弔電をメールで送るのはあり? 基本的にお悔みの言葉は直接会って伝えるか、または電報として送るのが正解です。しかし、正式ではなく略式であるということをわきまえていればメールで送るのもOKです。
そこで、メールでお悔みの言葉を伝えるときの大事なポイントと文例をお伝えします。
■件名は「お悔やみ申し上げます」
「私は心配です!」とか「大丈夫ですか?」こんな件名では迷惑メールと疑われてすぐに削除されます。世間で騒がす怖いウイルスが送られたかと思われる可能性も……。
件名には、「○○より お悔やみ申し上げます」のように、必ず送り手の名前「○○」を入れるとよいでしょう。
■本文は簡潔に!
時候のあいさつは省略し、2、3行ごとに区切るなど、見た目をスッキリかつ読みやすい文章にするのがコツです。また忌み言葉(不幸が重なると連想されるような言葉、“重ねる”“かさねがさね”や、不幸が再び来る言葉、“また”“たびたび”“しばしば”数字の“九・四”)は絶対に使わないようにしてください!
■「お悔み申し上げます」以外でなんて言う?
「お悔み申し上げます」というのが一般的ですが、そのほかにもよく使われるのが「このたびはご愁傷様です」。これは、相手を気の毒に思うさまで、身内を失った人に対するお悔やみ言葉です。
また「哀悼の意を表します」という書き方もあり、こちらはメールや弔電で使います。話し言葉ではありませんので、葬儀で遺族の方にかけないように気をつけてください。
「ご冥福お祈りいたします」。これは遺族でなく故人に対して使う言葉です。たとえば「(故人の名前)様のご冥福をお祈りいたします」のように必ず故人への思いが伝わるように使います。ちなみにキリスト教や浄土真宗では宗教上使ってはいけない言葉ですが、さほど気にしなくてもよいと思います。
■お悔みメールの文例2選
お悔みメールはなるべく簡潔な文面にします。
・仕事関係(取引先)
件名:「○○株式会社 営業部の中山みゆきより」お悔やみ申し上げます
本文:○○株式会社 経理部 △△様
ご身内にご不幸がおありだったと伺いました。
ご遺族の方々のお悲しみはいかばかりかとお察しいたします。
略儀ながらメールにて失礼しますが、ご冥福をお祈りいたします。
心から哀悼の意を表します。
※仕事が継続中でも仕事の要件を入れず、お悔みの内容のメールだけにします。
相手先との関係性によっては弔電を打つ場合がよいことも。
・社内(上司、同僚)
件名:「第1メディア事業部中山です」お悔やみ申し上げます
本文:ご身内に不幸があったと伺い、△△さまが気落ちしていないか大変心配です。
本来であれば葬儀に参列すべきですが、略式ながらメールにてお悔やみ申し上げます。
大変なときとは存じますがどうかお疲れ出ませんように。
後ほどごあいさつに参ります。
直接会って相手に伝えるのが、本来の形のお悔みの言葉。お悔みメールは取り急ぎ送るもの、あくまで略式であることを知っておいてくださいね。
文/中山みゆき 画像/Shutterstock(YAKOBCHUK VIACHESLAV、Champion studio、VGstockstudio、Denys Prykhodov、patpitchaya)
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