骨格ナチュラルに似合う服は“ゆるめ&カジュアル”がカギ。アイテム別に、今っぽさとスタイルアップを両立するコーデをお届けします。苦手なデザインの克服テクも要チェック!
骨格診断とは?
骨格診断とは、生まれ持った筋肉や脂肪のつき方、関節の大きさ、肌の質感などの特徴から、最も似合うファッションアイテムやコーディネートを導き出すメソッド。診断結果は「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプに分類されます。自分の骨格タイプを知ることで似合うデザインや素材が分かり、より魅力を引き出すことができます。
骨格ナチュラルの3つの特徴をチェック
上半身|骨の厚みはあるものの、筋肉の厚みはあまり感じられない。鎖骨や首筋が太く、目立つ
上半身に筋肉の厚みを感じさせず、骨や関節の存在感が際立つフレーム感のある体型。筋肉のハリや脂肪よりも、骨や筋のラインがくっきりして見えるのが特徴です。鎖骨や首筋もはっきりしていて、肩幅が広い人も多く、肩のラインは直線的で四角い印象。
下半身|ヒップラインが平ら、膝の皿が大きい、アキレス腱が太く、くっきり
下半身は、骨盤の存在感はあっても、ヒップラインが平たく、すとんと下に落ちるシルエット。膝の皿が大きく、目立つタイプで、アキレス腱にもしっかりした筋っぽさが。足の甲の筋やくるぶしの骨がしっかり出ているのも特徴。
肌質|印象はドライな質感
肌は水分量が少なめで、ドライに見えます。ハリや弾力よりも、ややマットで落ち着いた印象を与える肌質です。
骨格ナチュラルに似合う服の特徴は?
【サイズ】体が泳ぐオーバーサイズ
関節や骨のフレームがしっかりしているので、タイトな服だと骨っぽさやがっちり感が目立ってしまうことも。ゆったりとしたシルエットやラフな着こなしの方が、骨感をうまく中和して、スタイリッシュに仕上がります。
【ボトムスの丈】パンツは長ければ長い方がサマに
骨が太く膝の皿やくるぶしがしっかりとしているため、パンツはフルレングス、スカートはミモレ〜マキシ丈で骨っぽさを自然にカバーするのがおすすめ。ゆったりとしたワイドパンツや布をたっぷり使ったティアードスカートが似合います。
【柄】大柄、太めのボーダーやストライプ、ペイズリー
骨格のフレームがしっかりしているぶん、繊細な柄よりも大柄や太めのラインと好相性。太ボーダーや、ストライプ、ペイズリーなど、柄に存在感があるものを選ぶと、体のラインに負けずおしゃれに決まります。
【素材】天然素材、生地に凹凸のあるラフな風合いの素材
肌質がドライで骨感がある骨格ナチュラルには、表面に凹凸のあるざっくりとした風合いの素材がしっくり。リネンやコットン、レザーやコーデュロイ、ウールが◎。ローゲージニットやダメージデニムもこなれた印象に仕上がります。
【シルエット】ゆとりのあるIシルエットかYシルエット
骨格ナチュラルのスタイリッシュな骨格を活かすなら、Iラインがおすすめ。体のラインを拾わないシルエットがベストです。また、上半身に立体感を出すYラインをつくることで、骨感が活かされ、スタイルアップにも繋がります。
骨格ナチュラルに似合わない服と解決策
ぴったりサイズを取り入れるなら?
→カジュアルな素材をチョイス、レイヤードでバランスをとる
ぴたっとした服は骨っぽさが強調されやすい骨格ナチュラル。取り入れるなら、風合いのある素材、動きのあるシルエットを。シャツやジレなどを重ねると自然と馴染み、フレーム感が目立ちにくくなります。
甘めアイテムを取り入れるなら?
→天然素材やゆったりシルエットを選ぶ
繊細なつくりのレースやフリルなどの甘めアイテムは、骨格ナチュラルのフレーム感とちぐはぐに見えることも。取り入れるなら、リネンやコットンなど天然素材を選んだり、体のラインを拾わないゆったりシルエットでラフに着こなすとうまくいきます。
ショート丈ボトムスを取り入れるなら?
