【愛加あゆさんスペシャルインタビュー】話題の舞台『BACKBEAT』に新キャストとして参加!

もともとは5人編成だったという、ビートルズ創成期の青春物語を描いた舞台『BACKBEAT』の再演が決定! 〝5人目のビートルズ〟の恋人役を演じる元宝塚歌劇団トップ娘役の愛加あゆさんがCLASSY.ONLINEに初登場、インタビュー前編では今回の舞台にかける意気込みについて伺いました。

――今回の舞台『BACKBEA

――今回の舞台『BACKBEAT』への出演が決まったときのお気持ちを教えてください。
お話をいただいて脚本を読むまではビートルズがもとは5人編成だったことを知らなかったので、この衝撃的なバンド誕生の物語にとても興味がわきました。私が演じるのはビートルズ5人目のメンバーであるスチュアート・サトクリフの恋人、アストリッド・キルヒヘルです。調べれば調べるほど魅力的な女性だったので、そんな彼女を演じさせていただけることを嬉しく思いました! この舞台に出演することが決まったときに知人から「とてもいい作品だよ」と連絡がきたのですが、ファンの方も多い作品だということに身が引き締まりました。

――『BACKBEAT』は’94年にイギリスで映画化され、その後監督自らが舞台化。’19年には日本で初演されましたがご覧になったことはありますか?
日本で上演されていることは知っていたのですが、その時は観に行けませんでした。映画は拝見したのですが、映画という域を飛び越えて芸術作品のようでした! 映像も音楽も素晴らしいですし、一人一人の描かれ方もリアルなんですが美しいんです。映画のラストは舞台と違うのですけれど…心にぐっとくる作品でした。

――愛加さんが演じるアストリッ

――愛加さんが演じるアストリッド・キルヒヘルの魅力を教えてください。
〝自分自身を持っている人〟というのが一番の魅力だと思います。若い頃からこだわりを持って生きているので、流行りなどに左右されることはないんです。今日の服は彼女をイメージした衣装なんですが、いつも黒などのモノトーンの服を身に付けています。そんな彼女の体から溢れ出る才能や自信に、後にスターとなるビートルズのメンバーも惹かれたのだと思います。演出の石丸さち子さんとアストリッドについてお話しさせていただいたときに、石丸さんがアストリッドの資料をたくさん持って来てくださったんです。初演のときはご存命で’20年に81歳で亡くなられたそうですが、晩年の写真やインタビュー映像を見せていただきました。取り繕ったところがまったくなく、それがまたすごく素敵で! 「表情に生き様が出ているよね」と二人で話しました。舞台では晩年のことまでは描かれませんが、彼女の生き様を知ったうえで彼女が輝いていて劇的な姿を演じたいと改めて思いました。彼女のことを知れば知るほど一筋縄では行かないと思うのですが…。私自身が彼女にほれ込んでしまったので、アストリッドと向き合える今はとても幸せで大事な時間になっています!

――「石丸さち子さんとご一緒で

――「石丸さち子さんとご一緒できるのが楽しみ」ともコメントされていましたが、石丸さんの印象を教えてください。
石丸さんの演出した舞台を初めて拝見したのが、‘17年のミュージカル『Color of Life』です。とても素敵な作品だったので’19年の再演も観に行ったんです。そうしたら、同じ作品なのに演者と劇場が変わるとまったく違うものになっていて! 役者に合わせて衣装や美術などすべての演出を変えることに驚きました。役者仲間からも石丸さんのすごさは聞いていましたが、改めて役者一人一人と向き合って作品を作っている方なのだと感じたんです。事務所のスタッフとこれからの仕事の方向性を話し合うことがあるのですが、いつも「いつか石丸さんとご一緒したい!」と言っていたんです。なので、数年越しに石丸さんのほうからオファーを頂いたと聞いた時は、本当に嬉しかったです!

――舞台を楽しみにしているファ

――舞台を楽しみにしているファンの皆さまにメッセージをお願いします。
この舞台でビートルズの誕生について知ることで、今まで当たり前に聴いていたビートルズの曲を違った印象で、より深く感じることができるようになると思います。ビートルズに限らずすべての音楽は作り手側のメッセージがありますが、それが受け取り方によってまったく違ってくることを教えてくれる作品だとも思っています。そしてシンプルに魅力的な方々が出てくる作品ですので、それぞれの生き様を観に来ていただけたら嬉しいです!

『BACKBEAT』
世界的ロックバンド・ビートルズはもともと5人編成だった。アートとロック、青春の光と影を20曲以上もの生演奏で綴るバンド創成期の青春物語。【作】イアン・ソフトリー スティーヴン・ジェフリーズ【翻訳・演出】石丸さち子 【音楽監督】森 大輔 【出演】戸塚祥太(A.B.C-Z)加藤和樹 辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)JUON(FUZZY CONTROL)上口耕平/愛加あゆ/鍛冶直人 東山光明 西川大貴 加藤 将 工藤広夢/尾藤イサオ 4月23日のプレビュー公演を皮切りに兵庫、熊本、大阪、東京で5月31日まで上演。

愛加あゆ
‘05年宝塚歌劇団に91期として入団。愛らしい容姿と実力で入学当初から注目を集める。’12年雪組トップ娘役に就任。‘14年退団。退団後は『王家の紋章』『ピピン』等の舞台作品のほか、ドラマ『おじさんはカワイイものがお好き。』『東京男子図鑑』などにも出演し活躍の場を広げている。

撮影/平井敬冶 ヘアメーク/伊藤こず恵、国府田雅子[b.sun]、田坂貴恵 スタイリング/ゴウダアツコ 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:山本美月

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