よく見かけるけれど、いざ漢字になると読み方が分からない……。そうしたケースは意外と少なくありません。漢字の読み方を調べるのって、面倒だし、生活に困らないならまぁいいか……と、読めない漢字をスルーしてしまう人もいますよね。
ですが、いざという時に読めずに恥をかくのはあなた自身です。そこで今回は、“よく見かけるのに実は正しく読めていない漢字”をまとめてみました。あなたはいくつ読めるか、ぜひチェックしてください。
1.「肌理」
「肌の理(ことわり)」と書いて「肌理」。どうやら肌に関する言葉であることはわかりますが、普段はひらがなもしくはカタカナで書かれていることが多く、漢字だと見慣れない人も多いのでは。「肌理」の状態が整った肌は、毛穴なども目立たず、肌を綺麗に見せることができるとされています。
そんな「肌理」の正しい読み方は……
「きめ」です。
ストレートに「はだり」と読んでしまっては恥ずかしいので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。
2.「店賃」
「店賃」とは「家賃」を言い換えた言葉です。「店」だからといって店舗の家賃に限るといったことはなく、通常の住居の賃借料も「店賃」と言います。
そんな「店賃」の正しい読み方は……
「たなちん」です。
よく「みせちん」と読み間違えやすい漢字ですので、この機会に読み方を覚えておくといいでしょう。
3.「忖度」
言葉そのものを知らなかったという人も少なくない「忖度」。2017年の流行語大賞に選ばれたのをきっかけに、広く知られるようになりました。
「忖度」とは、「他者の心理を推し量って相手に配慮すること」を意味し、たとえば「発言の意図を忖度する」「部長の意向を忖度する」といった形で用いられます。
そんな「忖度」の正しい読み方は……
「そんたく」です。「忖度」は、漢字で書くときにも間違えやすい言葉なので、読み方だけでなく漢字もしっかりと覚えておきましょう。
4.「重用」
人を重要な役職や地位に任命し、用いることを「重用」と言います。「重要(じゅうよう)な役職」という意味からも「じゅうよう」と読む人が多いですが、
そんな「重用」の正しい読み方は……
「ちょうよう」です。
「重」という漢字は、大きく分けると「おもたい」「かさねる」といった2つの読み方があります。一概には言えませんが、「おもたい」という意味を表す言葉の場合は「重(じゅう)」と読むことが多く、「かさねる」という意味の言葉は「重(ちょう)」と読む傾向があるようです。
5.「幼気」
この漢字を見て「おさなげ」と読んだ人もいるのではないでしょうか。「おさなげ」という言葉は確かに存在するのですが、「おさなげ」は「幼げ」が正しい漢字表記です。
では「幼気」と書くこの漢字の正しい読み方は……
「いたいけ」です。
「いたいけ」には「(子どもが)痛々しくていじらしい様子」「幼くてかわいらしいさま」といった意味があり、まさに「幼気」という漢字がしっくりくる言葉です。
5問中、いくつ正解できたでしょうか? もし間違った読み方で覚えていた漢字があったなら、この機会に正しい読み方を覚えてくださいね。読めなかった漢字が読めるようになると、読み方や言葉の意味を知るのが楽しくなりますよ。ぜひ正しい漢字を知る癖をつけるようにしてくださいね。
参考文献
村石利夫『日本語「間違い」辞典 温厚?温好?一所懸命?一生懸命?どっちが正しい!?』(ベストセラーズ)
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)
根元 浩『杏仁豆腐はキョウニンドウフが正しい!大人が読み間違うと恥ずかしい漢字』(中央公論新社)
文/CLASSY.ONLINE編集部 画像/Shutterstock(Rido、Tero Vesalainen、SmartPhotoLab、Brainsil、LightField Studios、ShotPrime Studio)