→タイツやレギンス、ロングブーツを組み合わせて露出を少なめに
骨格がしっかりしているため、ショート丈ボトムスで脚を出しすぎると骨感が強調されがち。取り入れるなら、タイツやレギンス、ロングブーツなどを合わせて肌の露出をカバーするとバランスよく決まります。
肌見せトップスを取り入れるなら?
→首や胸元の開きが控えめなもの、透け感があまり目立たないものをセレクト
骨格がしっかりしているナチュラルタイプは、肌見せトップスも控えめなデザインが◎。首元が開きすぎていないものや、透けすぎない素材を選ぶことで、骨感をカバーしながらヘルシーに着こなせます。
骨格ナチュラルに似合う!アイテム別コーデ25選
骨格ナチュラルに似合うパンツを使ったコーデ3選
ヴィンテージ感のあるダメージデニムが大得意!
カジュアルでラフな質感が似合う骨格ナチュラルにとって、ダメージ入りデニムはまさに好相性。骨感が出やすいスキニーより、ゆとりのある一本が正解です。ジャケット×ジレのレイヤードで上半身に立体感を出せば、自然体でサマになるきれいめカジュアルに。
スウェットパンツの“無理のないおしゃれ” がハマる
肌がドライで体のフレームがしっかりしている骨格ナチュラルには、ラフで厚みのあるスウェットパンツがしっくり。体のラインを拾わないストレートシルエットが、骨格のシャープさをほどよくカバーします。ジャケットを羽織って上半身にきちんと感を足せば、お出かけコーデにも◎。
メンズライクなカーゴパンツもお手のもの
動きやすさと今っぽさを両立できるカーゴパンツは、骨格ナチュラルの強い味方。カーキ、ワイドシルエット、大きめポケットなどカジュアルなディテールが、ラフなアイテムを着こなす骨格の魅力をぐっと引き立ててくれます。足元は華奢なサンダルより、ボリュームのあるデザインが好相性。
骨格ナチュラルに似合うスカートを使ったコーデ3選
骨っぽさをカモフラする“ゆる×ロング丈”が映える!
骨ばった体格をほどよくカバーすると、女性らしさが引き立つ骨格ナチュラル。スカートは、体が泳ぐようなゆるっとしたシルエット&長め丈が好相性。布の分量が多くても重たく見えず、洒落感たっぷりに着こなせます。ジャケットを羽織ってハンサムに寄せれば、より洗練された印象に。
大柄スカートもナチュラル体型なら受け止められる!
体のフレームがしっかりしているぶん、一見難しそうなフルーツ柄も、自然体で着こなせるのが強み。ラガーシャツとのMIX感が、今どきな空気をぐっと引き上げてくれます。華やかな柄も甘くなりすぎず、大人の余裕を感じるカジュアルに着地。
ゆるめIラインスカート×レイヤードで今っぽさアップ
Iラインでもぴたっとしすぎない、そんな“ゆるさ”がナチュラル体型には◎。骨ばった体型をやさしくぼかしながら、すとんと落ちるラインが大人っぽさを引き立てます。スポーティなブルゾン&シャツのレイヤードも、重ねるほどに垢抜ける、ナチュラル体型にぴったりなスタイル。
骨格ナチュラルに似合うカットソーやシャツを使ったコーデ4選
旬の太ボーダー&ラガーシャツで、ラフなのに垢抜ける!
しっかりした骨感と大きめな手足をもつ骨格ナチュラルは、太めボーダーも難なく着こなせるのが魅力。ラガーシャツのほどよいゆるさと相まって、“ラフなのにサマになる”理想のバランスが完成します。インにシャツを重ねるレイヤードも得意だから、洒落感アップも簡単。
プリントTは“古着風&メンズっぽい”がキーワード
使い込んだような雰囲気が漂うプリントTシャツは、骨格ナチュラルの得意アイテム。フレーム感のある体にオーバーサイズがすっと馴染み、ざらっとした厚手コットンもドライな肌質と好相性。ボリュームスカートとのゆる×ゆるシルエットも野暮ったくならず、センスよく決まるのはナチュラルタイプならでは。
ストライプ×ビッグシャツで、しっかりめの骨格をおしゃれにカバー
ゆるいサイズ感が骨格のフレームをさらりと活かしてくれるビッグシャツ。ストライプ柄が縦ラインを強調してくれるから、ラフな着こなしでも自然とスタイルアップが狙えます。骨感のあるナチュラル体型だからこそ、ゆる×ワイドな組み合わせもサマになる!
