テレワークの弊害『スマホ症候群』の恐ろしさって?|うつ病やブルドッグ顔のリスクも!

新型コロナウイルスの感染が再び拡大してきたことを受け、首都圏を中心に徐々に「外出自粛モード」が戻りつつあります。実は今、テレワークや「おうち時間」におけるデジタルデバイスの使用時間が大幅に増えたことにより、「デジタル時差ボケ」「ドケルバン病」「ストレー トネック」といった『スマホ症候群』に悩まされている人が急増しているんだとか!そこで今回は、眼科医・整形外科医・整体師の先生方に、それぞれの症状と予防法について教えていただきました。本格的に“第二波”での「外出自粛」が再開する前に、対策を見直してみませんか?

なんだか不調続き...それ、スマホの見過ぎ!?(『CLASSY.』2018年11月号より)
なんだか不調続き...それ、スマホの見過ぎ!?(『CLASSY.』2018年11月号より)

約2人に1人が、1日10時間以上デジタルデバイスを使っている!

メガネブランド「Zoff」を運

メガネブランド「Zoff」を運営する株式会社インターメスティックが全国のビジネスマン層500名を対象に実施した、『デジタルデバイス使用状況や生活習慣・健康状態についての調査』によると、65.2%の人が「テレワークになってPCを見る時間が増えた」と回答したそう。また、『1日あたりのデジタルデバイス使用時間に関する調査』では、49.4%の人が「1日10時間以上使用している」ことが明らかになりました。そんな状況の中で「デジタル時差ボケ」「ドケルバン病」「ストレートネック」の3つから成る『スマホ症候群』が問題視され始めています。

1. ブルーライトで体調不良!?『デジタル時差ボケ』

どうにも寝つきが悪い...(『CLASSY.』2020年4月号より)
どうにも寝つきが悪い...(『CLASSY.』2020年4月号より)

デジタルデバイスとの接触機会が増えてブルーライトに晒されすぎると、睡眠のリズムが乱れて体が常に「昼夜逆転状態」に陥ってしまいます。これが「デジタル時差ボケ」の症状です。これが悪化すると、夜でも「睡眠ホルモン」の分泌が抑制され不眠症になったり、日中の集中力や仕事の生産性低下にも繋がったりと厄介!

「デジタル時差ボケ」の対策法は?

1:寝る時くらいはアナログに
就寝時のスマホの充電はなるべくベッドから離れたところで。また、目覚まし時計としてのスマホ使用は控えましょう。もちろん就寝時、部屋の電気は真っ暗に。

2:適度な運動を意識して
適度な運動は健康維持にとても重要。日常生活に階段の利用やウォーキングなどを取り入れましょう。

3:ブルーライトカットの対策をしよう
PCやスマホを1日4時間以上使用する人は、ブルーライトカットメガネをかける習慣を。

4:目に良い成分を持つ栄養素を積極的に取ろう!
「睡眠ホルモン」と言われるメラトニンが多く含まれている食品は様々。ナッツ類やシリアルフード、卵、そして魚介類はメラトニンが豊富です。その他、果物や野菜ではポリフェノールの豊富なぶどう、アントシアニンの豊富なクランベリー、そしてビタミンCの豊富なイチゴ、リコピンの豊富なトマトなどもオススメ。これらの食物を取り入れることで、ブルーライトによって分泌バランスが崩れてしまったメラトニンを補うことができ、抗酸化力・体内時計の回復などの効果が期待できます。

2. 実は“手”も悲鳴を挙げていた!『ドケルバン病』

もう手首が限界です...(『CLASSY.』2020年1月号より)
もう手首が限界です...(『CLASSY.』2020年1月号より)

『ドケルバン病』は、手の腱鞘炎の一つ。指と手首をつなぐ2本の腱が炎症を起こした状態を指し、親指を動かしたり力を入れたりすると、痛みや痺れが出ます。最近では「おうち時間」増加の影響で、『スマートフォン・サム(親指)』と呼ばれるドケルバン病が散見されています。スマホの操作を片手で行う人や、仕事でパソコンのキーボード操作をよくする人は、角度によっては手首への負担も大きく、腱を痛めて炎症を起こしやすいそう。

『ドゲルバン病』の対策法は?

1:手首を返す動作を避ける
「鍋の蓋をあける動作」「本をめくる動作」など、無意識のうちについつい手首を返してしまいがちですが、できるだけ返さないように心がけましょう。

2:親指・手首の負担を軽減する
スマートフォンの片手操作も親指・手首に負担大。両手で操作するように。

3:日ごろから大豆製品をバランスよく摂取する
大豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、ドケルバン病の発症を予防する「エストロゲン」と似た作用を持ちます。豆腐・納豆・味噌などを積極的に食べましょう。

3. ブルドッグ顔を招く諸悪の根元!?『ストレートネック』

気がつけばどんどん姿勢が悪化...(『CLASSY.』2020年2月号より)
気がつけばどんどん姿勢が悪化...(『CLASSY.』2020年2月号より)

スマホやモニターに向かっているうちに、次第に背筋が丸くなって顎が前に出るような姿勢になっていませんか?その状態が続くと、頭の重心がそのまま首にのしかかった『ストレートネック』状態になってしまいます。
首・肩こりや頭痛、目の疲れ、腰痛などの影響が出るだけでなく、最悪の場合はヘルニアになってしまうことも。また、首のしわ、顔まわりのたるみといった美容面にも悪影響を及ぼす他、自律神経失調症やうつ病などを引き起こす場合もあります。

『ストレートネック』の対策法は?

1:スマホを使用する際は正しい姿勢で
椅子に座り、足の付け根に手を置いて、軽く胸を張る。スマホを使うときはこの姿勢のまま脇をしっかり締めて、画面を目線の高さに合わせるのが理想です。

2:横になってスマホを見るのはNG
横向きに寝転がってスマホを長時間使うことで、片方の目の視線が鼻側に寄る「急性内斜視」になる人も増加しています。不自然な姿勢のため首にも負担がかかり、失明につながる恐れも。

3:パソコンを使用する際は目線の高さを意識
基本の正しい姿勢を意識しつつ、椅子に深く腰かけ、足裏全体が床に接するように座りましょう。ディスプレイは目線と同じ、もしくはやや下になる高さに調整し、40cm以上距離をあけて使用するように。

教えてくれたのは...

1.『スマホ時差ボケ』:林田康隆 先生(眼科専門医)
2.『ドケルバン病』:石神等 先生(整形外科医師)
3.『ストレートネック』:鄭信義 先生(整体師)

情報提供/Zoff PR 事務局(株)プラチナム内
お問い合わせ先:03-5572-7351
構成/CLASSY.ONLINE編集室

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