コロナ禍での生活制限や、慣れないニューノーマルな生活。ストレスがたまりがちな毎日の中で、私達を癒してくれる猫。ヴィジュアルだけじゃなく、その行動や存在、猫のすべてのが大好きな猫好きにお勧めしたい猫本を紹介。第4回目は、猫を被写体にした写真集を紹介。世界中にこんな可愛い猫達がいるのなら未来は明るい! そう思わせてくれる「癒し力」にあふれた作品をチョイス。
1. 『CHOUPETTE The Private Life of a High-Flying Fashion Cat』(Thames&Hadson)
著・Karl Lagerfeld
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この写真集のタイトルの直訳は『シュペット ファッションキャットのイケイケな私生活』。2019年に亡くなった、シャネルやフェンディのデザイナーとしてカリスマ的存在だった故カール・ラガーフェルド氏。彼の愛猫として、メディアに幾度となく登場し、世界一有名な美猫と称されるのがシュペット(バーマン♀)です。「シュペットと結婚したい」と言うほど、ラガーフェルド氏が愛してやまない彼女の規格外な日常を紹介しているのがこの写真集。彼女の愛しているものから嫌いなもの、自家用ジェットでの移動の様子、広告の仕事の風景など、美しく魅力的かつおしゃれな写真とともに、その世界一のセレブ猫のもはや滑稽とも言えるほど贅沢なライフスタイルが覗き見れます。全編英語ですが、見ているだけでも価値があるライフスタイル写真集!
2. 『Choupette by Karl Lagerfeld』(L.S.D./Steidl)
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上記でも紹介した、カール・ラガーフェルド氏の愛猫シュペットの写真集第2弾。こちらは、ラガーフェルド氏が亡くなられた後、出版された写真集です。掲載されている写真はすべてラガーフェルド氏自身がiPhoneで撮影したもの。サフィア色の吸い込まれるような瞳、ふわっふわに整えられた毛並のシュペット(2人の専属のメイドがケア)が、微睡んだり、眠り込んだり、見つめたり…補足する文がなくても、ラガーフェルド氏のシュペットに対する狂おしい愛情と感謝が伝わってきます。愛の結晶ともいえる写真集の装丁は、シュペットの瞳のようなサフィア色でレディなシュペットらしく、とってもエレガントな佇まいです。なお、「シュペットが唯一の遺産相続者だと発表していた」ラガーフェルド氏死後の彼女は、彼が指名した元家政婦が引き取り、以前と変わらず贅沢な日常生活(インフルエンサーで3億円以上の広告収入があるらしい・・・)を送っているようで安心しています(笑)
3. 『INSTA GRAMMER CATS』(LANNOO)
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猫アカウントをもつ世界中で人気のあるインスタグラマー達の写真をコレクションした、今の時代らしい写真集。さすが人気インスタグラマーなだけあって、ピックアップされた写真は、可愛いだけじゃなくどれもオシャレ。撮影するのが難しい猫を、おしゃれに可愛く撮るためのヒントがあふれているので、猫を飼っている人は、眺めて楽しむだけけじゃなく、撮影意欲もそそられます。また、それぞれに、アカウントも記されているので、お気に入りの猫ちゃんの写真の続きがインスタグラムで楽しめる仕掛けも! 様々な国の、様々なキュートな猫達が一度に楽しめる、欲張りな究極の写真集です。
4. 『パリの看板猫』(SEIGENSHA)
文・オリヴィア・スネージュ 写真・ナディア・ベンシャラル
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ホテルや、カフェなど、パリの中心には当たり前のように猫の姿があります。そこが公共の場であることなんてお構いなし。自由気ままに店内で微睡む猫は、人に愛され大事にされ、そのお店のマスコットのような正に看板猫と言われる存在です。自由を愛するフランス人らしく生活する、パリの看板猫達をコレクションしたのがこの写真集。5つ星ホテルのセレブ猫から、街角の素朴な食堂の猫まで、19匹の猫達のライフスタイルを紹介。『ニューヨークタイムズ』紙や『ル・モンド』紙などに掲載され授賞作品の数々が世界中の美術店で展示されるナディア・ベンシャラルの写真は、パリの街並みに溶け込む猫達のお茶目な表情をとらえていて「パリに行ったら訪ねてみよう」そんなワクワクした気持ちにさせてくれます。コロナ禍で遠い存在になってしまったパリも身近に感じられるはず。
味澤彩子
ビューティを中心にファッションやライフスタイルも担当するCLASSY.ONLINEライター。担当媒体は『STORY』『VERY』など多岐に渡る。根っからの猫好きが高じて女性自身別冊『ねこ自身 2匹目』『ねこ自身 グルーミング』『FNASH ねこ自身』では編集を務める。現在飼っているのは三毛猫の「みー」と「はな」。好きな猫のタイプは「ツンデレ」。猫に関する書籍は25冊所有。
再構成/CLASSY.ONLINE編集室