どこか懐かしいロゴスウェットもこなれて見える
ゆったりめのロゴスウェットは、骨格ナチュラルが似合うカジュアルアイテムのひとつ。骨や関節がしっかりした体型に、ボリューミィなシルエットがしっくり馴染みます。頬骨も大きいので、流行りの黒ブチ眼鏡もぴったり。得意なローファーは、白を選んできれいめに仕上げて。
骨格ナチュラルに似合うニットを使ったコーデ3選
ニットベストはゆるめ&ドロップショルダーを味方に
ニットベストを選ぶときは、ゆったりシルエットや素材に表情のあるものを選ぶのが正解です。ドロップショルダーは肩のラインをやわらかくぼかしてくれて◎。レイヤードするシャツもオーバーサイズでOK。骨格ナチュラルなら“着られている感”がなく、むしろ洗練された印象に。
シンプルニットはメンズサイズを選ぶという選択肢も◎
肩幅や骨のフレーム感がしっかりしている骨格ナチュラルは、メンズニットのゆるさを難なく着こなせるタイプ。身幅に余裕のある黒ニットは、体に沿わないぶん骨感をやわらげ、こなれたムードに。落ち感のあるスカートを選べば縦ラインが生まれて、すっきり見えが叶います。
ざっくりタートルで骨感カバー&女っぽさを両立
タートルニットは、しっかりとした肩や首筋をカバーする、ゆったりとしたものを選ぶことで女性らしさが倍増。骨っぽさをカモフラするミドルゲージやローゲージが特におすすめです。体に沿いすぎないIラインスカートを合わせ、好バランスに整えて。
骨格ナチュラルに似合うアウターを使ったコーデ3選
辛口ブルゾンもちぐはぐにならず、自然体で着こなせる
メンズっぽいアイテムが得意なので、黒ブルゾンも相性ばっちり。レザー調のハードな質感が、ナチュラルタイプのラフさやマニッシュな雰囲気に絶妙にフィットします。スウェットパンツとの気負わない組み合わせも、野暮ったくならずおしゃれに見せられるのは、この骨格タイプならではの魅力。
ウールコートはラフに着こなすのが正解
筋肉のハリより骨が目立つ体型だからこそ、ウールのロングコートをばさっと羽織るだけでスタイリッシュに決まります。なかにスウェットを重ねても着膨れせず、海外セレブのようなカッコよさが。キャップやスニーカーのスポーツテイストも骨格にマッチ。
Gジャンは古着っぽさ薫るゆるめがGOOD
骨格ナチュラルは、厚手でしっかりした素材やヴィンテージの風合いをもったGジャンもお手のもの。無造作に羽織るだけで、抜け感のあるムードが漂います。難易度が高そうなデニムonデニムも、力を抜いて楽しめるのが強み。
骨格ナチュラルに似合うワンピースを使ったコーデ3選
ジレのひとさじで、ゆるワンピが都会顔に
ナチュラルタイプが得意とするワンピは、体のラインを拾わない、ダボッと着られるゆるめシルエット。きちんと感が求められるシーンでは、清潔感のあるホワイトを選び、ジレで引き締めるのが吉。重ね着が似合う骨格だからこそ、きれい見えとスタイルアップ、どちらも欲張れます。
ゆるドレス×鮮やかカラーでハレの日も無理せず華やかに
オケージョンシーンできれいめを狙うなら、ジャストサイズの服よりも生地をたっぷり使ったドレスがマッチ。ボリュームや動きのあるデザインなら、着映えと抜け感がバランスよく整います。ぱきっとしたブルーで洗練度を高めるのがカギ。
ワンピも足元も“きれいめすぎない”がちょうどいい
かっちりした服はどこか窮屈に見えてしまう骨格ナチュラルには、身幅にゆとりがあり丈も長めのワンピースが好相性。ヴィンテージライクな素材感なら、ドライな質感の肌とも馴染みやすくて◎。カジュアルなものが似合うので、足元はパンプスよりスニーカーの方がしっくり決まります。
【番外編】骨格ナチュラルに似合うオフィスカジュアルコーデ3選
