“元彼のほうがよかった”“彼はどこの大学?”【30代の結婚】に母親からの『モヤモヤ失言』が多い理由

大好きな彼と結婚目前。ウキウキ

大好きな彼と結婚目前。ウキウキの気持ちをお母さんに伝えたら『ちょっと待った』と水を差された経験者が思いの外たくさんいることが判明。「あなたの選んだ人なら大丈夫ね」と笑ってほしかったのに、、!そんな悩みを抱えるあなたへ、お母さんとの向き合い方を識者に聞いてきました。

実例!!母に言われたモヤモヤすぎるひとこと

商社マンとか大手メーカーの人とか、そういう人は好きにならないの?

「スタートアップ企業勤務の彼氏を紹介したら、後日言われたのがこれ。『大手で働いてる人のほうが絶対安心』って、言いたいこともわかるけど、職業で人を好きにならないでしょ!」(Kさん・30歳・マスコミ関連)

子供が生まれたら彼はどんな教育方針のつもり?

「結婚もまだだし子供ができるかもわからないのに『子供を私立に入れる気はあるのか』と確認されウンザリ。ちなみに私は公立に入れたい派なのでさらに喧嘩に」(Yさん・30歳・飲食)

元彼のほうがよかった

「『別に今の彼がダメってわけじゃないけど。なんで元彼と別れちゃったの?』と、こっちの事情も知らずに自分の好みを押しつけられました」(Yさん・30歳・美容関連)

そのお婿さんって、うちの苗字になってくれるのかしら?

「3姉妹だったので『うちの家を継いでくれる人がいい』と言い出した母。勝手なこだわりを彼に押しつけようとして最悪。もちろん断ったけど、彼との関係性が微妙になりました」(Mさん・32歳・不動産関連)

彼氏は、どこの大学卒業してるの?

「『結婚前提の彼がいる』と伝えたら第一声で学歴を聞いてきた母。最初に聞きたいことがそれ!?まず喜んでくれると思ったのに。肩書きなんかよりも人柄の良し悪しを聞いてよ!」(Nさん・28歳・マスコミ関連)

念のため興信所つけるわね

「彼の経歴や家族構成が本当か、彼の家族に借金がないかを調べると言い出し絶句。感覚が昭和初期のまま。やめてと頼んでも『親なら当たり前にやること』と聞かず1年疎遠。調査されたかは謎のままです」(Rさん・32歳・自営業)

水商売を選ぶなんて、何のためにあなたを大学まで出したのか

「彼が飲食店経営だと言ったら予想外の職業差別発言。『大学まで出したのはそういう人を選ばないためでもある。台無しになるようなことしないで』とまで言われ、こっちが母に対して幻滅しました」(Sさん・33歳・音楽教師)

親子問題に詳しい専門家に聞きました!『 お母さんとの向き合い方 』

母の言葉が引っ掛かる時、自分の不安が隠れているのかも

母娘間で確執が起きやすい大きな理由は大事にしている価値観が違うから。読者のみなさんの母親世代は男女雇用機会均等法が制定される前後の世代。会社に入っても結婚や出産を機に退職し、夫の収入に頼って生きることが当たり前でした。また、仕事は続けても、制度が整っておらず子育てしながらバリバリ働くことに苦労した世代でもあります。だから結婚相手に求めることとして、自分や子供が生活に苦労しないために、いい大学を出て有名な会社で働いている安定性が重要だったんですよね。

安定重視で心配する母と多様性と自由重視の娘

一方でみなさんはダイバーシティ世代。結婚も出産も自由。男女平等で、男性と同じように働くことが当たり前。自分がどう生きるかは人から口出しされるものではない、という価値観で生きているので、母娘間で考え方に大きな隔たりがあります。親は子供が困った事態にならないよう育てることが仕事なので、母親はあれこれ口出ししてしまう。しかし娘は自由にしたい。だから母娘間で確執が起きてしまうのはもう宿命と言えます。

母は味方だからこそ厳しい。娘としても成長を

母親の賛同を得られないことにイライラするのは、自分自身でも実は「本当に大丈夫かな」と不安があり、そこを突かれたからかもしれません。自分の中に不安がなければ「そんな価値観は私にはない」と受け流せるはず。彼への愛情はときに本質を隠してしまいます。結婚直前は愛情のピークなので、母親は現実を突きつけてくれているのかも。「母ならわかってくれるはず」と甘えが出る気持ちもわかりますが、これを機に大人の対応と冷静な話し合いができる関係性に成長できると良いですね。もしそれでも納得してもらえないなど、心配の域を超えているようなら、親の許可がなくても結婚できる年齢です。自己責任で大丈夫。

不安ならファイナンシャルプランナーに相談を

結婚生活にはお金がつきもの。多くの母親の最大の関心は「娘が経済的に苦労しないかどうか」。もしもそこを執拗に心配されたり自分でも不安があるなら、ファイナンシャルプランナーに相談してみて。具体的な人生設計を伝えて、実現させるためにいくら必要かの助言をもらいましょう。その上で「彼となら生活していけそう」と思えたら安心だし、母親への説得材料にもなります。ここまでしなきゃいけないの?と思うかもしれませんが、ここは一度甘えを捨てて「彼となら家庭経営できる」とプレゼンする相手だと思って臨んでみてください。

教えてくれたのは…大美賀直子さん

メンタルケア・コンサルタント

メンタルケア・コンサルタント
大美賀直子さん

公認心理師、精神保健福祉士の国家資格を所有し、カウンセリング・講演を行う。All Aboutの「ストレス」のテーマでガイドを務め、多様なストレスへの対処法を解説。『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか』(さくら舎)など著書・監修多数。

撮影/須藤敬一 取材/野田春香 編集/越知恭子 撮影協力/タカラトミー 再構成/Bravoworks,Inc.

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表紙モデル:堀田茜

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