルで香りづけした豚肉を塊ごと2、 3時間かけてロースト。 ¥3,000
じっくりと火を入れた玉ねぎの甘さは驚くほど。 玉ねぎのオーブン焼き ピエモンテ風¥1,300
砂糖やミル クを控え、アマゾン産カカオの風味を活かしたジェラートとソ ース。仕上げにカカオパウダーをかけ、香りも立たせて。¥1,500
[DATA]
世田谷区上馬1- 17-8
☎03-6450-8539
営業:18:00~L.O.23:00
㊡ 水曜、不定休あり
https://www.facebook.com/NATIVOTOKYO/
これからの新潮流となる 未知の一皿に出あえます
<フレンチ>
【広尾】Ode
グレーのグラデーションで統一された空間に溶け込む、 グレーのユニフォームに身を包んだスタッフ。その指揮 を執るのが、「シック・プッテートル」をミシュランの星 に導いた生井祐介シェフ。思わず笑顔になるフィンガー フードやアートのように眺めていたい一皿など、繰り出 される料理は目にも舌にも嬉しい刺激が効いています。
グレーのヴィジュアルから想像もつかない、秋刀魚を丸ご と味わう一皿。骨や頭などから作るメレンゲの下は、身のコン フィ、ワタのブーダンノワール、さらに牛肉のタルタルを加えて。
白子とトリュフの濃厚さには甘酸っぱい黒にんにくがア クセント。
ほんのりと香るバニラが意外なほど毛蟹の味 わいを引き立てるタルト。料理はすべて¥13,000のコースより。
[DATA]
渋谷区広尾5-132 ST広尾2F
☎036447-7480
営業:12:00~ 最終入店13:00 18:00~ 最終入店21:00
㊡日曜
http://restaurant-ode. com/
撮影/福本和洋(MAETTICO) 取材/首藤奈穂
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