定番ジャケット×スカートこそサイズ感とシルエットが命
ハンサムなアイテムが似合う骨格ナチュラルは、テーラードジャケットが大得意。存在感のある肩をカバーする、大きめサイズがよりマッチします。ボトムスには、骨っぽさが出やすい膝を隠しつつ女性らしさを引き出してくれるティアードスカートを。シックな配色でも地味にならず、華やかさのあるオフィカジが完成。
重ねるほど洒落る!レイヤードを効かせるが勝ち
きちんと感は欲しいけれど、かっちりしすぎると実年齢より上に見えがちな骨格ナチュラルには、レイヤードで魅せるオフィカジがおすすめ。シャツ×ニットの重ね着にジャケットを羽織れば、存在感のある上半身もこなれた印象に。ボリュームのある白スカートを選べば、きれいめなのにどこか余裕のある仕上がりに。
ハンサムなセットアップにボウタイで女らしさをひとさじ
ゆるっとしたシルエットが似合う骨格ナチュラルには、パンツスーツもオーバーサイズが◎。ヴィンテージ感のあるグレー×ストライプ柄が洒落て見えるのは、しっかりした骨格のおかげです。ボウタイブラウスのフェミニンさと、スニーカーのラフさでまとめれば、気張らずほんのり女っぽいオフィカジに着地。
【番外編】骨格ナチュラルに似合うデートコーデ3選
ふんわりスカートはスウェット合わせで親しみやすく
カジュアルなスウェットのハーフジップに、揺れ感のあるバルーンスカート。ショッピングデートでは、骨格ナチュラルの魅力を活かした“ゆる×ゆる”の組み合わせで、気負わず華やかなムードに仕上げるのが正解です。ブーツで足元に重心を置いて、スタイルアップも抜かりなく。
キャミにはリネンシャツを重ねて、骨感を品よくカモフラ
キャミ一枚だと鎖骨や関節の骨ばった印象が目立ちやすいため、シャツをさらりと羽織るのが洗練度を高める秘訣。ガサッと音がしそうなリネン素材は、ドライな肌質にも自然と馴染んで相性抜群。体に沿いすぎず、膝を隠してくれる白スカートを合わせれば、抜けのある上品スタイルが完成します。
シャツ×デニムは“ラフすぎない”のがデートの正解
ラフな白シャツにデニムを合わせた定番コンビも、骨格ナチュラルならさらっと着こなせるのが強み。メンズライクなアイテムに、ヒールパンプスや小ぶりバッグで女らしさをほんのり足すことで、カジュアルすぎないデートスタイルが完成します。腰巻きニットで腰位置を高めに見せるのも、スタイルアップにひと役。
骨格ナチュラルの魅力を活かして、“ゆるっとおしゃれ”を楽しもう!
「ゆったり」「カジュアル」「メンズ風」のキーワードが映える骨格ナチュラル。骨や関節の存在感がある体型には、ゆとりのあるシルエットや天然素材がしっくり馴染みます。構築的なデザインや重ね着も得意なので、服の分量を楽しむスタイルが似合うのも魅力。“無造作でも決まる”特権を活かして、肩の力を抜いた洗練スタイルを楽しんでみて。
監修したのは…
棚田トモコさん
ライター・骨格アナリスト
光文社「CLASSY.」を中心にファッションや美容ページ企画などのライターとして活躍する傍ら、骨格診断のディプロマを取得。以降〝骨格アナリスト〟としても活動中。ファッション・美容ライターとして培った知識と骨格診断を融合して、いかに今っぽくその人を輝かせるかを提案している。https://www.instagram.com/tomoko_tanada/
※本記事は過去の「CLASSY.」「CLASSY.ONLINE」記事を再編集したものです。掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合や商品の販売が終了している場合がございます。
文/小林 愛
Magazine