「あざとい系女子」の言動が男心を翻弄するのはよく聞く話ですが、最近は「あざとい系男子」の魅力に沼落ちする女性が急増中!本命の相手を絞らず、なかなか本音も晒さない人にハマるのはちょっと危険…? 読者のエピソードなどを交えながら、彼らについて探ってみました。
私たちはなぜ「あざとい系男子」に惹かれてしまうのか
心のどこかではやめておくべきだと分かっているのに、どうして「あざとい系男子」にハマってしまうのか。様々な分野の方々に、その理由を考察していただきました。
「あざとい系男子」に惹かれてしまう理由1.
仕事を頑張っている女性が求める要素をあざとい系男子は持っています
辛酸なめ子さん/漫画家・コラムニスト の意見
〝女らしさ〟や〝男らしさ〟を体現しなくていい時代になり、確かにあざとい系男子が増えました。頑張ってカッコよさを保つよりも、失敗をしても「可愛い」で済まされるキャラになった方が得だと感じているのでしょう。彼らにハマるのは、仕事を頑張っている自立心の強い女性がほとんど。経済力がある女性が求めるのは、癒しや優越感、そして可愛さやギャップでキュンとさせてくれる存在です。あざとい系男子と、バリキャリタイプの女性は需要と供給が一致しています。しかし、あざとい系男子はみんなに可愛がられることが好きなので、友達以上の女性が複数人いる可能性も高いです。半分遊びくらいのつもりで、夢中になりすぎないのがいいのでは。(辛酸なめ子さん/漫画家・コラムニスト)
辛酸なめ子さん/漫画家・コラムニスト
鋭い感性で、世間のあらゆる出来事を少しシニカルに読み解く。著書は『大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ』(光文社)など多数あり、CLASSY.ONLINEでの「おうちで楽しむ」イケメン連載も人気。
「あざとい系男子」に惹かれてしまう理由2.
出世欲や上昇志向の強さが女性にとって魅力的に映るのでしょう
牛窪 恵さん/世代・トレンド評論家の意見
一般的にあざとい系男子は出世欲が高く上昇志向なので、単に甘えん坊なわけではなく、何らかの目的を達成するために女性に接近しています。また家族関係などから女性の喜ぶツボを心得ており、女性の扱いがとても上手。世話好きなタイプや、母性本能の強い女性からすると、彼らの貪欲な姿勢が魅力的に映り、何か力になれるならと思ってしまうのでしょう。また、コロナ禍のような非常事態下では誰かを応援したい気持ちが一層高まるもの。ハマること自体は問題がありませんが、彼らは結婚に不向きですし、彼らで全ての満足を補おうとするのは難しいので、〝主食〟にする男性は別に確保しておき、あざとい系男子は〝サプリメンズ〟とするのがいいのでは。(牛窪 恵さん/世代・トレンド評論家)
牛窪 恵さん/世代・トレンド評論家
立教大学大学院・客員教授。大学卒業後、大手出版社に入社、フリーライターを経て2001年にマーケティング会社「インフィニティ」を設立。共感を得る解説が人気で、フジテレビ『ホンマでっか!? TV』などメディア出演も多数。
「あざとい系男子」に惹かれてしまう理由3.
あざとい系男子は戦略的かつマーケティング的なタイプが目立ちます
清田隆之さん/恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表 の意見
最近のあざとい系男子は自分の魅力を熟知しており、それを需要に合わせて活用し最大限の利益を得ようとする戦略的かつマーケティング的な人が目立ちます。そして惹かれる側も、その魂胆を十分にわかった上で魅了されており、相手の可愛さを愛でて癒しを得つつ、ハマっている自分を俯瞰して楽しんでいるように感じます。つまり、ある意味利害は一致していて、その範囲であれば趣味や推し活に近いので何も問題がないと思います。ただ、アラサー女性は「〇〇歳までに〜したい」とリミット意識を持ちやすい世代。ハマるだけでは満足できず、二人の関係性を現実的に進めたいと考えた場合、主導権を取り戻さないと人生の決断を相手マターにすることになりかねず、注意が必要です。(清田隆之さん/「桃山商事」代表)
清田隆之さん/「桃山商事」代表
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。多くの男女から恋バナを聞き集め、恋愛とジェンダーをテーマにコラムやラジオにて伝えている。近著には『どうして男は恋人より男友達を優先しがちなのか』(イースト・プレス)など。
イラスト/つぼゆり 取材/伊藤綾香 再構成/Bravoworks.Inc