発売中のCLASSY.3月号誌面も大好評の松下洸平さん。俳優としのて活躍に加え、シンガーソングライターとしても活動し、現在は全国ツアー『KOUHEIMATSUSHITA LIVE TOUR 2024~R&ME~』を開催中です。CLASSY.ONLINEで公開している本誌未掲載カット&コメント記事・後編では、超多忙な松下さんのお仕事の原動力についてをメインにお話を伺いました。
――本誌では松下さんが考える〝強さと優しさ〟についてクローズアップしました。松下さんのなかで、いわゆるマッチョな意味ではなく〝強い人〟といえばどんな人が思い浮かびますか?
僕の周りにいる人はみんな本当に素直で人間的な人ばかりで、めちゃくちゃ強くもあり、めちゃくちゃ弱くもある人ばっかりなんですよ。「この人、強いなー」って思うのって、パワーじゃないですよね。ちょっと意味は違うかもしれないけど、人間的におおらかというか、ちょっとやそっとでは動揺しない人っていますよね。今、こんな出来事やその発言を受けたら、僕だったらちょっと2、3日は凹んじゃうかもっていうようなことでもニコニコしてる人いるじゃないですか。そういう人を見ると素晴らしい才能だと思って。「今、なにか言われたっけ?」みたいな感じだと「強いな、この人」って思うけど、それが真の強さかどうかはわからないですね。
――ここ数年は常にドラマや映画、舞台に引っ張りだこ状態で超多忙ななか、音楽の創作活動もなさっています。松下さんの仕事に向かう原動力ってなんでしょう。
せっかく作るなら自分ができる最高を作りたい。その気持ちが原動力になっていると思います。たとえば「こんなお仕事の話がきました」って聞くと「わあ、時間ない。できるのかな」って思うし、「この日までに曲をあげましょう」って言われると「なるほど、そうか…」って思うんですけど、「じゃあ、とりあえずこれで」みたいにはできない性格で。限られた時間でできる最高のものを作りたい。完璧主義っていうと、なんかちょっとカッコイイ感じになっちゃいますけど。
なんか、ちょっとワクワクするんですよ。時間がないなかでどこまでできるかなっていうワクワク感。あとは、晩御飯作ろうと思って冷蔵庫を開けたら、思いのほか何も入ってなかったとき、この限られた食材のなかでめっちゃ美味しいものができたらなんか面白そうって思うタイプなんです(笑)。僕はたまにしか自炊しないので、毎日食事を作っている方の苦労とは比べられないけど、そういうタイプの性格なんですね。冒険心っていうかワクワクする(笑)。もちろん、一秒でも多く時間があるほうがいいものができると思うんですけど、現実的にそうもいかないタイミングもあったりするから。じゃあ、この時間内にできる最高のものを作ろう!と。それは音楽活動だけじゃなく、すべての仕事に対してそうですね。「明日の台詞、ここまで入れなきゃいけないのか。よし、やってやろうじゃねえか!」っていう気持ちです。
ただ、これがずっと続くわけじゃないっていうのもわかってるので。ドラマの撮影しながらもちょこちょこ休みはあったりしますし。今週頑張れば来週はちょっとゆっくりできるっていうことなら、いま頑張って休みの日はしっかり休んだり友達と会ったりできる。そういうことも原動力になっていますね。
松下洸平
‘87年3月6日生まれ 東京都出身 血液型A型●‘08年、シンガーソングライターとして〝洸平〟名義でデビュー。翌年より俳優活動を始め、‘19年NHK朝ドラ『スカーレット』で一躍人気に。最近の主な出演作はドラマ『いちばんすきな花』、最高の教師 1年後、私は生徒に■された』、映画『ミステリと言う勿れ』、舞台『夜来香ラプソディ』『闇に咲く花』など。昨年12月には2ndアルバム『R&ME』をリリース。東京ガーデンシアター2days を含む、全国ツアー『KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2024~R&ME~』を開催中。
撮影/酒井貴生(aosora) ヘアメーク/赤木悠記 スタイリング/後藤泰治 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)