「骨格診断で選ぶいちばん似合う服」CLASSY.2020年10月号での結論!【骨格診断アナリストが診断】
CLASSY.2016年の5月号の『似合うシャツは〝骨格〟で決まる』企画を皮切りに、抜群の人気を誇る〝骨格診断〟メソッドを基にした、スタイリング紹介ページ。「CLASSY.ONLINE」では特別編として、骨格診断アナリストである本誌ライターの棚田トモコが本誌のスタイリングをすべてチェック!!その中から各骨格に似合うコーディネート、ベスト5をご紹介しています。 これを読めば、〝骨格に似合う〟はもちろんのこと、トレンドもCLASSY.らしさも兼ね備えた、コーディネートを知ることができちゃいます!
今回は、CLASSY.10月号を通して見た、総まとめ編です。
まずは3つの骨格の特徴をチェック!
「CLASSY.」2020年10月号で、各骨格に一番似合うベストコーデは?
骨格診断アナリスト棚田の結論!
CLASSY.ではすっかりおなじみの〝骨格診断〟。ここ最近、このメソッドがより認知されていることを実感しています。職業病のようなもので、私はカフェで街ゆく人々をぼんやり見ているときも目に映る人たちの骨格タイプを考えてしまうし、テレビや雑誌、映画などで目にする芸能人を見ては、骨格タイプとその方々が身につけている衣装についてのあれこれを考えてしまいます。最近ではV6さんの結成25周年を記念した広告の写真(こちら、メンバーの手だけが写っている印象的なデザインでした)も「この手はストレート体型、こちらはナチュラル体型…」という風に手の特徴だけで骨格タイプに分け始めてしまう始末。ハマればハマるほど気になって仕方のないこのメソッドは、冒頭でも書いたように、かなり浸透しています。アパレルブランドのオンラインスナップを見ていても、身長●●㎝、痩せ型、普通体型、などショップスタッフの方の体型を紹介する時に、〝ストレートタイプ〟というように骨格タイプも掲載するブランドも多くなっています。これは骨格タイプを考える人がだんだん増えてきている証拠。CLASSY.のスタイリストと話をする時も、「今度のモデルさんはウェーブ体型っぽいから…」なんて会話もよく出てくるように。20代前半の女の子たちからも「骨格タイプがナチュラルタイプっぽいから…」というような会話が聞こえてきたり、はたまたその子たちに診断を頼まれたり…。もちろん素晴らしいメソッドだし、何を着るべきかさっぱりわからないという人のためのわかりやすい指針になるからこそ、骨格診断が人気であるということは納得がいっていました。しかし、ただの流行として終わらず、定着してきていることを改めて実感しています。それはきっと、コロナウィルスの影響でこれまでとは違う価値観が生まれたということも大きな理由の一つでしょう。
そんな状況を踏まえ、CLASSY.10月号の特集のテーマは『この秋、私たちの服選びの基準が変わる!』でした。お家時間がすっかり長くなり、イベントは自粛を強いられた結果、お洒落の主役は〝キレイめなのにリラックス感がある服〟に。それを念頭においたコーディネートがずらりとラインナップされていました。ということで、早速解説を始めましょう。
結論①ストレート体型のコーデは、ハイブランド小物が救世主
今回の特集のテーマの中で骨格タイプに似合うものが少なかったのは、ストレート体型。やはりストレートタイプはきちんとしたもの、ジャストサイズのものが似合う骨格なので、〝リラックス感〟がメインにきてしまうと苦手なコーディネートが多くなってしまいます。立体感のある体に似合うのは、とにかく普通の服。大きすぎず、小さすぎないサイズ感のもの、パンっとした肌質と存在感のある身体に負けない、質のよい生地や仕立てのものを。けれど今のトレンドはそうではないので、ルールを守りすぎてしまうのも考えもの。たしかに似合うけれど、時が止まっているような印象を与えてしまいがちだからです。それを解決するには、少しでもハリのあるものをセレクトすることです。シャツもニットも大きめサイズのもののほうが断然多いから、大袈裟に言うと、服を脱いだ時にその服が床に立つような感じと言うか、ハリのあるものがよりおすすめです。