女性ホルモンや体内のバランスが変わりがちなアラサー世代。「若いころより生理痛が重くなった」「周期が不規則になった」など、実は生理に関する悩みを持っている人が多いんです。気のせいだと放置していると、後々大きな病気につながることも…。一つでも「もしかして?」と思うことがあれば、要注意です!
1. 経血の量が多い/少ない
1回の生理で排出される経血量は、平均50gが正常!
過多月経の場合...
昼用ナプキンが1時間でいっぱい、夜用ナプキンが2時間でいっぱいになる日が2日以上ある場合は経血量が多い「過多月経」の可能性あり。以前より経血量が増えた、血のかたまりがたくさん出る、常に夜用ナプキンを使うようならちょっと心配。子宮内膜症や子宮筋腫、ポリープなど、月経量を増やす病気がないか調べる必要があります。
過少月経の場合...
以前と比べて経血の量が減った、おりものシートで足りる、のりのつくだ煮
のような茶色っぽい経血ですぐ終わる、というような生理の場合は「過少月経」といいます。排卵が起こっていない「無排卵」の可能性あり。また、ピルを服用すると子宮内膜が厚くならないので経血量が減り、生理のような出血もなくなることがあります。
2. 生理の期間が長い/短い
生理は3~7日で終わるのが正常
生理が1~2日で終わってしまう、逆にダラダラと8日以上も続く場合は、卵巣機能不全や子宮内膜症、また子宮筋腫やポリープの存在も考えられます。
ただ、女性ホルモンはストレスに敏感なため、それが原因で生理の期間が長引いたり短くなったりすることは多々あります。特に35歳以降になると卵巣機能も低下してくるため、生理の状態も変化しやすいです。
3. 生理周期が不規則 / 生理が来ない
「生理開始日から次の生理が始まる前日まで」のサイクルが、25日~38日以内ならOK
周期が不規則な場合は...
毎回の生理周期が 24 日間以下の「頻発月経」や、39 日間以上の「稀発月経」であれば、診察を受けましょう。「無排卵」の可能性が考えられます。「無排卵」の場合、低温期だけが続くので基礎体温から分かることも。この状態を放置しておくと将来、不妊につながるリスクがあるので早めに婦人科を受診してください。
生理が3か月以上来ない場合は...
妊娠をしていないのに最後の生理から3か月以上生理がこない場合は要注意!この状態を「続発性無月経」といい、最近では過激なダイエットによる体重減少から生理が止まる例が多くみられます。ホルモン分泌が低下して卵巣機能に異常をきたし、その結果、生理がこなくなるのです。若い女性に多くみられ、将来、不妊症や骨粗しょう症のリスクが高くなります。
不安を感じたら、一人で抱え込まずに婦人科へ!
生理の状態がいつもと違ったら、一人で不安を抱えこまないで、信頼できる婦人科の先生に一刻でも早く相談し、診察を受けましょう。特に、生理が始まって3日~7日目はホルモンの基礎値を測るのに適しているため、ホルモン検査をするにはベストなタイミングです。
生理の不調は、将来の妊娠や健康に大きく関わる重要な問題。普段よりも「量が増えた」「痛みが強くなった」「周期が短くなった」など、変化に気づくことがトラブルを早期に発見する重要な目安になります。
教えてくれたのは...産婦人科医 八田真理子先生
聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田理事長・院長。女性の幸せを願い、幅広い世代の女性の体の悩みに優しく寄り添いサポートしてくれる産婦人科のスペシャリスト。
監修/八田真理子 解説イラスト/高篠裕子 取材/北山えいみ 再構成/CLASSY.ONLINE編集室
※この記事は『ハピちつ HAPPYちつLIFE』(光文社刊)を再構成したものです。
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