もしもの時に頼りになるのが「保険」。「保険の見直し」という言葉もよく聞くけれど、商品やサービスが多すぎて違いがわかりにくいこともあり、「私はしっかり保険を理解できている!」と言い切れる人は少ないのでは?心配なことが多い時代だからこそ、この機会に今の自分に必要な保険をしっかり見極めましょう!
いろんな用語があってわからない!「ほけん」の超基本Q&A
Q.保険に入ることは節税になる?
A.生命保険料控除が最大4万円×3枠まで適用されるので〇
「生命保険料控除」は、年間で支払った保険料の一部が所得額から差し引かれることで、所得税や住民税が安くなる制度です。「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」という3つの枠があり、それぞれの枠で8万円超の保険料を支払った場合、各4万円、最大で12万円が所得から控除されます。税率10~20%の人であれば年間で2.4万円~3.6万円は節税になるでしょう。申告しないと控除は受けられないので、会社員の人は年末調整の際に、フリーランスの人は確定申告の際に申告しましょう。
Q.保険で貯蓄できますか?
A.商品自体が少なく超低金利なのであまりメリットはない
貯蓄タイプの保険の内訳は、掛け捨て保険に貯蓄機能(運用するぶん)を上乗せしたものとなっているため、純粋な貯蓄のぶんが少ないことを理解しておきましょう。また、保険での運用は、加入時の運用利回りがその後も約束されるのがメリットですが、今は金利がすごく低いので、メリットは少ないと言えます。ただ、生命保険料控除の枠を使って節税できるという側面もあるので、興味のある人は探してみてもいいでしょう。
Q.お金がなくて保険には入れません
A.お金がない人ほど保険が必要という考え方も
預貯金がない人こそ、いざという時に保険が役に立ちます。もし貯金が3万円、5万円しかない人が急に入院となった時、どうしますか?お金が手元にない人こそ、ピンチの時に困ることになります。月々の保険料が負担という人には、ネット型の定期医療保険という選択も。10年間という期間限定にはなりますが月額1000円以下という保険もあります。10年後には保険料の再計算があり、月額が上がりますが、妊娠や病気があったとしても更新が可能。ただ、一生涯の保障は受けられないため、金銭的に厳しい期間は定期医療保険を利用し、一生保障が欲しい場合は、どこかのタイミングで終身医療保険に切り替えるといいでしょう。
Q.医療費が高かった場合、健康保険で補填されるってホント?
A.1カ月の自己負担額が一定額を超えた場合は〇
1カ月の医療費の自己負担額が一定額(8万~10万円程度)を超えた場合、超えたぶんの金額を健康保険が払い戻してくれるのが「高額療養費制度」。たとえば、1カ月入院して医療費を50万円支払った場合でも、決められた金額以上は払い戻しを受けられます。また、事前に限度額適用認定証を病院に提出しておけば、最初から自己負担分だけを支払うということも可能です。ただし、気をつけたいのは個室料、差額ベッド代、入院中の食費などは健康保険の適用外なので払い戻しの対象外ということ。それ以外にも入院となると、パジャマを買ったり何かと費用がかかるので、そのことを考えても、高額療養費制度に加えて1日5000円くらいの保障がある保険で備えておくと心強いでしょう。また、会社員、公務員の人は、休んでいて働けない期間のお給料の2/3を保障する「傷病手当金」の給付を入院4日目~1年6カ月まで受けられるので、勤務先の健康保険窓口に申請しましょう。
「ほけん」についてお話を伺ったのは
氏家祥美さん・ファイナンシャルプランナー
女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。旅行会社勤務を経て、出産後、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。キャリアカウンセラーの資格も持ち、働く女性やアラサー世代の女性のお金や保険についても詳しい。著書も『いちばんよくわかる!結婚一年生のお金』(学研プラス)など多数。
監修/氏家祥美 イラスト/あべさん 取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc
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