冠婚葬祭のシーンでは、普段あまり聞き慣れない言葉が出てくることも少なくありません。それだけに、つい読み方を勘違いしたまま覚えてしまっている漢字もあるでしょう。
今回は、そんな“冠婚葬祭で読み間違えたくない漢字”をご紹介します。
1.「言祝ぎ」
「言葉で喜びやお祝いを申し上げること」を「言祝ぎ」と言います。実際にこの言葉を耳にしたり、平仮名表記で見たりしたことがある人もいるかもしれません。
しかし、漢字表記になると読み間違えられることの多い漢字です。
そんな「言祝ぎ」の正しい読み方は……
「ことほぎ」です。
また、「言祝ぎ」は結婚式のほかに長寿のお祝い、新春や新年といった季節のお祝いなど、冠婚葬祭以外でも使われますので覚えておくと良いでしょう。
2.「熨斗袋」
結婚式のご祝儀袋など、お祝いの金銭を入れる袋のことを「熨斗袋」といいます。
実際に、結婚式に出席した際などに「熨斗袋」を使ったという人もいるかもしれませんね。
そんな「熨斗袋」の正しい読み方は……
「のしぶくろ」です。
ちなみに「のし」とは、六角に折った進物(しんもつ)に添える紙のことをいいますよ。
3.「輿入れ」
「輿入れ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「輿入れ」とは「嫁入り」や「婚礼」、また「嫁さんを乗せたかごを婿の家に入れること」を意味する言葉です。
「興味」の「興」に似ていることから「きょういれ」と読み間違いやすい「輿入れ」ですが、正しい読み方は……
「こしいれ」です。
ちなみに「輿」は「数人で人を乗せて運ぶ乗り物」のことで、「玉の輿(たまのこし)」も「輿入れ」も、同じ「輿」という漢字を用います。
4.「祝言」
「祝言」には、読んで字のごとく「お祝いの言葉」や、そのほかにも「祝儀」「婚礼」「結婚式」など複数の意味があります。
「祝」を音読みで「しゅく」と読むことから、つい「しゅくげん」と読み間違える人も。しかし「祝」には、「しゅく」以外にもうひとつ音読みがあります。
そんな「祝言」の正しい読み方は……
「しゅうげん」です。
また、「祝言」のほかに「祝」を「しゅう」と読む言葉には「ご祝儀(ごしゅうぎ)」や「祝着(しゅうちゃく)」などがありますよ。
冠婚葬祭で読み間違えたくない漢字、あなたはいくつ読めたでしょうか? 読み間違いで恥ずかしい思いをしないためにも、この機会に正しい読み方を覚えておきましょうね。
参考文献
藁谷久三『教養が試される知らない漢字』(幻冬舎)
文/大内千明 画像/Shutterstock(stockfour、Dmitry Galaganov、Sylvia Biskupek、IVASHstudio)
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