アラサーにもなると、一度は考えたことがある“転職”。いざ、転職活動をしようと思い立っても、そのスタートともいえる履歴書の書き方については意外と知らないことも多いのではないでしょうか? 新卒では甘く見てもらえることもある書類の書き方も、転職ともなるとハードルは一気に上がります。
そこで、マナー講師の筆者が“転職者のための履歴書作成法”をご紹介します。
■写真は口ほどにモノを言う?
言うまでもなく、履歴書に書かれた内容は大切ですが、本人の写真から受けるイメージも非常に重要です。“外見じゃない! 中身を見て欲しい!”とあまり重要視していない人も多いようですが、転職ともなると写真にも戦略が欲しいもの。
スピード写真ではなく、撮影スタジオなどでしっかりとした撮影をすることをおすすめします。清潔で真面目な印象を受ける服を選び、髪もきちんとセットしましょう。自分でセットするのが苦手な場合は、少しお金はかかりますが美容院でセットしてもらうのもいいでしょう。口角を上げ、目を少しだけ大きく開くと明るい印象になりますよ。
■学歴、職歴欄はどう書く?
学歴は、高校から書くことが正解です。小学校、中学校は義務教育ですので書く必要はありません。もし、小学校や中学校が採用者へのアピールになるような学校であれば記載するのもいいでしょう。
また、職業欄は会社名を時系列に記載します。転職先へのアピールになる職務内容であれば強調して記入するようにしましょう。異動や職歴が多く全部は書ききれないという場合は、重要な職歴だけを記載し、詳細は「職務経歴書記入」とすると見やすい履歴書になります。
■転職の志望動機
新卒の場合と違い、転職では確実な即戦力が求められます。応募企業が求める人材は自分であること、今までの経験が応募企業にどう具体的に生かせるのか、同業他社ではなく、なぜ応募企業なのか……などがきちんと伝わるようしましょう。
専門用語などを多用せず、わかりやすい言葉だけれど、具体的な内容になるように記載するのがポイント。また、“自分が採用担当者だとしたら、自分を採用したいだろうか”という目線をもつことも忘れずに! 一度履歴書を書き上げたら、採用担当者の目線をもって自分の志望動機を読み返してみましょうね。
■最後のひと押し「添え状」
最近は履歴書をメールで送る会社が多いですが、もし郵送の場合は「添え状」と呼ばれる、簡単な挨拶文や書類の内容などを書いたものを同封しておくといいでしょう。
時候の挨拶からはじめ、応募書類を送付することを記載したら、最後に結びの挨拶を添えます。ただ履歴書を受け取るよりもぐっと印象がアップすること間違いなしです。
転職者の履歴書の書き方というテーマでしたが、さまざまな企業の採用担当者の話を聞くと“読む側の目線をもって書いてある履歴書は読みやすい”とのことでした。ぜひ、このポイントに注意して、書いてみてくださいね。
参考文献
阿部開道『必携!ビジネスマナー』(西東社)
文/前濱瞳 画像/Shutterstock( Pressmaster、evgeny varlamov、UfaBizPhoto、allstars、Intarapong)