あなたは普段、どのくらい漢字を読んでいるでしょうか。漢字を意識することはない、という人は少なくないでしょう。
そこで今回は、読めそうで読めない?読み間違いが多い漢字をセレクトしてみました。抜き打ち漢字力チェック! ぜひチャレンジしてみてくださいね。
(1)「直火」
「火に直接当てること」を「直火」と言います。食品のパッケージや食べ物屋さんのメニューで「直火焼き」などと書かれているのを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
「直火」という漢字、正しくは「じかび」と読みます。よく「ちょくび」と読み間違えがられることも多い言葉です。
「正直(しょうじき)」や「直談判(じかだんぱん)」「直筆(じきひつ)」など、日常会話で「直」を「じき」と読む言葉は意外とたくさんありますね。
(2)「好悪」
「好悪」とは「好むこと・憎むこと」、いわゆる「好き嫌い」を意味する言葉です。
「善悪(ぜんあく)」「罪悪感(ざいあくかん)」と言った言葉の読み方から、つい「悪」を「あく」と読みがちです……。「好悪」という漢字、正しくは「こうお」と読みます。
たとえば「好悪が激しい」「好悪が分かれる」といった使い方をするので、あわせて覚えておくようにしましょう。
(3)「柔弱」
「体や精神が弱々しいこと」や「気力に欠けている」「はっきりしないこと」を「柔弱」と言います。
そんな「柔弱」の正しい読み方は「にゅうじゃく」です。
この場合、「柔」は「にゅう」と読みます。「柔道(じゅうどう)」「柔軟(じゅうなん)」などと「柔」を「じゅう」という読み場合も多く、「じゅうじゃく」と読んでしまいがちです。
実は「じゅうじゃく」でも間違いではありませんが、一般的な読み方ではないため、「にゅうじゃく」で覚えておいたほうがよさそうです。
(4)「雲母」
「雲母」とは電気の絶縁などに用いられる鉱物の一種で、よく「うんぼ」と読み間違えられることも多い言葉です。
「雲母」の正しい読み方は「うんも」です。「母」という漢字の呉音(ごおん・音読みの一種)で「も」という読み方があります。
「雲母」は「うんも」以外に「きらら」または「きら」と読まれることもあります。「きらら」「きら」はともに雲母の別名とされています。
(5)「氷雨」
「冬頃に降る冷たい雨」を意味する「氷雨」。
つい「こおりあめ」と読んでしまいそうですが、正しくは「ひさめ」と読みます。
ちなみに、昔は「雹(ひょう)」や「霰(あられ)」のことを「氷雨」と読んでいたそうですが、現代では「冷たい雨」という意味で使われるのが一般的になっています。
5つの漢字のうち、あなたはいくつ読めましたか? 全く読み方を知らなかったというものもあれば、惜しくも間違えてしまった、はたまた全部読めたという方もいるでしょう。いざという時に出てきてもぱっと読めるよう、もし今回読めなかった漢字があれば、ぜひこの機会に正しい読み方を覚えておいてくださいね!
参考文献
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Ekaterina Pokrovsky、Rawpixel.com、ImageFlow、Dean Drobot、LittlePigPower、Foxy burrow)
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