私たちの生活に欠かせない、食べ物。身近な食べ物には、漢字があてられているものが多いです。
しかし、食料品店などでは、ひらがなもしくはカタカナで表記されていることがほとんど。そのため、いざ漢字表記になると「何と読むのか分からない」なんてことも。
そこで今回は、“意外と読めない”食べ物にまつわる漢字をご紹介します。
1.「御菜」
一見、「おんな」と読んでしまいそうな「御菜」。「おんな」ではありませんよ。
「飯の菜」と書いて「御菜」。「御菜」とは「副食物」を意味する言葉です。
ちなみに「御菜」は「おさい」とも読みますが、今回はもう一つの読み方を当ててみましょう。「副食物」、中でも「ご飯に添える料理」のことを言いますが、正しくは……
「おかず」と読みます。
「御飯(ごはん)」は漢字表記されることもありますが、「おかず」はあまり見かけないかもしれませんね。ぜひこの機会に覚えておくと良いでしょう。
2.「蒲鉾」
「これって本当に食べ物の漢字なの?」と感じる人もいるかもしれません。「蒲鉾」とは「白身の魚肉をすりつぶして練り、板に盛って蒸した食品」のことで、スーパーなどでは、板に乗った状態で売られていることが多いです。
チーズを挟んでフライパンで焼いたり、バターと醤油で炒めたりと、アレンジ次第で色々な使い方ができる食材。
そんな「蒲鉾」の正しい読み方は……
「かまぼこ」です。
ちなみに「ちくわ」は「竹輪」、「はんぺん」は「半片」あるいは「半平」などと表記されます。
3.「鯣」
「鯣」とは「烏賊を裂いて内臓を取り除き、開いて干した食品」のことを言います。“魚へん”がつくことから、魚に関する漢字だと予測できますね。
よく、お酒のおつまみとして登場する「鯣」。また、味が濃く、噛みごたえのある食感であることから“ダイエットのおとも”としても親しまれています。
あなたも一度は「鯣」を食べたことがあるはず。
そんな「鯣」の正しい読み方は……
「するめ」です。
ちなみに「いか」の漢字表記は「烏賊」。「するめいか」を漢字で書くと「鯣烏賊」です。
4.「粽」
端午の節句に、主に関西地方で食べられる「粽」。「粽」とは「笹などの葉で巻いて蒸した餅」のことを言います。
「むね」や「そう」ではありませんよ。もしかすると、あなたも一度は食べたことがあるのではないでしょうか? 食べたことがなかったとしても、「粽」自体を見たことはあるかもしれませんね。
そんな「粽」の正しい読み方は……
「ちまき」です。
「粽」は元々中国から広まったもので、先ほど「笹などの葉で巻いて~」と説明しましたが、昔は「茅(ちがや)」の葉を巻いていたそうですよ。だから「“ち”まき」なのですね。
食べ物にまつわる漢字、あなたはいくつ読めたでしょうか? 漢字表記を見て「イメージが変わった」というものもあったかもしれません。
今回ご紹介した漢字は、普段はひらがなで表記されていることが多いですが、たまに漢字表記を見かけることもあります。もし漢字で書かれていたとしても、迷わずにさらりと読めるよう、ぜひこの機会に漢字と正しい読み方を覚えておきましょう。
参考文献/田中春泥『読めるようで、なぜか読めない漢字』PHP研究所
文/大内千明 画像/Shutterstock(gontabunta、jreika、JIANG HONGYAN)
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