「18歳年下の美人歯科助手と結婚した40歳男の悲劇」Over40こじらせ男子の婚活奮闘記【第9回】

連続ドラマの原作となった小説『サバイバル・ウエディング』の著者が、婚活してみたら…。Over40こじらせ男子の奮闘記をお届けします。

「18歳年下の美人歯科助手と結婚した40歳男の悲劇」Over40こじらせ男子の婚活奮闘記【第9回】

友人が離婚に向けて裁判をしています

最初に言っときますと、今回は神回です。どうせあなたはこのクラッシィを買わずに美容院で毛先にカラーを入れてる間に、この記事を読んでるじゃないですか。ところが、この記事を読み進めると、ついクラッシィを買って、このページを綺麗に切り取り、クリアケースにいれて保存しておきたくなるからです(「CLASSY.」2020年12月号、242ページに載っていますよ、ぜひ)。
これから、その理由をお話ししていきますが、まず、はじめに女性のみなさん。やさしくて収入の多い(安定した)男性と結婚することが幸せ、それこそが幸せだと思っていますよね?これを否定する人はあまりいないと思います。逆に男は、仕事で成功して、若くてかわいい妻をもらって、家を買う。それこそが幸せ。とにかくこの価値観が強く刷り込まれているんです。
ここで僕の友人のY君に登場してもらいます。Y君は僕と同じく結婚しないまま、40歳を迎えようとしていたのですが、38歳くらいで恵比寿の庶民的なバーで知り合った20歳の歯科助手の女性と付き合い始めました。歳の差はなんと18歳!しかも美人さんです。
そのY君は、こんなチャンスはないぞと、覚悟を決めます。出会って1カ月でグアムへ旅行に行き、2カ月で相手の両親に挨拶をし、3カ月で同棲を始め、半年後に100万円の指輪を贈りプロポーズしました(Y君は「給料3カ月分の指輪を贈る」という宣伝コピーをうのみにしました)。こうしてY君は、若くてかわいいコと結婚するという「男の夢」を実現したのでした(ちなみに相手の母親は、Y君と二歳しか変わりません。義理の母が2コ上です)。ローンで家も買い、子供も2人もうけ、そんな絵に描いたような幸せを手に入れたのです。もし、男がこれを読んだら「なんだよ、この野郎、うらやましいぞ」、女性の方は「チッ、若けりゃいいってもんじゃないぞ、コラァ」となるはずです。
さて、それでどうなったかというと、離婚しそうなんですね…。もっというと泥沼で裁判してるんですね…。霞が関の東京家庭裁判所に通っているのです。
理由をY君に聞けば、妻の子育てがおざなりになっていると。またY君は厳格な家庭で育ったせいか、奔放な彼女と合わなかったようです(女性側にも言い分はあると思います)。
ことの経緯をお話ししますと、まず、妻の外出が多くなり、心配になったY君は、ネットで『あなたの奥さんは大丈夫!?昼顔妻行動チェックリスト☆』みたいなサイトで嫁の行動をチェックしていくと、
□急にかわいい下着を着けだした
□携帯をお風呂にまで持っていく
などすべてのチェックボックスが埋まったのです…。
「これはもしかしたら不倫しているのでは…」と不安になったY君は、次に探偵を雇いました。100万円以上したそうです。高いです。そして探偵を雇って、すぐに浮気が確定しました(男の家から出てこなかったそうです)。
さらに、それだけではありません。ある日、家に帰ると、妻と子供2人がいなくなっていたそうです。現在、妻と子供は不倫相手と生活しているそうです…。その日から別居がスタートしてしまい、思う通りに子供にも会えなくなってしまいました。
仮に女性側が不倫をしていても、先に子供を連れ去って生活実態を作ってしまうと、親権をとることが非常に有利になるそうです。(ちなみに、Y君はこの連れ去り問題を解決しようと社会活動を始めました)
それはさておき、会話を録音したりして証拠を集め、現在、離婚の協議、不倫相手に慰謝料を請求する裁判をしているんです。
裁判はこれから1年くらい続き、不倫相手と争うことになり、まあ、面倒そうなんですよ。
得られた教訓としては、世間一般の価値観で結婚しても、自分の価値観と合わなければ結婚生活は続かないという至極当たり前のものなのですが…。
もし、あなたのお付き合いしている方が、「結婚するなら若くてかわいいコだ」、そんなことを思っているようであれば、このクラッシィを買って、ぜひこの記事を見せてみてください。きっと考えを改めるでしょう。

この記事を書いたのは「大橋弘祐」

大橋弘祐(おおはしこうすけ)
撮影/小田駿一

大橋弘祐(おおはしこうすけ)
作家、編集者。 立教大学理学部卒業後、大手通信会社を経て現職に転身。初小説『サバイバル・ウェディング』が連続ドラマ化。
『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』はシリーズ40万部を超えるベストセラーに。

撮影/小田駿一

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