鈴鹿央士さん(26)「挫折しても“生きていればなんとかなる”の精神です」【ドラマ『リボーン 〜最後のヒーロー〜』インタビュー】

俳優 鈴鹿央士

勝ち組IT社長・根尾光誠(高橋一生)が何者かに突き落とされ、2012年を生きる自身とそっくりなクリーニング店の跡取り息子・野本英人に転生。真逆の人生を歩みながら、“14年の記憶”を武器に、自分を殺した犯人を探し出すドラマ『リボーン 〜最後のヒーロー〜』がこの春スタートします。高橋さんとの共演を楽しみにしていたという鈴鹿さんは、光誠の若き側近・友野達樹を演じています。そんな撮影現場の様子や、仕事との向き合い方について教えてくれました。

Profile

2000年1月11日生まれ、岡山県出身。映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』にエキストラとして参加し、広瀬すずにスカウトをされたことがきっかけで芸能界入り。近年の出演作に、ドラマ『謎解きレトリック』、映画『花まんま』、舞台『リア王』など。5月28日よりNetflixシリーズ『喧嘩独学』が配信スタート。

高橋一生さんのお芝居がうらやましい

俳優 鈴鹿央士

——高橋一生さんとの共演を楽しみにされていたのだとか。実際にお芝居で対峙されてみて、いかがですか?

毎シーン毎テイクごと、高橋さんのお芝居を見ていると本当にすごいなと感じることばかりです。現場で、高橋さんが「(毎回)同じようにできないかもしれない」とおっしゃっていたことがあって。高橋さんは、一言一句台本通りにセリフを話されるのではなく、ご自身の体を通してセリフを話される方なんです。セリフの意図は同じですが、台本通りのセリフが飛んでくるとは限らないので、それを打ち返すのがすごく楽しくて。集中できる時間だし、貴重な経験をさせていただいているなと感じています。

——本当に“役を生きている”のですね。

まさにそうで、これが俳優として目指したい姿だなと思いました。同じシーンを何度も撮影することもあるけど、それも毎回新しいものが飛び出してくる。俳優としての技量を感じますし、“うらやましいな”と思いながらいつも勉強をさせていただいています。

柳沢慎吾さん&小日向文世さんがムードメーカーです

——個性豊かなキャストがそろいますが、撮影現場の雰囲気を教えてください。

共演者の方もスタッフさんもみんなすごく穏やかで、温かい方ばかりなんです。僕が演じる友野は現代を生きているのでIT企業「NEOXIS」でのシーンが多いですが、みんなでカメラの話をよくしていて。でも、2012年のあかり商店街の方々はすごいですよ!(笑) スタジオに入ると笑い声が聞こえてくるくらいコミュニケーションが盛んで。

——ムードメーカーといえば?

柳沢(慎吾)さんと小日向(文世)さんです。商店街で撮影するとき、メイクの時間が小日向さんとご一緒だったことがあって。「これから柳沢さんが来るけど、ビックリしないでね」と言われていたんです。そうしたら、柳沢さんが若山富三郎さんのモノマネをしながら入ってこられて! 本当にエンターテイナーなんです。

——にぎやかな様子が目に浮かびます(笑)。

小日向さんは「柳沢さんがおしゃべりだ」っておっしゃるけど、あのお二方はいい勝負だと思います(笑)。スタジオの前室でお話しているときも、みんな座らずに柳沢さんのお話を聞いているくらい! いつも楽しませていただいています。

海外にも視野を広げて、作品に参加したい

俳優 鈴鹿央士

——今作は、約1年ぶりの連続ドラマ出演です。久しぶりに帰ってきて、テレビドラマの現場への向き合い方に変化はありましたか?

誰がどこで見てくれているかわからないな、ということは意識するようになりました。というのも、海外の方に僕のドラマを配信で見ていただいたことがきっかけで仕事につながったこともあって。“こんなに広がっていけるんだ”と実感してから、日本だけではなくそれ以外の方にも届くといいなという意識を持ちながら作品に参加するようになったかもしれません。この作品もたくさんの国の方に届くとうれしいです。

——そうした意識の変化があったのには、何かきっかけが?

以前、パリにお仕事へ行ったとき、2023年にNetflixで配信、テレビ東京で放送した『君に届け』という作品を「見たよ」と言っていただけたんです。異国の地で、海外の方からそんな言葉をいただけるとは思っていなくて、感動してしまって。そこから僕ももっと視野を広げて、作品に参加しなければいけないなと思うようになった気がします。

初めて挑戦した舞台では、挫折しっぱなしでした

——テレビドラマや映画だけではなく、去年は舞台にも初挑戦されました。幅広い作品を経験されている印象ですが、仕事で失敗したり挫折したりした経験はありますか?

それこそ、舞台『リア王』のときは挫折しっぱなしでした(笑)。イギリスは演劇学校があるのですが、それになぞらえて演出家のフィリップ・ブリーンさんから「エドガー(鈴鹿さんの役名)は幼稚園から始めましょう」という言葉にすべてが詰まっていましたね…。そこからは自分なりに家で台本を読んだり、シェイクスピアを学んだりとやれることはやりましたが、基本的には「とりあえずやってみる」の精神でぶつかっていきました。

——考えるよりも動こうと?

そうです。挫折をしたとしても、とりあえずやってみる。その先で、何かつながるものが1つでもあればいいなと思っていました。明日、稽古へ行けばきっと何かが変わる、と信じて。

——タフなのですね…!

「生きていればなんとかなる」の精神です(笑)。稽古に限らず、この作品の現場でも、日々何かしら失敗したなと感じて落ち込むことはあります。でも、ひとしきり反省したら、お風呂に入って寝るに限ります! そして、頭を切り替えてまた明日も現場へ向かえば、なんとかなるものだと思っていて。これからもその精神でチャレンジをし続けたいです。

Information

ドラマ『リボーン 〜最後のヒーロー〜』
4月14日よりテレビ朝日系にて、毎週火曜21:00〜放送。高橋一生が勝ち組IT社長と借金まみれの青年という2役に挑む。ある日、“時代のカリスマ”と称される新興IT企業の社長・根尾光誠が何者かに階段から突き落とされ、転落死。そのはずが、光誠は自身とうり二つの姿をした全くの別人・野本英人に転生していた。さらに、そこは2012年で…。

撮影/木村敦 取材/小林揚 編集/越知恭子

Feature

Magazine

最新号 202605月号

3月27日発売/
表紙モデル:堀田 真由

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