そしてもう一つ。ストレートタイプは、ハイブランドの上質なレザーや生地の小物に頼るべきだと思います。そもそもストレートタイプは質のいいものこそ似合う骨格タイプなので、ハイブランドのアイテムを持っても〝無理している感じ〟が出にくいですし、むしろカジュアルめなコーディネートの日に合わせることで、ストレートタイプの〝シックな印象が似合う〟というよさが引き立ちます。その証拠に、10月号でストレートタイプに似合う服というのも、『素敵なバッグだけはいくつあってもいい。』というハイブランドのバッグを紹介する企画に多くあリました。ベーシックな着こなしこそサマになるからこそ、名品と言われる上質なバッグを一つ、自分へのご褒美としてワードローブに加えるのも手です。
結論②ウェーブタイプはキャッチーなアイテムを味方に
ストレートタイプとは逆で、シンプルなアイテム一つだけでは寂しい印象になるのがウェーブタイプ。華奢な骨格タイプなので、スタイリングをするときは〝足し算〟をすることを意識することが大切なのですが、この骨格タイプは普通ではないものがさらりと似合うので、トレンドのデザインを思い切り楽しめることが多いです。たとえば、背中が開いたようなデザインや、大きなパフスリーブデザインなどは、上半身が華奢だからこそしっくり。『リモワ時代の〝映えトップス〟と〝楽ちんパンツ〟』の企画に出てくるようなデザイン性の高いトップスの多くはウェーブタイプに似合うものです。そして、そのような旬なものは、可愛い値段のブランドでも手に入るのが魅力。しかもトレンドのデザインって、シンプルなものと違って値段がわかりにくいものが多いので、大人でも安っぽくならないです。華奢見えする骨格タイプだからこその特権をぜひ楽しんでください。
結論③ナチュラルタイプはどこかに〝大きめサイズ〟があればなんとかなる
最近、様々なコーディネートを見ていて改めて感じているのは、3つの骨格タイプにばっちり似合うスタイリングというのはほとんどないということです。それは比較的ファッションアイテムのセレクトの幅が広いナチュラル体型でもそう。数年前の〝ゆる×ゆる〟シルエット全盛期は終わり、今はコンパクトなトップスやショート丈のものもだいぶ増えました。相変わらずゆるっとしたサイズ感のものはありますが、ことCLASSY.だと、どこかに女らしさをトッピングするのが常。実は、ナチュラル体型のコーディネートを考える時に悩まされるのは、いかにしてその女らしさをプラスするかということ。カジュアルなもの、メンズっぽいものの方がしっくりくる体型だからこそ、それが難しいんです。大きいバッグよりも小さいバッグの方が女性らしいし、長い丈より短い丈の方がフェミニンな印象になりやすい。今回の似合う服ベスト5もバッグがほとんど小さいものなので、骨格診断メソッドのルールに100%合っているものではありません。だって大きくてくたっとするようなデザインのものが一番似合うのですから。でも、身につけているトップスやボトムスのどちらも、少なくてもどちらかが大きめサイズだったら、バッグの小ささはご愛敬。むしろ、その小さなバッグがナチュラル体型の苦手な可愛らしさをプラスしてくれる場合も。いろいろなトレンドや挑戦したいスタイリングがあるときは、こうやって大まかなルールにのっとるくらいがお洒落を楽しめるコツかもしれません。
だんだん寒さも本格的になって来ましたね。そろそろコートの出番。新しい季節の到来! 11月号では皆さんも大好きなニットを主役にしたコーディネートがたくさんラインナップしそう。秋冬も〝自分に似合う〟を追求していきましょう。
解説・執筆したのは…
棚田トモコ
ライター・骨格アナリスト
光文社「CLASSY.」や「JJ」を中心にファッションや美容ページ企画などのライターとして活躍する傍ら、骨格診断ファションアナリスト協会認定校(ICB INTERNATIONAL)にて骨格診断のディプロマを取得。以降〝骨格アナリスト〟としても活動中。ファッション・美容ライターとして培った知識と骨格診断を融合して、いかに今っぽくその人を輝かせるかを提案します。韓国と舞台観劇、チョコレートが大好きで、愛称は〝ティナ〟。