旅に出る一つのきっかけになるのが、「○○したい!」という想い。思い切りショッピングがしたい?大自然を満喫したい?CLASSY.世代の旅作家・小林 希さんが、希望を叶える旅先を紹介します。コロナが落ち着いたら、こんな所にぜひ行ってみたい!
朝から夜まで、楽園の神秘にとことん浸る旅
絵に描いたような美しい海に浮かぶ南の楽園、慶良間諸島の座間味島。沖縄本島の那覇から西方約40㎞にあり、有数の多種多彩な珊瑚礁が広がります。島には、ダイビングやスノーケリングをする人たちが多く訪れますが、お目当ての一つは珊瑚礁を縫うように泳ぐウミガメと出合えること。すぐ近くで泳げるのが魅力なのです。座間味島では、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星を獲得したことのある古座間味ビーチが、目を見張るほどの美しさ。濃淡のグラデーションをたたえる青い海は、太陽の光にきらめいて宝石のよう。砕けた珊瑚の真っ白なビーチで寝転がり、ぼうっと過ごすだけで至福の時間を味わえます。一方で、阿真ビーチはウミガメ遭遇率が高いと言われています。「ウミガメを見るなら朝早いほうがいいよ」と宿のおばあさんに教えてもらい、朝ご飯の前に海へ向かいました。ビーチでは島の方が「あそこにいるよ」と早速教えてくれたので、指さす方向へ泳いでみました。透明度の高い海は、4〜5mの海底まで筒抜けに見えて、たやすくウミガメを発見できました。素潜りすると、海底に生える海藻を我が物顔でもぐもぐと食んでいて、とってもマイペース。しばらくすると、空気を吸いたかったのかスイスイと泳いで海面まで上がっていきました。手足をゆっくりと上下させ、海中で見ているとまるで空を飛んでいるように、優美な佇まい。1時間ほど海にいて、3匹のウミガメと出合えて大満足。夜の帳が下りると、満天の星が空を穿つように散り、今にも降ってきそうで身震いしてしまうほど幻想的に。向かいに浮かぶ阿嘉島の真上からは、天の川が湧き出るように夜空に昇っていました。いつか星の降る島で、ウミガメと出合う楽園へ癒しの旅はいかがでしょう?
紹介してくれたのは…
小林 希さん(旅作家)
元編集者。29歳で会社を辞めて世界一人旅へ。一年後帰国して旅作家に転身。旅、島、猫をテーマに著書多数。世界60カ国、日本の島80島をめぐる。
近著『週末海外』(ワニブックス)
インスタグラム:@nozokoneko 旅するオンラインサロン「しま、ねこ、ときどき海外」
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