昔流行った「ミラネーゼ」が最近トレンドに?大御所スタイリストさんに真相を聞いてみたら…

大人の余裕があって、カッコいいのに女らしくて、知的で…。2000年代初めに流行した「ミラネーゼ」スタイル。ベージュを素敵に着こなすミラノの女性たちのオシャレは、シンプルに宿る上品さとリッチ感がポイント。1周回って新しい、令和の「ミラネーゼ」の魅力に迫ります!

そもそも 「ミラネーゼ」って?

“ミラノ育ち”の意味から派生して、都会的なスタイルの代名詞へ

縦長の国土を持つイタリアは都市と共に人や装いのイメージも異なり、のんびりしていて派手な南のローマやナポリに対し、北に位置するミラノは都会的で洗練されたイメージ。さらに冬は冷え込むのでウールやニットも代表的なアイテムに。そしてミラネーゼは男女問わず、サイズ感やフィット感にうるさく“ちゃんと仕立てた自分に合う上質な服を長く楽しむ”姿勢がオシャレのベース。それが女性らしいシルエットやカッコいいスタイルに繋がっているんです。(スタイリスト・栗原登志恵さん)

\CLASSY.でもミラノのファッションをたくさん特集していました/

「ミラネーゼ」スタイルを上手に着こなすには?リーダーズがスタイリスト荒木さんに質問!

リーダーズ 鈴木悠華さん(IT関連・27歳)・中村美貴さん(PR/ライター・29歳)

荒木さん(以下、荒木)…二人とも「ミラネーゼ」っていう言葉は知ってた?
鈴木さん(以下、鈴木)…実は知らなくて…!パタンナーだった母に聞いて教えてもらいました。デニムに大きなサングラスをかけたカッコいい女性のイメージがあります。
中村さん(以下、中村)…私は母がミラネーゼブームにすごく影響を受けていて。開衿の白シャツにイタリアブランドのデニム、柄のスカーフ…というイメージが強いです。その影響で私も「マックスマーラ」が憧れのブランド。ベージュのゆったりしたコートをサラッとカッコよく着るのが理想のスタイルです!
荒木…マックスマーラはミラネーゼの代表的なブランドですね!2000年代初めに大流行したミラネーゼブームの象徴的な存在。当時はミラノコレクションが世界のトレンドを牽引していたこともあり、イタリアのひと癖効いたデザイン性のあるデニムを中心に、ブーツやバッグブランドがとても流行ったんです。
鈴木…そのミラネーゼのトレンドが約20年経って、再び令和に巡ってきたんですね!
中村…最近友人の間でもイタリア、特にミラノへ旅行するコが増えて、じわじわイタリアやミラネーゼのブームが来ているのを感じています。ただ、母が着ているようなマダムっぽいミラネーゼじゃなくて、アラサー世代に合う着こなしが知りたいです。
荒木…昔と今でコーディネートは違えど、“シンプルなアイテムをカッコよく着る”というミラネーゼスタイルのベースは二人の気分にもぴったりだと思いますよ!今回のテーマであるベージュは、ミラネーゼにとって欠かせない色です。
鈴木…ベージュって、シンプルなものほど選びが難しいというか…。大人っぽく見せたいけど老け見えはしたくない、という気持ちがあります。
荒木…いつもどんなベージュコーデを着てる?
鈴木…ゆったりしたニットにロングスカートやワイドパンツを合わせるのが好きなので、ベージュでワントーンコーデをしてみたいのですが、バランスが難しいなぁと…。
荒木…それならまず、ベージュ自体を今季らしくアップデートしてみて!赤みや黄みを抑えた、エクリュやグレイッシュなベージュを選ぶのがおすすめです。さらに、ベルトをするなどメリハリを付けるとうまくいきます。
中村…なるほど!野暮ったく見えたり、顔がくすんで見える時はどうすればいいでしょうか?
荒木…上質なムードがあるミラネーゼファッションはいいものを選ぶことが大切なんだけど、ただ高いものを着ればいいというわけではなくて。リブなど素材感のあるものを選んだり、シャツをインしたり重ねて奥行きを出すと効果的です。さらにトップスは顔に近いので、ちゃんと試着して顔映りをチェックすること。どのベージュが似合うかは人によって違いますから。
鈴木…小物に関しては、ミラネーゼ的なポイントはありますか?
荒木…さっき話したベルトもそうですが、小物使いはベージュコーデがマダムっぽく見えそう、という時の救世主。コントラストがはっきり出やすい黒やパキッとした白よりも、ブラウンやオフホワイトなど優しげなニュアンスカラーを合わせるほうが今っぽくなると思います。焦げ茶色のブーツやバッグは間違いないです!
鈴木…つい無難なモノトーンの小物を合わせがちでしたが、ベージュの時は、小物もニュアンスカラーを意識してみます!
中村…難しいと思っていたベージュがぐっと身近になりました。早速令和のミラネーゼブームに乗ってみます!

\今現在の「ミラネーゼ」もこんなに素敵!/

コレクションスナップでもひと際目を引く存在。ベーシックがベースにあるから、時代が変わっても愛される理想のスタイルなんです。

教えてくれたのは…

スタイリスト・荒木里実さん
カッコよくて女らしいスタイリングなら右に出るものなし。ベージュは大好きな色で、スタイリングでも私服でもよく使うそう!

スタイリスト・栗原登志恵さん
『CLASSY.』表紙や特集を手掛け「ミラネーゼ」ブームを牽引。現在は渡伊し、ミラノ⇄アッシジの2拠点生活を送りながらトレンド発信中。荒木さんの師匠。

撮影/谷田政史(CaNN) 取材/佐藤かな子 写真協力/AFLO 再構成/Bravoworks.Inc

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表紙モデル:堀田茜

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