昨今、メディアでも話題の“不倫”。「不倫は成就しない」ともよく言われますよね。
ですが、これだけ離婚が増えているなか、表立って本当の理由を言わないだけで、実は“奪って略奪婚”したというケースも少なくないようです。
そこで今回は、元女探偵が見た「略奪愛に成功した女性の末路」についてお話しします。
■子どもができて奥さんと離婚したけれど…
相手の男性が結婚する前から、ずっと浮気相手だったAさん。彼が結婚した後もなかなか別れられず、奥さんにバレずに2年ほど付き合っていた矢先、Aさんの妊娠が発覚……。彼女が両親に相談したところ、父親が弁護士に相談し「娘が傷ものにされた。彼氏を訴える」と激怒。結局、彼は奥さんに事情を話し、奥さんも「子どもができてしまったのなら」と離婚に応じて、Aさんと彼はめでたく(!?)結婚することになったのです。
しかし、半年ほどは大人しくしていた彼でしたが、マタニティブルーになったAさんの対応が面倒になってきたこともあり、家に帰ってこなくる日々が続きました。しまいには、他の女性の家に転がり込むという始末。
こちらのケースでは、Aさんは彼が既婚であることを知りながら付き合っていたため、本来であれば彼を訴えることなんて現実的にはありえない状況。むしろ奥さんからAさんに慰謝料が請求され、Aさんだけが悪者になる可能性が高い事例でした。
ですが、実際には法律の決まり通りには行かないもの。勢いに押されて言うことを聞くケースも多く、「子どもができちゃった」という状況になると奥さんが泣く泣く身を引くこともあります。ただ、妊娠を道具のように使って離婚に持ち込もうとしても、多くのケースでは失敗します。「申し訳ないけど今回は堕ろしてほしい」と彼に言われて、女性側だけ心も体も傷つき、それでも別れられずにボロボロになっていく人のほうが多いのです。
■愛は手にしたけれど、収入はどん底に…
同じ会社の上司と不倫をしていたBさん。一緒に出張に行ったり、会議室にふたりでこもったりと、社内でもイチャイチャしている様子から、他の社員からも「絶対にあのふたりは怪しい」と思われていたそうです。結局、奥さんにバレて会社でも居心地が悪くなったBさん。不倫の件で会社からの評価も下がっていた彼は、早期退職優遇制度の対象になり、会社を辞めることに。
年齢も35歳を超えていたこともあり、なかなか転職先が見つからず、派遣として運送業のアルバイトで食いつなぐことになりました。ですが、やはり以前ほどの収入は見込めず、年収は下がる一方……。大手企業で安定した収入のあったカップルでしたが、ふたりしてその職を失うことになり、生活苦に陥ることになったのです。次第にイライラしてぶつかることも増え、結局別れてしまったそう。
「人のものだからよく見える」ということもあり、毎日生活を共にすると相手となると嫌な面も見えてきてしまったのでしょう。手に入らないからこそ楽しいのが不倫だといえるのかもしれませんね。
■本命になれても、それは一瞬かも…
不倫の末の略奪愛は、奥さんが「浮気する男とは別れる」と考えるタイプか、「絶対別れない」と固執するタイプかによって決まるといっても過言ではありません。
略奪愛が成功することもありますが、一度浮気した経験のある男性で、反省して二度としないという人はほとんどいません。多くの男性は一度も浮気しないか、何度も繰り返すかのどちらかです。略奪してみたら「こんなにつまらない男だったのか」と気づくこともあり、どちらにとっても長続きしないのが略奪愛だといえるでしょう。
文/上岡史奈 画像/Shutterstock(Marjan Apostolovic、aslysun、Photographee.eu、Tuzemka)