【O0uを知っていますか?】驚きの価格帯なのにサステナブル素材…!【今月のウェルビーブランド】

編集室長・水澤が毎月気になるウェルビーブランドに注目して、その成り立ちや背景、理念までリサーチする連載。今月はグローバル認証「B Corp(ビーコープ)」を取得したO0u(オー・ゼロ・ユー)のマーケティングディレクター坂田文子さんにインタビューしました。

今月のウェルビーブランドは…「O0u」

素材からデザイン、配送まで…一

素材からデザイン、配送まで…一歩進んだ〝カッコいい〟を発信
人気のサロペットはアジャスターでサイズ調整可能に進化。自然土壌分解するトルコのオーガニックコットンを100%使用して、岡山県で加工し作られた生地を使用。デニムサロペット¥17,600廃棄される野菜や果物を染料として使用。使いやすいアメスリカットとインナーカップ付きも嬉しい。「FOOD TEXTILEタンク」各¥6,600(すべてオー・ゼロ・ユー/アドアーリンク)

【O0u】
グローバルワークやニコアンドで知られるアダストリアのグループ会社アドアーリンクが展開するライフスタイルD2Cブランドで、サステナブルな社会とファッション業界におけるサーキュラーエコノミーの実現を目指す。2023年に社会・環境に配慮した公益性の高い企業に対するグローバル認証「B Corp」を取得。

「O0u(オー・ゼロ・ユー)のマーケティングディレクター坂田文子さんにインタビュー

水澤:B Corp認証を取るほどの環境配慮をしたうえでこの価格帯、驚きました。ぜひその経緯を教えてください。
坂田:認証を受けたのは日本のアパレルで2ブランド目なのですが、創業当時はまだ会社としてはサステナブルに後れを取っていたので、企業として強い使命感もありました。そこでアダストリアらしいサステナブルとは何かを追求した中で、手に取りやすい価格をキープしました。
水澤:認証には様々な項目の評価があると思うのですがどの項目が評価されたんですか?
坂田:特に従業員の健康・ウエルネスと安全、キャリアアップの将来性、満足度などにおけるスコアで高い評価を獲得しました。8割以上が女性で若い従業員も多いということもあり、自社独自の健康保険組合の導入など健康満足や意識を高める活動には特に力を入れてきました。
水澤:商品に関してはどうですか。
坂田:「選ぶ・描く・作る・届ける・還す」の5つのポイントでサステナブルを考えています。まず「選ぶ」に関してはオーガニック素材からリサイクル素材まで、幅広い低負荷の素材使用に取り組んでいます。特に去年からスタートした「LEFTOVERS」というコレクションでは余ってしまった素材や廃棄の予定だった素材を生まれ変わらせて新しいものにする取り組みも。「届ける」に関しては、再生素材の活用や梱包の工夫に加えて「comvey」と提携してCo2の削減に貢献。手数料がかかるのにもかかわらず、予想を上回る反響でした。
水澤:配送の段ボールを捨てるのって結構ストレスですよね。
坂田:オンラインブランドからこそできる取り組みだと思っています。さらに「還す」に関しては補修サービスに加えて、染め直しやリサイクルなどの服のリユースや活用をする循環システムを整えているところです。アパレル業界の一番の問題は、「作る=製造」で生まれる在庫や廃棄の多さ。そこで同じ服を長く着るということが究極のサステナブルになると私たちは考え、長く着ていただける工夫をしています。
水澤:確かに取り外せたり可変的なデザインやシーズンレスで着られる服も多いですよね。
坂田:O0uの「描く」服作りの軸として、3シーズンは着られるものを目指しています。袖を取り外せたり、素材感もシーズンレスで着られるものを採用したり、さらに長く着てもらうために、家で洗えたりイージーケアできることも重視しています。最近では、BtoBでの取り組みとして、企業や学校と共同で制服の開発も行い、機能的で着やすくケアもしやすいアイテムの開発を行っています。
水澤:日本では若い世代ほど、環境意識も高いので、そういったこだわりが響きそうですね。
坂田:サステナブルで快適に着られることが“カッコいい”につながる時代だと思うので、オシャレを通してそういった価値を広めていきたいです。

【O0u】ウェルビーイングへの取り組み

撮影/五十嵐 洋 取材/佐藤かな子 再構成/Bravoworks,Inc.

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最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

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