中村倫也さん【未掲載カット&コメント公開!】「仕事で悔しいと思うことはいっぱいあります」

5月20日公開の映画『ハケンアニメ!』に出演している中村倫也さん。CLASSY.6月号では吉岡里帆さんとともに、お仕事観や読者のお悩み相談について回答。中村さんの厳しくも温かい言葉への反響にお応えして、本誌未公開カット&コメントをお届けします!

――働く人すべてが胸を熱くする

――働く人すべてが胸を熱くする〝お仕事ムービー〟『ハケンアニメ!』。完成作を観たときはアニメ業界のもの作りにシンパシーを感じ、「大人になってこれだけ好きなものに熱くなれるって単純に美しいと思えました」と語ってくれました。

「自分も俳優の仕事をしていると、よく思うんですよ。なんてバカなことを大真面目にやってるんだろうって。保育園でやってたようなお人形遊びみたいなことを大真面目にやっていることに、恥ずかしいなってふと思うんです。でもきっとそこには安直だけど夢みたいなものがあって、キラキラした原動力みたいなものがあって――。今作では、それを追い求めているアニメ業界の人たちが単純に美しいなと思ったし、シンパシーを感じましたね。それはきっとクリエイティブな仕事じゃなくても、人と繋がって成立させていくことにおいてはほとんどの人が経験していたり、今まさにもがいてる最中だったりすると思うので、そういう意味でも多くの働く方々に楽しんでもらえるんじゃないかなと思いました」

――名実ともにトップランナーで

――名実ともにトップランナーである中村さんでも、お仕事で「悔しい!」と思うことはありますか?

「いっぱいある。でも自分の場合は今作の〝ハケン=覇権〟のように誰かと比べて思うことではなく、至らなかったことが悔しいのかな。仕事でも対人関係でも反省することはたくさんあるし、そのなかで悔しいと思うことはたくさんありますね。そもそも初めて仕事をしたのは17歳の夏の映画で、それは人生で2回目に受けたオーディションでした。1回目に受けたドラマのオーディションでは『芝居がでかい』、『芝居が演劇っぽい』と言われて落ちて…。悔しくて『はあ⁈』って思って。若くてとんがってたから、作品も違うし関わる人も全然関係ないけど『次で見返してやる!』って受けたのが、2回目のオーディションでしたから。そういう気質はあるんでしょうね。『今に見てろよ』みたいな青臭い根性がどこかにあると思います。今はだいぶん大人になりましたし、いろんなお仕事をいただいたり生活も安定したり(笑)、いろんなことで丸くなって尖った感情は薄くなってますけど。いいのか悪いのか、どこかそんな気質が自分でもかいま見えます(笑)」

中村倫也

‘86年12月24日生まれ 東京都出身 血液型A型●2005年俳優デビュー以来、数々のドラマ・映画・舞台に出演。近年では、ドラマ『珈琲いかがでしょう』、映画『ウェディング・ハイ』、舞台 劇団☆新感線『狐晴明九尾狩』などに出演。待機作には配信作品『仮面ライダー BLACK SUN』 (’22年秋配信)、主演舞台・MUSICAL『ルードヴィヒ ~Beethoven The Piano~』(’22年10月・11月開幕予定)などがある。

映画『ハケンアニメ!』

直木賞受賞作家、辻村深月の小説の映画化。アニメ業界で闘う者たちを描いた、熱血エンタテインメント。世界に誇る日本のアニメーションの現場を舞台に、チャンスをつかんだ新人監督・斎藤瞳を吉岡里穂、崖っぷちの天才監督・王子千春を中村倫也が演じる。その他の出演/柄本佑 /尾野真千子ほか。監督/吉野耕平 原作/辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)●5月20日(金)公開

撮影/花村克彦 ヘアメーク/Emiy スタイリング/小林新 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:堀田茜

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