純真無垢な佇まいからは想像できない、苦難の過去――。
2026年1月28日に初のスタイルブック『雨のち、サチ。』を発売する藤井サチさん。CLASSY.誌面やTVで見る彼女の姿の背景には、幼い頃からの家庭での孤独、うつ、摂食障害の日々が。その詳細はスタイルブックを読んでいただくとして、このインタビューはそれらを語るに至った経緯について、そして気になる結婚についても聞きました。 (この記事は前編です)
Profile
改めて…藤井サチさんってこんな人!
1997年3月6日生まれ、東京都出身。2012年「Seventeen」でデビュー後「ViVi」を経て、現在は「CLASSY.」を中心にモデル活動をするほか、情報番組のコメンテーターなど幅広く活動。YouTubeチャンネル「サッチャンネル」では美容や日々のトレーニング、Vlogなどを発信中。2025年には結婚を発表。
Instagram:https://www.instagram.com/sachi_fujii_official/
6時間×5回の打ち合わせで向き合った、語らなかった自分のこと
――『雨のち、サチ。』、スタイルブックとは思えない濃厚さでした。どんな本にしたいと思って作り上げましたか?
今までにないスタイルブックにしたかったので、エッセイ本でもあり写真集でもあり美容本でもあり…といろんな楽しみ方ができるようにしました。担当編集さんとの打ち合わせも6時間×5回と長くなりました。話すのも大変だったし、編集さんがそれを聞くのも大変だったと思います。
「やっと話せるようになった」という、“過去からの解放”を今、たくさん感じています。
私が経験した、幼い頃からの孤独、うつ、摂食障害。そこから変わるためにセラピーを受けたこと。これまでどこでも話していないことを赤裸々に書いています。3〜4年前だったら、過去のことを口にしようとするだけで先に涙が出てきちゃって話せなかったし、話そうとも思ってなかったんですよ。でも、この数年でいろんな助けを借りて「過去は変えられないけど解釈は変えられる」と認識を改められるようになり、私に重くのしかかっていた何かがなくなったんです。「今話せるな。だったら、発信することで誰かのためにもなったらいいな」と思って、私のエッセイにページを多く割いています。
――誰にも話せなかったのは、理解者がいなかった?
そうですね。たとえば、育った家庭環境のことを本の序盤で話しています。
こういう育った環境の問題って、同じような経験をしているか、相当想像力に長けていないと、話したところで理解されないですよね。子どもだったからというのもあるだろうけど、学校で家庭での居心地の悪さを話す友達なんていなかったし、そもそも「家が居心地悪いなんて意味わかんない」という反応。だからいつの間にか、自分も普通の環境にいるフリをして、真の問題…自分の気持ちを深掘りすることができなくなっていったのかもしれないですね。
正直に言うと、大人になってからも身近な人に話そうとしても、「裕福な家庭だったなら大丈夫でしょ」と受け取られることが多く、話すほどに孤独を感じることもありました。
だからこそ、無理にわかってもらおうとするより、自分で自分の気持ちを整理する時間が、私には必要だったんだと思います。
ずっと笑って、いい娘のふりをしていた
――そんな苦境の中で自我を保つためにはどうしていましたか?
保てていなかったから摂食障害やうつになりました。体がSOSを出していたのだと思います。ただ、それでもなんとか生きていたのは、CLASSY.3月号でも取り上げてもらいましたが、ジャーナリングしてノートになにもかも書き出し、気持ちの整理をしていたこと。そしてハズバンドと20歳で出会って孤食から抜け出したことが大きいです。
――サチさんはいつも笑顔で、育ちが良くて、幸せそう…というパブリックイメージもあると思いますが、それについてはどう感じていましたか?
そういうイメージを自分で作り上げていたので、そうですよね。笑顔で自己防衛してた。常にニコニコしてその場を凌いでた。だから多分、幸せそうに見られていたし、「大切に育てられたんだね」って言われてきたし、本の中で父との関係についても触れていますけど、小さい頃からずっと笑って、いい娘のふりをしていた。人に心配をかけたくない気持ちもあったので、自分を守るために元気なイメージを作っていたと思います。
ただ、これが強がりだと気づけたのはセラピーを受けてから。ここ2〜3年のことです。摂食障害が始まったのは15歳。本当はその頃にはもう無理を迎えていたのだと思います。
こういう相手の顔色をうかがうスキルって、大人になってから仕事上で役に立ったりするんですよね。いろんなことに気づけるから。ただ、敏感になりすぎて疲れたり、機嫌が悪い人がいると「なんで怒ってるんだろう」とすっごく気になっちゃったり、センシティブになってしまう。そうするとまた無理して笑顔を作ることになっちゃう。
今は「自分が幸せで、安心できている状態じゃないと周りのことも幸せにできない」と分かったので、周りのことは気にしすぎず、自分を大事にできるようになりました。
イメージが変わっても、それでも届けたかった言葉
――自分を大事にできるようになってから、何か生活に変化はありましたか?
大きく何かが変わったというより、「無理をしない選択」が増えました。以前は、人に合わせすぎたり、期待に応えようとしたりしていましたが、今は「自分が安心できているか」を基準に行動できるようになりました。
誰にでもわかってもらおうとしなくなったことで、気持ちがすごく楽になりました。そうやって自分を大事にするようになったタイミングで、ハズバンドと出会えたことも大きかったです。
――本を手にとってくれる人にメッセージをお願いします。
ごく限られた人にしか話してこなかったことがいっぱいだし、それこそ、これまでのパブリックイメージを覆すことも書いていると思うので、この本を読んでくださる方やファンの方からはどんな反応が聞けるんだろう、どう変化するんだろうって緊張しています。誰かの役に立てたらうれしいですね。内容も充実しているので、楽しく読んでもらえたらと思います。
〈後編へ続く〉
Information

藤井サチ1stフォト&スタイルブック『雨のち、サチ。』(光文社刊)
発売日:2026年1月28日(水) ※電子版も同日発売
撮影:花盛友里
判型:B5判ソフト
ページ数:128ページ※電子版は40P増
税込価格:2,970円
発売記念イベントも開催決定!
藤井サチ1stフォト&スタイルブック『雨のち、サチ。』サイン本お渡し&握手会
日時:2026年1月31日(土)14:00~
会場:ブックファースト新宿店
参加方法:PassMarketにてチケット販売(ネット限定・先着)
※チケットの詳細、特典内容は公式イベントページをご確認ください。
https://www.book1st.net/event/2025/12/001611.html
ニット¥23,650(MIESROHE/MIESROHE ルミネ新宿1店)パンツ¥24,200(ユナイテッド トウキョウ/ユナイテッド トウキョウ 神宮前店)リング¥25,300(エルエーエイチ/ヴァンドームヤマダ)
【SHOP LIST】 ヴァンドームヤマダ 03-3470-4061 / MIESROHE ルミネ新宿1店 03-6304-5660 / ユナイテッド トウキョウ 神宮前店 03-6629-2336
撮影/花村克彦 スタイリング/児嶋里美 ヘアメーク/MAKI 取材/野田春香 構成/越知恭子
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