誰だって自分のことを良く見せたいと思うもの。しかし、男性が『デキる男』を狙ってカッコつけすぎると、『中身のない意識高い系』になってしまいます。パッと見にはスタイリッシュでスマートに見えても、薄っぺらな意識高い系男子は、こんなにもおマヌケなんです。
(1)ダイバーシティで互いにインフルエンス?
筆者の実体験ですが……先日、自称マーケティングコンサルタントという男性から、「仲良くしましょう」とアプローチされまして。ブランド物の腕時計を見せびらかすように袖から出し、外車に乗っているとさりげなくアピールするあたりで、ちょっと鼻に付くとは感じたのですが、こんなLINEを受け取った時は目が点になりました。
「ダイバーシティに楽しくコミュニケーションして、互いにインフルエンスできたら嬉しいです」
……え、何言ってんの? もはや意味がわかりません。思わず一人で爆笑してしまいました。共通の友人に聞いたところ、その男性は知ったかぶりで有名で、本人はモテ男のつもりでも、実際には何年も彼女がいないんだとか。モテない理由がわかる気がします。
カタカナ語を多用する男性は、かなりの気取り屋。注意したほうが良さそうです。
(2)「仮想通貨って、どう思う?」
金融業界で働く30代の知人男性が、起業家になりたいという24歳男子にそう聞かれたそうです。知人男性は、24歳男子の薄っぺら加減に呆れていたのですが、それは「どう思う?」という具体性のない質問の仕方に表れていたと言います。「僕が金融屋だから流行りの単語をとりあえず投げただけで、本当に仮想通貨に興味があるわけでもなく、知りたいことがあったわけでもないだろう」と。
つまり、意識高い系ダメ男子は、にわか知識でイキがっているだけだということ。
年長者やプロフェッショナルといえる人と話をするには、相手と同等の知識を詰め込んでから話すか、「ボクは何もわかりません」と無知をさらけ出して教えてもらうスタンスを取るかの2通りしかないでしょう。無知であるにもかかわらず、年上のプロフェッショナルと対等に渡り合おうとした愚かな24歳男子は、「どう思う?」というざっくりした質問しか出てこなかったようです。
最初から素直に無知をさらけ出すより、数倍恥ずかしいことだと思います。
(3)「結論から言うとさ……」が結論じゃない
本当に意識が高く賢い人は、話が簡潔でダラダラ話しません。意識高い系ダメ男子はそれをマネしようとするのですが、能力が追い付いていないだけに、結論を述べられていないことが多いです。
「結論から言うと」から始まっても、何が結論なのかわからないジャングルトークが続き、結局何が言いたいのかわからないまま、本人だけが満足して話が終わる……というパターン。意味不明な一人語りにどう返答したものかと困っていると、「俺の話が完璧で誰も意見できない」と勘違いしてドヤ顔をされるのも腹立たしい限り。
それらしいことを言いながらも、論点をまとめて話せないのは、薄っぺらな意識高い系男子の特徴でしょう。
筆者が思うに、本当に意識が高い人は、パッと見た感じで“意識高い系”に見えないことが多いのです。筆者の友人に、外資系企業を渡り歩く英語ペラペラの男性がいるのですが、彼はいつもTシャツにジーンズで冴えない印象。ブランドもののスーツは持っていても、必要なときしか着ません。また、「英語をしゃべるときはスイッチが切り替わる感じだから、日本語で話すときに英単語が混じることはない」と言います。
見るからに意識高い系……という男子ほど中身がスカスカな傾向があります。スタイリッシュなタイプには、第一印象で「カッコいい!」とドキドキしてしまいがちですが、冷静に言動を観察すると、意外なおマヌケポイントが見えてくるかもしれません。
文/沙木貴咲 画像/shutterstock(Vladeep、golubovystock、Look Studio、 WeAre)