普段はそれほど意識せずに読んでいる漢字も、もしかすると読み間違えていることがあるかもしれません。
しかし、なんとなく読み流していると、そうした間違いにも気づきにくいものです。
そこで今回は、“読み間違いに気をつけたい漢字”を4つ厳選してピックアップ。あなたはいくつ正しく読めるでしょうか?
1.完遂
「完遂」には「最後までやり遂げること」「すべて遂行すること」といった意味があります。
この漢字で気を付けたいのが「遂」の読み方です。
「完遂」は「かんすい」と読みます。
よく「かんつい」と読み間違えられる漢字ですが、「遂に」など「遂」という漢字で「つい」と読むことも多いのが原因かもしれません。
2.端金
「特定の金額に達しない金銭」や「ごくわずかな金銭」のことを「端金」と言います。
「端金」の読み方ですが、特に間違えやすいのは「端」です。
ちなみに「端金」の「端」は、「端」の訓読みと同じ読みになります。漢字に詳しい人は、このヒントだけでもうピンときたかもしれませんね。
「端金」は……「はしたがね」と読みます。また、「端」の訓読みも同じく「はした」です。
「はしがね」「はがね」「たんきん」などと読み間違えないよう、気をつけましょう。
3.手職
手先を使って仕事をする職業を「手職」と言います。
たとえば和紙作りや機織り、竹細工を使った工芸品を作る竹細工職人などは「手職」であると言えるでしょう。
そんな「手職」の正しい読み方は「てしょく・てじょく」です。
「職」という漢字を使う言葉には、「出職(でしょく)」「居職(いじょく)」など、言葉によって読み方が異なるものが多いので注意しましょう。
4.目深
帽子などを目が隠れるくらいに深くかぶる様子のことを「目深」と言います。
「目深」が使われるシーンとして、一番多いのが先ほど挙げた「帽子をかぶるとき」です。そのほかでは、「傘を目深にかざす」といった言い方をすることもあります。
「目深」は「めぶか」ではなく、「まぶか」と読むのが正解です。
「目深」以外にも、「目」を「ま」と読む言葉として「目の当たり(まのあたり)」「目蓋(まぶた)」といったものがあります。併せて覚えておくといいでしょう。
4つの漢字のうち、あなたはいくつ読めましたか? もし読めない漢字があった場合には、ぜひ正しい読み方を覚えておくと、ふとしたときに役立つでしょう。漢字の正しい読み方を覚えておいて、損はありませんよ。
参考文献
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Ollyy、vectorfusionart、Zwiebackesser、Maksim Toome、YuriyZhuravov)
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