ビジネスパーソンとして一度は転職を考えたことがある人も多いのでは? 採用を行う企業としては、転職希望者のこれまでのキャリアを重視するのはもちろんですが、面接時のマナーについてもとても注目しています。新卒と違い、転職希望者は面接時のマナーは出来て当然というように見ているため、新卒よりも厳しく見られているでしょう。
今まで勤めていた会社ではどんなことをしていたのか、勤務態度はどうだったのか、さまざまなことがこの面接で判断されます。社会人経験があるという自信から、自分は出来ていると勘違いしてしまうのは危険です。
今回はマナー講師の筆者が「転職における面接のマナー」を紹介いたします。
■面接前
基本中の基本ですが、遅刻は厳禁です。しかし、天候などにより遅れそうな場合は早めに連絡、お詫びをしておおよその到着時間を告げてください。
約束の5〜10分前には現地に到着し身だしなみをチェックします。とくに夏の場合は汗を拭いてスッキリさせてから訪問するように気をつけましょう。また、受付対応をしてくれる社員の方への礼儀も忘れずに。
■面接スタート
3回ノックして「どうぞ」の声が聞こえたら「失礼します」と答えて入室します。入室したら振り返って両手でドアを閉め、はっきりと大きな声で挨拶をしましょう。しかし、声は第一印象に大きく影響しますので注意も必要です。ただ、元気よく大きな声というよりはゆっくり話し、落ち着いた印象をアピールできるように心掛けてください。また、面接担当の方に、忙しいなか時間を作ってくれたことへの感謝を伝えることも忘れずに。
「どうぞお座りください」「おかけ下さい」と促されたら指定された座席に着席しましょう。なお、カバンや荷物は足元に置いてください。コートやカバンは横の椅子に置かないように注意してください。
■面接中
自己紹介やこれまでの経歴を話すときは朗らかな顔で、面接者の目を見て話すようにしましょう。じっと目を見すぎると不快に思う方もいますので、眉毛と眉毛の間を見るようにすると相手に嫌悪感を与えずに話すことができます。はっきりとした口調で、語尾まで丁寧に話すようにすると説得力が増します。
■面接終了
最後に改めて面接の機会を頂いたお礼を伝えましょう。そしてこのタイミングで、次の選考に進みたいという意思表明をするといいでしょう。担当者に意欲が伝わります。立ち上がって挨拶と一礼をし、「失礼しました」と言って部屋を出ます。
新卒採用のときよりも転職のときのほうが、面接マナーのハードルは高くなると思いますが、面接官に好印象を残せる面接となるよう事前にしっかりと練習しておきましょう。
文/前濱瞳
参考文献/吉田 博子(監修)『女性のビジネスマナー―好感度も信頼も手に入れる!』成美堂出版
画像/shutterstock(Africa Studio、NaruFoto、Photographee.eu、ZephyrMedia)
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